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顕微授精とは

 更新日:2023/03/27

顕微授精とは

顕微授精(顕微鏡授精)とは、卵子に1匹の精子を注入して授精させる方法で、人工授精をしても妊娠しない、体外受精(取り出した卵子に精子を振りかけて受精させる)がうまくいかない場合に選択される方法です。体外受精よりも顕微授精の方が受精の確率は高くなりますが、受精したからといって、妊娠の確率が上がるわけではありません。
日本政府は2022年に公的医療保険を適用にする方向性を示しており、適用が実現すれば治療費が3割負担となり、費用が現在の1/3に抑えられるようになります。

メリット

・精子の数が著しく少ない場合なども可能
・治療には助成制度があり、40歳未満の方は1回30万円を生涯で通算6回まで、40歳以上43歳未満の方は通算3回まで助成を受けられる

デメリット/副作用

・卵に直接針を刺すため卵子がその刺激に耐えられず、膜が破れて変性してしまう可能性がある
・生まれた赤ちゃんの先天性異常は、自然妊娠の赤ちゃんに比べて1.57倍である

治療期間

採卵までの2~3週間は鼻スプレーや注射で複数の卵胞を育てます。採卵は静脈麻酔をかけた上で行い、15~30分程度で終了します。数時間ベッドで休んで帰宅します。
採卵後、顕微授精され2~6日間培養し凍結します。次周期以降、ホルモン剤で子宮内膜を厚くして解凍した胚を移植します。胚移植は数分で終わります。人によっては凍結せずに移植する新鮮胚移植を行う場合もあります。

費用相場

顕微授精は40~60万円程度と多額の費用がかかります。

注意点

治療期間や費用は、医療機関や治療内容などによって大きく異なる場合があります。

この記事の監修医師