目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 介護TOP
  3. コラム(介護)
  4. 介護施設に入るには?入居条件や流れなどをわかりやすく解説

介護施設に入るには?入居条件や流れなどをわかりやすく解説

 公開日:2026/03/30
介護施設に入るには?入居条件や流れなどをわかりやすく解説

介護施設への入居を検討する際、「どのタイミングで入れるのか」「入居条件はあるのか」「手続きはどのように進めるのか」と疑問を抱く方は少なくありません。施設の種類によって条件や費用、入居までの流れは異なるため、あらかじめ全体像を把握しておくことが重要です。

本記事では介護施設へ入るために必要なことについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 介護施設に入るための要介護度の条件
  • 介護施設に入るまでの流れ
  • 介護施設に入るには入居者の保証人や身元引受人が必要なのか
介護施設へ入るために必要なことについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。
高山 哲朗

監修医師
高山 哲朗(かなまち慈優クリニック)

プロフィールをもっと見る
【経歴】
理事長 高山 哲朗
平成14年慶應義塾大学卒業
慶應義塾大学病院、北里研究所病院、埼玉社会保険病院等を経て、
平成29年 かなまち慈優クリニック院長
【所属協会・資格】
医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本医師会認定産業医
東海大学医学部客員准教授
予測医学研究所所長

介護施設に入るための主な入居条件

介護施設に入るための主な入居条件

介護施設に入るための要介護度の条件を教えてください

介護施設へ入居する際は、要介護度が重要な条件の一つです。要介護度とは、心身の状態に応じた介護の必要度を示す指標で、要支援1・2から要介護1~5まで区分され、数字が大きいほど介護の量が増えることを意味します。判定は一次判定と介護認定審査会による審査を経て決定され、利用できるサービス内容にも影響します。

入居基準は施設ごとに異なり、特別養護老人ホームは原則要介護3以上、介護老人保健施設や介護医療院は要介護1から入居が可能とされています。民間施設では、有料老人ホームは自立から入居でき、認知症グループホームは要支援2または要介護1以上が対象です。

介護施設に入るには年齢の条件はありますか?

介護施設へ入居する際は、年齢も一定の条件として設けられています。介護保険制度は原則65歳以上を対象としているため、特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護医療院といった介護保険施設は、基本的に65歳以上の方が入居の対象です。

ただし例外もあり、がんやパーキンソン病など法令で定められた特定疾病がある場合は、40歳以上でも要介護認定を受けることができ、施設入居の対象となる可能性があります。

一方で、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅は介護保険施設ではないため、60歳以上を目安に入居できるケースが多いとされており、住宅型では、65歳未満でも入居ができる場合があります。

医療依存度が高くても介護施設には入れますか?

医療的なケアが必要な場合でも、介護施設へ入居できる可能性はあります。しかし、受け入れ可否は施設ごとの体制によって異なります。例えば、糖尿病による食事管理胃ろうによる栄養管理たん吸引などの医療処置が必要な場合、施設側が対応できる医療依存度の範囲に該当するかが判断の基準です。

介護施設では、医師や看護師、介護士の配置基準が法律で定められており、医療職の配置が手厚い施設もあれば、限られている施設もあります。そのため、医療行為の頻度や内容によっては、要介護度や年齢条件を満たしていても入居が難しい場合があります。

また、入居後に持病の悪化や新たな医療処置が必要となった場合、施設で対応できず退去を求められる可能性もあります。将来の状態の変化も見据え、どこまで対応されているのか、事前に確認しておくことが重要です。

介護施設に入るための入居者の収入基準を教えてください

介護施設へ入居する際、明確な収入基準が一律に定められているわけではありません。ただし、入居後は毎月の利用料を継続して支払う必要があるため、さまざまな施設では、事前に収入や資産状況を確認しています。特に民間運営の老人ホームでは、年金額や預貯金などを含め、将来的に支払いが滞らないかを重視して審査が行われるのが多いとされています。

また、生活保護を受給している場合でも入居が難しいとは限りません。費用が生活保護の範囲内に設定されている施設や、公的支援制度を活用できる公的施設であれば入居できるケースもあります。

介護施設に入るまでの流れと必要書類

介護施設に入るまでの流れと必要書類

介護施設に入るまでの流れを教えてください

介護施設へ入居するまでには、いくつかの段階を踏んで準備を進めていきます。まずは施設探しから始まり、ご本人やご家族の希望条件や費用、立地、医療体制などを整理したうえで候補を絞り込みます。資料請求や相談窓口の活用のほか、主治医などへの相談もおすすめです。いずれにせよ、複数から情報を集めて、よく判断することが重要です。

次に、気になる施設が見つかったら見学をし、設備や職員の対応入居者の様子などを確認します。施設によっては体験入居ができ、実際の生活環境を事前に体感できるとされています。

入居を希望する施設が決まれば仮申し込みを行い、書類準備や事前面談へ進みます。面談は健康状態や介護度、医療ケアの必要性などが確認され、その内容をもとに入居審査が実施されます。

審査に通過すると、本契約の手続きを経て入居日を調整し、正式に入居となります。このように、施設選びから契約まで段階的に進むため、余裕を持ったスケジュールでの準備が大切です。

介護施設に入るために必要な書類はありますか?

介護施設へ入居する際には、健康状態や介護度、支払い能力などを確認するため、複数の書類の提出が求められます。代表的なものが診療情報提供書健康診断書です。診療情報提供書は主治医が作成する紹介状で、既往歴や治療経過、服薬内容などが記載されます。

一方、健康診断書は入居可否の判断材料となる重要書類で、血液・尿検査、胸部レントゲン、感染症の有無、服薬状況などが記載されます。作成には1~2週間ほどかかり、有効期限は約90日が目安です。

このほか、介護保険被保険者証(要介護度確認のため)、住民票や戸籍謄本所得証明書などの提出を求められることもあります。契約時には、契約書や重要事項説明書の確認と署名も必要です。必要書類は施設によって異なるため、案内されている内容を事前に確認し、余裕をもって準備しておきましょう。

介護施設に入る前に知っておくべきこと

介護施設に入る前に知っておくべきこと

介護施設に入るには入居者の保証人や身元引受人が必要ですか?

さまざまな介護施設では、入居時に保証人や身元引受人の設定が求められます。主な役割は、利用料の支払い保証、緊急時の連絡対応、ケアプランや治療方針への同意、入院・死亡時の手続きなどです。家族が担うことが多いとされていますが、施設が入居契約を結ぶうえで欠かせない要件となっています。

なお、身寄りがいない場合でも入居ができないとは限りません。近年は身元保証代行サービスの利用や、保証人相談に応じる施設もあるため、状況に応じて対応方法を検討することが大切です。

介護施設の利用を開始する前に、退去条件の確認は必要ですか?

介護施設へ入居する前には、退去条件を確認しておきましょう。退去に関する基準は、契約書重要事項説明書管理規程などに明記されています。

例えば、持病の悪化により長期入院が必要になった場合や、認知症の進行、要介護度の上昇によって施設の対応範囲を超えるケアが必要になった場合は、退去や転居を求められることがあります。また、ほかの入居者や職員への暴力や迷惑行為、度重なるトラブルが生じた場合も同様です。

さらに、利用料の支払いが困難になった場合も退去対象となる可能性があります。

契約後の短期解約特例(クーリングオフ)について教えてください

介護施設や老人ホームでは、入居契約後であっても一定期間内であれば契約を解除できる短期解約特例(クーリングオフ)が設けられています。短期解約特例は、契約日から90日以内に退去した場合に適用される制度で、利用者本人の都合だけでなく、入居後に死亡した場合にも対象となります。

短期解約特例(クーリングオフ)が適用されると、入居一時金などの初期費用は、実際に利用した期間分の家賃や食費などを日割り計算で差し引いたうえで返還されます。2012年の法改正により制度化され、施設側には返金対応が義務付けられています。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで介護施設へ入るために必要なことについてお伝えしてきました。介護施設へ入るために必要なことについての要点をまとめると以下のとおりです。

  • 介護施設に入るための要介護度の条件は、施設の種類によって異なり、本人の介護度に応じて入居できる施設が決まる
  • 介護施設に入るまでには、施設探しから見学、申し込み、面談と審査、契約で進めていく
  • 介護施設に入るには、入居者の保証人や身元引受人が必要で、身寄りがいない場合は、代行サービスなどを活用することで入居できる可能性がある
介護施設への入居は、ご本人の状態やご家族の状況、施設の受け入れ体制など、さまざまな条件を踏まえた検討が大切です。事前に必要な基準や手続きの流れを把握しておくことで、より安心して準備を進められるでしょう。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修医師