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デイサービスは医療費控除の対象になる?対象条件から申請方法まで解説します

 公開日:2026/03/29
デイサービスは医療費控除の対象になる?対象条件から申請方法まで解説します

「デイサービスの利用料は医療費控除の対象になるのか」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。介護サービス費用はすべてが控除対象となるわけではなく、医療系サービスとの併用条件や費用内訳によって取扱いが異なります。

本記事では、デイサービスの医療費控除について以下の点を中心に解説します。

  • 医療費控除の基本制度と対象となる支出の範囲
  • デイサービスが控除対象となる具体的条件と対象外費用
  • 控除対象額の確認方法と確定申告までの流れ
医療費控除の適用可否を正しく判断し、適切な申告につなげるための参考にしていただければ幸いです。ぜひ最後までお読みください。
高山 哲朗

監修医師
高山 哲朗(かなまち慈優クリニック)

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【経歴】
理事長 高山 哲朗
平成14年慶應義塾大学卒業
慶應義塾大学病院、北里研究所病院、埼玉社会保険病院等を経て、
平成29年 かなまち慈優クリニック院長
【所属協会・資格】
医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本医師会認定産業医
東海大学医学部客員准教授
予測医学研究所所長

医療費控除とは

医療費控除とは

医療費控除とはどのような制度ですか?

医療費控除とは、その年の1月1日~12月31日までの間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、所得税の負担を軽減できる所得控除制度です。納税者本人だけでなく、生計を一にする配偶者や親族の医療費も合算して申告できます。

控除額は、実際に支払った医療費の合計から、生命保険の入院給付金や高額療養費など補てんされた金額を差し引き、さらに100,000円(総所得金額等が2,000,000円未満の場合は、その5%)を差し引いて算出します。

控除額には上限(2,000,000円)が設けられており、確定申告を行うことで所得控除として課税所得を減額でき、結果として税負担の軽減や還付につながる場合があります。

医療費控除の対象になる支出には何が含まれますか?

医療費控除の対象となるのは、治療や療養に直接必要と認められる支出です。病気やけがの診療や治療を目的として支払われた費用であることが判断基準となり、日常生活費や予防目的の支出とは区別して扱われます。
また、医療機関での治療に付随して必要となる費用についても、一定の要件を満たす場合は控除対象に含まれます。

具体例としては、以下のような支出が該当します。

・診察、手術、治療費
・処方薬や治療用市販薬の購入費
・入院費用や療養に伴う食事代
・通院のための電車やバス代
・義歯や義手、補聴器などの医療用器具

一方で、健康診断のみの費用や美容目的の施術、サプリメントなどは対象外となる点に注意が必要です。

介護サービスはすべて医療費控除の対象になりますか?

介護サービス費用は、すべてが医療費控除の対象となるわけではありません。判断基準は療養上の世話や医学的管理に該当するかどうかです。
国税庁では、介護保険サービスを医療系サービス・福祉系サービス・対象外サービスに区分して整理しています。

具体例は次のとおりです。

医療系サービス:訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリなど→単独で対象
福祉系サービス:訪問介護、通所介護など→条件付きで対象
生活支援中心サービス:家事援助型訪問介護など→対象外

このように、同じ介護保険サービスでも性質によって取扱いが異なります。最終的な控除対象額は領収書に区分記載されるため、申告時にはサービス種別と金額内訳の確認が必要です。

参照:『No.1127 医療費控除の対象となる介護保険制度下での居宅サービス等の対価』(国税庁)

デイサービスが医療費控除の対象になる条件

デイサービスが医療費控除の対象になる条件

デイサービスが医療費控除の対象になる条件を教えてください

デイサービス(通所介護)の利用料は、すべてが医療費控除の対象となるわけではありません。医療系サービスと併せて利用している場合に限り、療養の一環として認められる取扱いとなっています。

例えば、次のようなサービスと組み合わせているケースです。

訪問看護
通所リハビリテーション
居宅療養管理指導

これらがケアプランに位置付けられている場合、デイサービスも療養上の世話とみなされ、自己負担額が控除対象となります。

一方、レクリエーションや生活支援のみを目的とした単独利用では対象外です。判断時はサービス利用票や領収書の医療費控除欄を確認すると判断材料として活用できます。

食費や送迎費、おむつ代は医療費控除の対象になりますか?

デイサービス利用時に支払う費用のうち、食費や日常生活費、送迎費などは原則として医療費控除の対象外とされています。これらは医療行為ではなく、生活支援に伴う費用と位置付けられているためです。

ただし例外もあります。
おむつ代は、治療上必要と医師が認め、おむつ使用証明書や主治医意見書の確認書類がある場合には控除対象となります。
また、医療系サービスと一体的に提供される介護費用部分のみが対象として区分されるため、領収書の内訳確認が欠かせません。

整理すると以下のとおりです。

食費やおやつ代:対象外
送迎費:対象外
日用品費:対象外
医師証明のあるおむつ代:対象となる場合あり

控除可否は書類要件に左右されるため、証明書と領収書の保管が実務上のポイントになります。

デイサービスの医療費控除対象額を確認する方法

デイサービスの医療費控除対象額を確認する方法

領収書のどこを見れば医療費控除対象額がわかりますか?

デイサービス費用の控除対象額を確認する際は、領収書の記載内容を丁寧に確認します。特に医療費控除対象額医療費対象分などの区分表示が重要です。
介護サービス利用料には、食費や日常生活費など控除対象外費用も含まれるため、総額のみで判断することはできません。各事業所では、自己負担額の内訳として控除対象部分が区分表示されています。

確認時は次の項目に着目すると整理しやすくなります。

看護・機能訓練などの介護サービス利用料
個別機能訓練加算
医療費控除対象額の合計欄

記載方法は事業所ごとに異なるため、不明点は発行元へ確認するとよいでしょう。

領収書以外で医療費控除対象額を確認する方法はありますか?

領収書だけで判断が難しい場合は、補助資料を活用する方法もあります。
代表例が、事業所発行の年間利用料明細書医療費控除対象額証明書です。これらを確認すると、1年間の控除対象額を整理して把握できます。

また、マイナポータルを利用すれば、医療機関や介護サービスの利用履歴を一覧で確認でき、控除額把握の参考資料として活用できます。

補完的な確認方法として次のような手段があります。

・事業所へ対象額内訳を問い合わせ
・年間明細書の再発行依頼
・税務署・税理士への相談

複数資料を照合することで、計上漏れや過大申告の防止につながります。

医療費控除の申告の流れ

医療費控除の申告の流れ

デイサービスの医療費控除に必要な書類を教えてください

デイサービス費用を医療費控除として申告する場合、利用実態と支払額を証明できる書類の準備が求められます。
基本となるのは、事業所が発行する領収書および利用料明細書です。これらの書類には、医療系サービスと生活支援サービスの内訳が示されていることが望まれます。

医療費控除の対象となるのは、医師の指示に基づく機能訓練や看護など、医療性が認められる部分に限られるためです。
加えて、介護保険サービスを利用している場合は、サービス提供票やケアプランが内容確認資料として役立つこともあります。

なお、医療費控除の申告では領収書の提出自体は不要ですが、国税庁の案内でも示されているとおり、自宅で5年間の保管が必要とされています。

参照:『No.1119 医療費控除に関する手続について』(国税庁)

医療費控除はどのような流れで申告しますか?

医療費控除の申告は、1年間に支払った医療費を整理し、確定申告で所得控除として申請する手続きです。申告対象期間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費をもとに控除額を算定し、所定の書類を作成して申告します。

申告までの基本的な流れは以下のとおりです。

1. 1年間に支払った医療費を家族分も含めて集計する
2. 生命保険給付金や高額療養費など補填額を差し引く
3. 医療費控除の明細書を作成する
4. 確定申告書へ反映し提出する

申告方法は、税務署への持参・郵送のほか、e-Taxによる電子申告にも対応しています。
近年はマイナポータル連携により医療費通知情報を自動取得し、申告書へ反映させる方法も利用されており、集計作業の負担軽減につながる仕組みとして活用されています。

医療費控除の明細書はどのように作成すればよいですか?

医療費控除の明細書は、1年間の医療費を一覧化し、控除額算定の根拠とする書類です。
作成時は、領収書や利用明細をもとに医療を受けた人や、医療機関・事業所名支払額補填額などを整理して記入します。

デイサービス費用は、食費や日常生活費を除き、医療費控除の対象となる部分のみを抽出して計上する点が重要です。
領収書の枚数が多い場合、国税庁が提供する医療費集計フォームを活用すると、表計算ソフト上で効率的に入力・集計でき、そのまま確定申告書作成コーナーへデータ反映も可能です。

なお、医療費通知を利用する場合でも、介護系費用は含まれない場合があるため、最終的には個別明細との照合が求められます。

参照:『医療費集計フォーム等のダウンロード』(国税庁)

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで、デイサービスの利用料が医療費控除の対象となるかどうかの判断基準についてお伝えしてきました。
デイサービスと医療費控除について、要点をまとめると以下のとおりです。

  • 医療費控除は1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に適用され、生計を一にする家族分も合算して申告できる
  • デイサービスは単独利用では対象外となるケースが多いとされており、医療系サービスとの併用や療養目的の位置付けが判断基準となる
  • 控除対象額は領収書や年間明細書で確認し、明細書を作成したうえで確定申告により申請する
医療費控除は、制度理解と書類整理を適切に行うことで、税負担の軽減につなげられます。

本記事が、デイサービス費用の取扱い判断や申告準備を進める際の参考となれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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