【新型コロナワクチン副反応】発熱・倦怠感・頭痛など2回目の接種後に大幅上昇
新型コロナウイルスワクチンの接種後の副反応は、1回目よりも2回目の方が現れる頻度が大幅に高いことが3月26日に判明しました。該当の副反応は、発熱や倦怠感、頭痛などです。今回判明した新型コロナウイルスワクチンの副反応の頻度について、中島先生に詳しくお伺いしました。
監修医師:
中島 由美 医師
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今回の発表の詳細は?
今回、判明した新型コロナウイルスワクチンの新事実について、詳しく教えください。
中島先生
新型コロナウイルスワクチンによる予防効果を得るには、2回の接種が必要とされています。しかし今回判明したのは、アメリカのファイザー製の新型コロナウイルスワクチンにおいて、1回目よりも2回目の接種時の方が発熱や倦怠感、頭痛などの副反応が現れた人が多かったことです。
調査対象は、先行接種した医療従事者約2万人で、厚生労働省の研究員によって調査が行われました。ワクチン接種1回目の1万9000人分、2回目の約3900人分の報告データを分析した結果、副反応が現れた頻度について以下が判明しました。
37.5度以上の発熱・・・1回目3.3%、2回目35.6%
倦怠感・・・1回目23.2%、2回目67.3%
頭痛・・・1回目21.2%、2回目49.0%
このように、副反応は1回目よりも2回目の方が現れやすいことがわかりました。ただし、接種部位の痛みは1回目が92.3%で、2回目は91.9%と、大きな差はありません。
重大な副反応はあった?
発熱や倦怠感、頭痛などは、他のワクチンでもよくある副反応ですが、他に重大な副反応が現れたことはあるのでしょうか。
中島先生
新型コロナウイルスワクチンの合計接種回数は、3月21日までで約58万回です。そのうち、181件にアナフィラキシー症状が現れました。ただし、国際的な基準でアナフィラキシー症状かどうかを判断する場合はわずか47件です。いずれも回復済みか軽快へと向かっていることから、厚生労働省の専門部会は「安全性に重大な懸念がない」と結論付けています。
まとめ
新型コロナウイルスワクチンは、1回目よりも2回目の接種時の方が高頻度で副反応が現れることがわかりました。発熱や倦怠感、頭痛などは、比較的軽度の副反応ではありますが、アナフィラキシー症状が現れた例もあることから、ある程度の警戒は必要でしょう。ただし、現時点では新型コロナウイルスワクチンの安全性に重大な懸念はないとされているため、過度に不安になることはありません。政府が発表する最新情報を随時チェックしておきたいところです。