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生活習慣の乱れで体温調節できない子どもが増加中!?

 更新日:2023/03/27

最近、自律神経の乱れで体温調節がうまくできない子どもが増えているそうです。体温調節ができないと心と体の成長にも影響が出るといいます。この問題について武井先生にお話を伺います。

武井 智昭 医師

監修医師
武井 智昭 医師

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平成14年慶應義塾大学医学部を卒業。同年4月より慶應義塾大学病院 にて小児科研修。平成16年に立川共済病院、平成17年平塚共済病院(小児科医長)で勤務のかたわら、平成22年北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室にて研究員を兼任。新生児医療・救急医療・障害者医療などの研鑽を積む。平成24年から横浜市内のクリニックの副院長として日々臨床にあたり、内科領域の診療・訪問診療を行う。平成29年2月より横浜市社会事業協会が開設する「なごみクリニック」の院長に就任。令和2年4月より「高座渋谷つばさクリニック」の院長に就任。
日本小児科学会専門医・指導医、日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)、臨床研修指導医(日本小児科学会)、抗菌化学療法認定医
医師+(いしぷらす)所属

体温調節ができていない子どもは増えている?

体温調節ができていない子どもは実際に増えているのでしょうか?

武井 智昭 医師武井先生

増えていると思いますね。人の体温は一定ではなく、1日の中の時間帯によって変化しています。体温は夜になると低下しますが、明け方になると自律神経のバランスにより副腎から分泌されるコルチゾール、脳から分泌されるβ―エンドルフィンの影響を受け上昇します。しかし、最近は生活習慣が乱れていることから体温調節が上手くできず、体温が上がり切らない状態で保育園や学校などに行く子どもが増加傾向にあります。

体温調節できない事による悪影響は?

体温調節ができないと、子ども達にどのような悪影響があるのでしょうか?

武井 智昭 医師武井先生

体温が上がらない状態で学校に行くと、脳も体も休息状態で午前中を過ごすようになってしまいます。ズレてしまった体温調節は、当然その後の1日に影響します。就寝時刻になっても体温が下がらないと寝付きは悪くなってしまいますし、その結果、睡眠時間が短くなり集中力が落ちたり、イライラして人間関係が悪化するなどの問題も懸念されます。そういった体温変動のリズムの乱れが続くと、やがてホルモン分泌の異常により、朝に起床できず、日中に活動できない、夜はぐっすり眠れないという生活になってしまう恐れがあります。

改善する方法は?

改善する方法はありますか?

武井 智昭 医師武井先生

体温変動のリズムを整えるためには、規則正しい生活を取り戻すことが重要です。朝7時には起床して、しっかりと朝食を摂ってエネルギーを補給し、日中に運動することが大切になります。午後3~5時は体温が最も高い時間帯なのですが、このタイミングで外遊びなどの運動をすることは、汗で熱を放散する体温調節機能を鍛えることになりますのでとても重要です。そして夜は夜更かしせずに午後9時までに就寝するといいでしょう。そして寝るときは電気を消して眠りに落ちやすい環境をつくることも大切になります。落ち着いた暗い環境によって入眠物質のメラトニンが分泌されるので、体温が下がって眠りに入りやすくなり、翌朝もすっきりと起床できます。

まとめ

生活リズムの乱れによって子供が体温調節を上手に行えず、心と体の成長に悪影響を与えてしまう恐れがあるということです。子ども達の健やかな成長のためにも、生活リズムを見直して体温調節機能を整えることが重要ですね。

この記事の監修医師