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【闘病】いつも以上の生理痛・出血量の原因は「子宮内膜異型増殖症」だった(1/2ページ)

 更新日:2025/07/22
【体験談】いつも以上の生理痛・出血量の原因は「子宮内膜異型増殖症」だった

生理の時の経血の量は他人と比べるのが難しいため、「いつも以上に多いな」と思ってもすぐに受診には至らないかもしれません。生理痛やフラフラする感じも個人差があって受診の判断が難しいかと思います。そうした症状から病院を受診し、「子宮内膜異型増殖症」と診断され、複数回の手術をすることになったkankan_571123さん(仮称)に、当時の話を聞きました。

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2022年1月取材。

kankan_571123さん

体験者プロフィール
kankan_571123さん(仮称)

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1991年生まれ。関東地方在住、夫とふたり暮らし。2021年に子宮内膜異型増殖症と診断され現在治療中(取材時)。

吉田 悠人

記事監修医師
吉田 悠人
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。

歯磨きする間も立っていられない

歯磨きする間も立っていられない

編集部編集部

最初に不調や違和感があったのは、いつ、どのような状況でしたか?

kankan_571123さんkankan_571123さん

最初に違和感があったのは2021年の2月頃でした。元々生理不順ではあったのですが、いつになく出血量が多く、立っているのも辛くて仕事に行けない日がありました。数分間の歯磨きをする間でさえフラフラで立っていられませんでした。出血量に比例して生理痛もいつも以上に強く、これはおかしい、と友人にも相談した結果、婦人科の受診を決めました。

編集部編集部

受診から、診断に至るまでの経緯を教えてください。

kankan_571123さんkankan_571123さん

受診時に、ポリープはないが、子宮内膜が厚くなっていると言われました。年齢的に子宮体がんの可能性は低いが、いわゆる肥満度をあらわすBMIの数値なども考慮して、念の為がん検査をさせて下さい、と医師から言われて検査を受けました。後日、「子宮内膜異型増殖症」との診断を受け、総合病院へ行くようにと言われて紹介状を出してもらいました。

編集部編集部

どんな病気なのでしょうか?

kankan_571123さんkankan_571123さん

子宮内膜が過剰に増殖してしまい、その細胞に異型が認められる疾患です。子宮体がんの前がん状態とされている病気です。ゆくゆくは子どもが欲しかったので、「この病気が原因で子どもを産めなくなりますか?」と質問をしたところ、「妊娠できる機能を残した治療法を選択することができる」との回答でした。

編集部編集部

どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか?

kankan_571123さんkankan_571123さん

服薬と併せて2ヶ月に1度、子宮内膜全面掻爬術(そうはじゅつ)という子宮内膜を掻き出す手術を行うとの説明だったと思います。手術は2ヶ月おきに合計5回、その度に入院しなければならないと言われました。

はじめての手術

はじめての手術

編集部編集部

そのときの心境について教えてください。

kankan_571123さんkankan_571123さん

聞いたことのない病名で、手術も未経験だったので、とにかく頭が混乱してしまい、気持ちが落ち着かなかったのを覚えています。ちなみに、最初のクリニックから総合病院へ紹介されましたが、総合病院でも「大学病院へ行った方が良い」と提案され、隣町の大学病院に行くことになったんです。そこで妊娠検査、子宮頸がん・子宮体がん検査、心電図、レントゲン、血液検査、尿検査を行い、さらに、次回の婦人科と麻酔科の診察とMRIの予約手続きも行い、正直いうと頭がもう働かない状態でした。自分の事なのに気持ちが追い付かず、どこか他人事の様にも感じていました。

編集部編集部

今までを振り返ってみて、後悔していることなどありますか?

kankan_571123さんkankan_571123さん

実は数年前にも生理不順で婦人科を受診していて、その時に受診した病院でも子宮内膜が厚くなっていると言われたのですが、特に検査をするでもなく何もしませんでした。子宮内膜が厚くなるということがどういう事なのか全くの無知だったので、何も考えず何の疑問も持っていなかったんです。もちろんその時から病気が発症していたかどうかは現在となっては分かりませんが、その時にもう少し自分なりに調べてみたり、ほかの病院を受診してみたり、できる事はあったなとは思います。

編集部編集部

治療や闘病生活の中で、何か印象的なエピソードなどあれば教えてください。

kankan_571123さんkankan_571123さん

手術のときに、もっと淡々と機械的に進むのかと思っていたのですが、全身麻酔の薬が点滴から入ってきて眠るまで麻酔科の先生や看護師さんなどが腕を優しく擦ってくれたり、軽く手を握ってくれたり、手術室の中でオルゴールの音楽が流れていたりと、至る所で緊張をほぐす為の配慮をしてくれていた事がありがたいと思いました。例えば1回目の手術の時は、「これから眠くなる薬が入ります。少しビリビリする感じはありますが心配しなくて大丈夫ですからね」と麻酔科の先生がずっと手首から腕にかけて優しく擦ってくれているうちに記憶が途切れ、気付いたら名前を呼ばれ、手術が無事終わったことを知りました。

自分を守れるのは自分だけ

この記事の監修医師