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「花粉症による喉の痛み」の特徴はご存知ですか?痛くなる原因についても解説!

 公開日:2026/03/31
「花粉症による喉の痛み」の特徴はご存知ですか?痛くなる原因についても解説!

花粉症というと、くしゃみや鼻水、目のかゆみを思い浮かべる方が少なくないと思います。一方で、花粉の季節になると喉が痛い、イガイガする、乾いた感じが続くといった訴えもよくみられます。喉のつらさは、吸い込んだ花粉が喉の粘膜に触れて反応が起こることに加え、鼻づまりによる口呼吸や、鼻水が喉へ流れ落ちる後鼻漏が重なることで起こりやすいです。風邪のように発熱や強いだるさを伴わないのに、喉だけが長く不快という経過は、花粉症の特徴と合う場合があります。ただし、喉の痛みは感染症や胃食道逆流症、声の使いすぎなどでも起こるため、自己判断だけで決めつけないことも大切です。

この記事では、花粉症で喉が痛くなる理由やほかの病気との見分け方、受診先、治療と市販薬、日常の工夫を解説します。

林 良典

監修医師
林 良典(医師)

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【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科

花粉症と喉の痛みの関係

花粉症と喉の痛みの関係

花粉症で喉が痛くなることはありますか?

あります。花粉症は鼻や目の症状が目立ちやすい一方で、喉にも不快感や痛みが出ることがあります。花粉が飛ぶ時期に合わせて起こりやすく、屋外にいた日や帰宅後に気になりやすい点も特徴です。

花粉症で喉が痛くなる理由を教えてください

理由は主に3つあります。

1つ目は喉頭アレルギーです。吸い込んだ花粉が喉の粘膜に触れるとアレルギー反応が起こり、粘膜が敏感になって、痛みやかゆみ、イガイガ感が出やすくなります。咳払いが増えたり、喉の奥がむずむずする感じとして出たりすることもあります。

2つ目は口呼吸による乾燥です。鼻づまりで鼻呼吸がしにくいと、乾いた空気が直接喉を通り、粘膜が乾いて刺激に弱くなります。その結果、ヒリヒリする痛み、声のかすれ、朝の強い違和感などにつながることがあります。

3つ目は後鼻漏です。鼻水が喉へ流れ落ちることで粘膜が刺激され、違和感や咳払いが続きやすくなります。さらさらした鼻水でも、長時間続くと喉の不快感の原因になります。これらが重なると、花粉の時期に喉のつらさが出やすくなります。

花粉症による喉の痛みの特徴とほかの病気との見分け方

花粉症による喉の痛みの特徴とほかの病気との見分け方

花粉症による喉の痛みの特徴を教えてください

細菌感染の喉の痛みのような強い痛みより、かゆみやイガイガ感、異物感が出やすい点が特徴です。鼻や目のかゆみやくしゃみなど、ほかのアレルギー症状も伴いやすいです。また、一般的な風邪薬や咳止めを使用しても症状が改善しにくく、抗ヒスタミン薬で喉の症状が軽くなる場合はアレルギー性の可能性が高まります。花粉が多い日や口呼吸が増える状況で強まりやすいです。

花粉が飛散している間はずっと喉が痛むのですか?

喉の症状は花粉の飛散時期と重なりやすいですが、毎日ずっと同じ強さで続くとは限りません。花粉が多い日は強まり、飛散が少ない日は軽くなるなど、日ごとに波が出やすいです。一方で、一度喉の粘膜に炎症が起こると、少ない花粉でも反応しやすい状態が続くことがあります。そのため、飛散が少ない日でもイガイガ感や痛みが残る場合があります。
さらに、症状が軽く感じられても粘膜の炎症が完全には引いていないことがあり、この状態が続くと違和感が長引きやすくなります。多くは花粉の時期が終わるにつれて自然に軽くなりますが、飛散が落ち着いても喉のつらさが続くときは、花粉以外の要因が重なっている場合もあります。

花粉症の喉の痛みを風邪やインフルエンザなどのほかの病気による喉の痛みと見分ける方法を教えてください

発熱や強いだるさ、筋肉痛などの全身症状を伴う場合は、風邪やインフルエンザの可能性が高まります。鼻水も風邪の場合は数日で性状が変わり、経過としては1週間前後で軽くなることが多いです。一方、花粉症の場合は熱が出にくく、鼻や目のかゆみ、くしゃみを伴いやすく、喉の違和感が飛散時期に合わせて数週間続くことがあります。

花粉症による喉の痛みの対処法

花粉症による喉の痛みの対処法

花粉症で喉が痛いときの診療科を教えてください

花粉症で喉が痛いときは耳鼻咽喉科に相談するとよいでしょう。喉頭内視鏡で粘膜の状態を直接確認でき、アレルギーによる炎症か、ほかの病気が関わるかを見分けやすいです。後鼻漏や鼻粘膜の腫れなど、喉に影響しやすい鼻の状態も併せて評価できます。

病院では花粉症の喉の痛みに対してどのような治療をしますか?

基本は抗ヒスタミン薬の内服です。抗ヒスタミン薬はアレルギー症状を抑える薬で、鼻水やくしゃみだけでなく、喉のかゆみやイガイガ感の軽減も期待できます。多くの場合は、鼻噴霧用ステロイド薬も併用し、鼻づまりや鼻水、後鼻漏などの鼻症状を抑えて、喉への刺激を減らします。鼻づまりが強い方は、ロイコトリエン受容体拮抗薬を追加して鼻閉の改善をねらうこともあります。鼻が通りやすくなることで口呼吸が減り、喉の乾燥感や痛みが和らぐ場合があります。病院によっては、薬を霧状にして鼻や喉へ届けるネブライザー療法を行うこともあります。体質改善を目指す治療として、アレルゲン免疫療法も選択肢です。

花粉症による喉の痛みに効果がある市販薬の成分を教えてください

市販薬でも、抗ヒスタミン薬が販売されており、喉のかゆみや違和感の軽減に効果があります。第2世代抗ヒスタミン薬であるフェキソフェナジンやロラタジンなどの眠気が出にくいタイプを選ぶと日中への支障が出づらいです。鼻症状が強く後鼻漏が関わる場合は、鼻噴霧用ステロイド薬のフルチカゾンなども選択肢です。漢方薬は、小青竜湯が鼻水に用いられ、桔梗湯が喉の痛みや違和感の緩和に使われることがあります。痛みが強い日は、アセトアミノフェンを一時的に組み合わせる方法もあります。

花粉症の喉の痛みを緩和するセルフケア方法を教えてください

花粉症の喉の痛みを緩和するセルフケアとしては、花粉を減らす工夫乾燥対策が大切です。外出時はマスクを使用すると喉への花粉の侵入を減らし、同時に喉の乾燥も予防できます。帰宅後はうがいや洗顔、衣類の花粉を払い、付着している花粉を減らします。鼻づまりや後鼻漏があるときは、鼻洗浄を取り入れるとよいでしょう。室内は加湿して湿度を保ち、就寝時も乾燥を避けると喉が楽になりやすいです。刺激物やアルコールは喉の違和感を強めることがあるため、症状が強い時期は控えめにし、水分をこまめに取るとよいです。

編集部まとめ

編集部まとめ

花粉症の時期に喉が痛くなることは珍しくなく、喉頭アレルギーとして花粉が粘膜に触れる影響に加え、鼻づまりによる口呼吸の乾燥、後鼻漏による刺激が重なって起こりやすくなります。特徴としては、強い痛みよりもかゆみやイガイガ感、異物感が前に出やすく、鼻や目のかゆみ、くしゃみなどの症状と一緒に続くことが手がかりです。飛散の期間に合わせて長引くことがありますが、日によって強さは変わり、少量の花粉でも反応しやすい状態が続くと症状が残る場合もあります。

治療は抗ヒスタミン薬を軸に、鼻噴霧用ステロイド薬で鼻の炎症や後鼻漏を抑える組み合わせが基本です。セルフケアは、マスクや帰宅後のうがいと洗顔、衣類の花粉払い、加湿、鼻洗浄などで花粉と乾燥対策を行いましょう。発熱や強い全身症状がある、息苦しさがある、飲み込みづらさが強い、痛みが続いて生活に支障が出る場合は、耳鼻咽喉科などで花粉症以外の病気も含めて状態を確認し、症状に合う治療へつなげることが大切です。

この記事の監修医師