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デイサービスとデイケアの違いや特徴、選び方、費用をわかりやすく解説!

 公開日:2026/03/27
デイサービスとデイケアの違いや特徴、選び方、費用をわかりやすく解説!

介護保険サービスのなかで利用頻度が高いのが通所系サービスです。主に生活援助を行うデイサービスと、リハビリテーションを目的とするデイケアがあります。

名称が似ているため、どちらを選ぶべきか迷う方が少なくありません。本記事では両者の役割やスタッフ構成、料金体系を具体的に比較します。

適切なサービス選択は、本人の生活の質を向上させるために重要です。自分たちの状況に適した通所先を一緒に見極めていきましょう。

高山 哲朗

監修医師
高山 哲朗(かなまち慈優クリニック)

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【経歴】
理事長 高山 哲朗
平成14年慶應義塾大学卒業
慶應義塾大学病院、北里研究所病院、埼玉社会保険病院等を経て、
平成29年 かなまち慈優クリニック院長
【所属協会・資格】
医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本医師会認定産業医
東海大学医学部客員准教授
予測医学研究所所長

デイサービスとデイケアの違い

リハビリする高齢者と介護士

デイサービスとデイケアは利用目的が違いますか?

デイサービス(通所介護)は、介護が必要な高齢の方が自宅での自立生活を継続できるよう、食事や入浴などの日常生活上の介助を主軸とした生活支援を重視します。施設に通い、ほかの方との交流で、孤独感の解消や心身の活性化を図る役割です。また、家族が介護から離れる時間を作るレスパイトケアの側面も大きく、負担軽減に貢献します。一方でデイケア(通所リハビリテーション)は、医療機関に通い、心身機能の回復を主軸とした身体機能の改善を重視するサービスです。医師の指示に基づき、麻痺の改善や運動機能の低下防止を目的とした専門性の高い訓練を行います。生活を支える場か、身体機能を鍛える場かによって選ぶべき方向が定まります。本人の現状や目標に合わせて、適切な施設を選択しましょう。

デイサービスとデイケアのサービス内容の違いを教えてください。

デイサービスでは、レクリエーションやイベント、ほかの利用者との談笑など社会参加の機会が豊富です。機能訓練指導員が配置されますが、内容は散歩や軽い体操などの日常生活を営むための基本動作の維持が中心です。閉じこもりを防止し、楽しみを見出すことで生活の質を高める場として機能します。対してデイケアは、リハビリテーション専門職(理学療法士や作業療法士、言語聴覚士)の直接指導のもと身体機能の向上を目指すプログラムが特徴です。専用器具を用いた訓練や歩行練習、嚥下訓練などの医療的ケアが主軸です。特に退院直後の集中的な訓練や、特定の症状の改善を目指す際に適しています。食事や入浴は両者で提供されますが、デイサービスは交流、デイケアは訓練の密度がそれぞれの特色です。

配置される職員に違いはありますか?

スタッフの構成には、制度上の明確な違いが存在します。デイケアでは医師の常駐が義務付けられており、医療的な判断に基づいたケアが可能です。さらに理学療法士や作業療法士などのリハビリに関する国家資格を持つ専門職を配置し、個別の身体状況に合わせた専門プログラムを立案します。デイサービスは、介護職員や生活相談員看護師が中心となって運営されます。看護師は配置されますが、医師の常駐は必要ありません。機能訓練指導員として看護師や柔道整復師がリハビリを担当しますが、常にリハビリ専門職がいるとは限りません。手厚い訓練を望む場合は、専門職の在籍状況を確認すべきです。専門職の有無はケアの質や緊急時の対応力に直結するため、利用者の健康状態を考慮して選ぶことが重要です。

デイサービスとデイケアの選び方

腕のリハビリをする高齢者女性と理学療法士

デイサービスはどのような方におすすめですか?

友人を作って楽しく過ごしたい方や、外出の機会を増やしたい方に適しています。自宅での入浴が困難な場合、デイサービスの広い浴室で介助を受けると心強いでしょう。日中の居場所を確保し、介護者の休息時間を確保することにもつながります。栄養バランスを気遣う一人暮らしの方の、規則正しい毎日を支える一助です。レクリエーションを通じて脳を活性化させたい要望にも応えてくれます。生活全般のサポートを必要とし、穏やかな時間を共有したい方には適しています。

デイケアはどのような方におすすめですか?

骨折や脳血管疾患の治療後などで、身体機能を回復させたい方に推奨されるのが一般的です。専門家の指導による個別リハビリを希望するなら、デイケアが第一選択です。医療的な管理が必要な持病を抱える方も、医師がいる環境で懸念なく運動できます。歩行能力を高めて自力での外出を目指すなど、明確な目標がある方に合っています。重度の要介護状態で、専門的な介助が必要な場合も受け入れがスムーズです。心身の機能を向上させ、元の生活に戻りたい意欲がある方に適しています。

デイサービスとデイケアの併用はできますか?

ケアプラン(介護サービス計画書)に組み込むことで、これら二つを組み合わせて利用可能です。ケアプランとは、利用者の目標に基づき、適切なサービスの種類や頻度を定めた介護の計画書です。作成を担うケアマネジャーが併用の必要性を認めれば、月曜日はデイケアで専門的なリハビリを行い、木曜日はデイサービスで入浴や交流を楽しむなどの運用ができます。ただし、介護保険には要介護度に応じた支給限度額があるため、単位数の上限を超えないよう調整が必要です。併用は、リハビリと社会交流の両方を満たしたい場合に有効な手段です。それぞれの強みを活かすことで、心身の機能維持と生活の質向上を両立した、充実した在宅生活を構築できます。まずはケアマネジャーに相談し、自分に合う組み合わせを検討しましょう。

選び方に悩む場合はどうすればよいですか?

まずは担当のケアマネジャーに心身の状態や希望を正直に伝えましょう。見学や体験利用を行い、実際の雰囲気や設備を直に感じることが大切です。スタッフの対応やほかの利用者の表情を観察すると、相性を判断しやすいでしょう。主治医にリハビリの必要性を確認するのも、判断基準として有効です。自宅からの距離や送迎時間の長さも、無理なく続けるための重要な要素になります。本人と家族が何を優先するか話し合い、優先順位を明確にすることが大切です。後悔しないために、複数の施設を比較検討しましょう。

デイサービスとデイケアの費用の違い

介護保険証

デイサービスとデイケアのそれぞれの費用を教えてください。

デイサービスに比べて、医療専門職が配置されるデイケアは利用料が高く設定されています。デイサービスの基本料金は、自己負担1割の場合で1回あたり400〜1,200円程度です。一方、デイケアは1回あたり700〜1,500円程度の基本料金がかかります。さらにデイケアは個別リハビリの加算が含まれるため、1回あたりの総額はデイサービスより数百円ほど高くなるのが一般的です。どちらのサービスも、これらに加えて食費やオムツ代、おやつ代などの実費が1回につき数百円から千円程度別途必要です。所得に応じて自己負担割合が1割から3割の間で変動するため、自身の負担割合を把握しておく必要があります。詳しい見積もりは、施設から提示される料金表で事前に確認するのがよいでしょう。サービス内容と価格のバランスを考慮して選ぶ必要があります。

介護保険制度の利用限度額について教えてください。

要介護度ごとに、1ヶ月間に利用できる保険給付の枠が決められています。この枠を支給限度基準額と呼び、超えた分は全額自己負担です。デイケアは単価が高いため、回数を増やすと限度額を圧迫しがちです。ほかの福祉用具レンタルや訪問介護との兼ね合いを考える必要があります。ケアマネジャーは、この限度額の範囲内で適切なプランを組み立てます。限度額に余裕がある場合は、希望するサービスを追加可能です。計画的な利用を心がけ、家計への負担を適切にコントロールしましょう。

自己負担で受けられるサービスはありますか?

介護保険の範囲外であっても、全額実費を支払うことでサービスを受けられます。例えば、規定の時間を超えた延長利用や、特別なレクリエーションが該当します。施設によっては、理容サービスやマッサージなども利用可能です。保険適用のリハビリ回数に制限がある場合、自費リハビリを導入する選択肢もあります。これらは契約時に個別の同意が必要であり、料金体系も施設ごとに違います。標準的なサービスにプラスアルファを求める際は、内容を詳しく確認しましょう。自己負担サービスを組み合わせれば、自由度の高いプラン設計が可能です。

編集部まとめ

手を引く介護者

デイサービスとデイケアは、どちらも在宅生活を支える重要な柱です。交流や生活援助を求めるならデイサービス、専門的なリハビリを望むならデイケアが向いています。

費用やスタッフ構成に明確な差があるため、本人の目標を軸に検討します。ケアマネジャーと連携しながら、体験利用を活用して納得のいく選択をしましょう。

身体状況の変化に合わせて、柔軟にサービスを切り替える視点も大切です。住み慣れた地域で長く暮らすために、適切な環境を整える必要があります。

本人の意欲を尊重し、家族の負担も考慮したケアプランを作成しましょう。日々の生活に信頼と喜びをもたらす場所を、じっくりと見極めることが大切です。

この記事の監修医師