新型コロナワクチン3回目の接種へ向けて日本政府が調整を進める
政府は、新型コロナワクチンの3回目の接種を実施する調整に入ったことがわかりました。現段階では、3回目の接種対象者は限定的です。新型コロナワクチンの3回目の接種について、中島先生に詳しくお伺いします。
監修医師:
中島 由美 医師
目次 -INDEX-
3回目の接種の効果や対象者は?
新型コロナワクチンの3回目の接種について、対象者や効果について詳しく教えてください。
中島先生
政府は、感染力が従来株よりも強いとされるデルタ株の流行を踏まえ、新型コロナワクチンの感染予防効果を持続させることを目的に、3回目の接種を進める方針を示しました。接種対象者は医療従事者らで、来年はじめに本格化させたい考えです。
現在、日本で接種が進んでいるファイザー製やモデルナ製のワクチンは、2回の接種で重症化を高確率で予防できるとされています。一方、時間の経過によって感染予防効果が減少するとの報告があります。欧米諸国では、イギリスやフランス、ドイツ、アメリカが9月から3回目の接種を進める予定です。
政府は、来年に5000万回分のモデルナ製ワクチンの供給を受ける契約を締結しました。また、ファイザー社からは1億2000万回分の供給を受けるにあたり、調整しています。
3回目接種の開始時期は?
新型コロナワクチンの3回目の接種はいつ頃から始まるのでしょうか。
中島先生
新型コロナワクチンの3回目の接種については、現時点では決まっていません。2回目の接種から8カ月が経過しており、感染リスクが高い人から始めるとの話があるものの、来年初旬からの開始を想定しているとの情報もあります。
なお、WHOは発展途上国をはじめとする国々でワクチン接種を受けられない状況が続いていることから、先進各国の追加接種を自制するよう求めています。ワクチンを打てない国で新型コロナウイルスの流行が収まらない場合、さらなる変異ウイルスの発生も懸念されるでしょう。
現時点では、日本は3回目の接種を進める方針ですが、WHOの声を受けて供給数を減らす可能性もあります。接種対象者や開始期間などについては、政府の発表を待つようにしてください。
まとめ
新型コロナワクチンの3回目の接種を進める方針を明らかにした一方で、開始時期や対象者については具体的に決まっていません。また、最初は医療従事者らが対象となる見込みですが、対象が広がる可能性もあります。 随時、政府からの発表をチェックしておきたいところですね。