目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 医科TOP
  3. 病気Q&A(医科)
  4. 「痛風の治療法」はご存知ですか?治療期間や通院頻度についても解説!【医師監修】

「痛風の治療法」はご存知ですか?治療期間や通院頻度についても解説!【医師監修】

 公開日:2026/04/01
「痛風の治療法」はご存知ですか?治療期間や通院頻度についても解説!【医師監修】

痛風は、ある日突然、関節に強い痛みや腫れが生じることで気付くことが多い病気です。特に足の親指の付け根に起こりやすく、歩くことがつらくなるほどの痛みが出る場合もあります。一度症状が落ち着いても、時間がたつと再び発作を繰り返すことがあり、どのように治療を続けていけばよいのか、不安を感じる方も少なくありません。痛風は、血液中の尿酸が高い状態が続くことで起こる病気であり、痛みが出ている時期だけでなく、症状がない時期の過ごし方も治療に深く関わります。適切な治療を行うことで発作の回数を減らし、日常生活への影響を抑えることが期待できます。

本記事は、痛風の治療法や治療期間の目安、再発を防ぐための生活習慣を解説します。

林 良典

監修医師
林 良典(医師)

プロフィールをもっと見る
【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科

痛風の治療法

痛風の治療法

痛風とはどのような病気ですか?

痛風は、血液中にある尿酸が高い状態が続くことで起こる病気です。尿酸は体内でつくられる老廃物の一つで、通常は腎臓から尿として排出されます。しかし、尿酸が体内にたまりやすくなると、関節内で結晶となり、炎症を引き起こします。この炎症が急激な関節の腫れや強い痛みとして現れる状態が、痛風発作です。足の親指の付け根に起こりやすいものの、足首や膝、手首などに症状が出ることもあります。

痛風は治療すれば治癒する病気ですか?

痛風は、発作そのものは治療によって落ち着かせることができますが、原因となる高尿酸血症の管理を続けていく必要がある病気です。痛みが引いた後も尿酸値が高い状態が続くと、再び発作が起こりやすくなります。そのため、症状がない時期も含めて、尿酸値を安定させる治療を継続することが重要です。治療を続けることで発作の頻度を減らし、関節への負担を抑えることが目標です。

痛風の治療法を教えてください

痛風の治療は、発作による痛みを抑える治療と、尿酸値を下げて発作を起こしにくくする治療の2つに分けて考えます。

発作が起きている時期には、関節内の炎症を抑える治療が行われます。症状に応じて、非ステロイド性抗炎症薬やコルヒチン、副腎皮質ステロイドなどの飲み薬が使われます。これらは、痛みや腫れを和らげることを目的とした治療です。

尿酸値を下げる治療は、尿酸の産生を抑える薬や、尿として排出されやすくする薬が用いられます。すでに尿酸値を下げる薬を使用している方は、発作が起きていても治療を続けます。これまで使用していない方は、発作が落ち着いてから開始する場合と、痛みの治療と並行して早めに開始する場合があります。

痛風の痛みはどのように治療しますか?

痛風発作の治療は、炎症を抑える薬を用いて痛みを和らげます。基本となるのは飲み薬による治療で、非ステロイド性抗炎症薬が使われます。これに加えて、炎症反応を抑える目的でコルヒチンが用いられることもあります。症状が強い場合には、副腎皮質ステロイドの飲み薬が選ばれることもあります。飲み薬での対応が難しい場合や、炎症が限られた関節に出ている場合には、関節内へステロイド注射をして炎症を抑える治療が行われることもあります。

痛風の治療期間と通院頻度

痛風の治療期間と通院頻度

痛風の治療期間を教えてください

痛風の治療期間は、痛みが出ている期間だけを指すものではありません。発作による関節の痛みや腫れは、適切な治療によって数日から1~2週間ほどで落ち着くことが一般的です。しかし、痛風の背景には高尿酸血症があり、この状態を整える治療は長期的に続けていく必要があります。尿酸値が高いままでは、症状が落ち着いた後も再び発作が起こりやすくなります。そのため、治療は発作を抑える段階と、その後に尿酸値を安定させる段階に分けて考えられます。多くの場合、尿酸値を目標範囲に保つための治療は、年単位で継続されます。治療期間の長さは、尿酸値の推移や発作の有無、生活習慣の改善状況などによって変わります。

どの程度の頻度で通院が必要ですか?

通院の頻度は、痛風発作が起きている時期と、高尿酸血症の治療を行っている時期とで異なります。

痛風発作が起きている急性期には、痛みや炎症の経過を確認するため、1~2週間に1回程度の受診が行われることがあります。治療の効果や症状の変化をみながら、必要に応じて薬の調整が行われます。

一方、発作が落ち着き、高尿酸血症の治療を継続している時期には、1~2ヶ月に1回程度の通院で経過を確認することが一般的です。この時期には、血液検査で尿酸値や腎機能を確認し、治療が順調に進んでいるかを評価します。通院頻度は一律ではなく、尿酸値の推移や発作の再発状況、生活状況などを踏まえて調整されます。

痛風の再発を防止するための生活習慣

痛風の再発を防止するための生活習慣

痛風の治療中はどのような食生活が推奨されますか?

痛風の再発を防ぐためには、薬による治療とあわせて、日々の食生活を整えることが重要です。食事においては、尿酸の材料となるプリン体を意識しつつ、極端な制限ではなく、全体のバランスを整える考え方が基本です。肉類や内臓系の食品、魚卵などは摂取量を調整し、野菜や海藻、乳製品などを取り入れる食事がすすめられます。また、水分をしっかり摂ることで、尿として尿酸を排出しやすくなります。甘味の強い清涼飲料水果糖を多く含む飲料は、尿酸値に影響を与えることがあるため、飲み過ぎを控えましょう。

痛風になった人が食事以外に気を付けることはありますか?

食事以外では、体重管理が大切なポイントです。体重が増えると尿酸値が上がりやすくなるため、無理のない範囲で体重を整えることが再発予防につながります。運動は、急に強い負荷をかけるのではなく、歩行などの継続しやすい動きから始めましょう。また、睡眠不足や強い疲労が続くと、生活リズムが乱れやすくなります。規則正しい生活を心がけ、休養を確保することも、治療を支える要素の一つです。あわせて、高血圧や脂質異常症、糖尿病などの病気がある場合には、それぞれの管理を行うことが痛風の再発予防にもつながります。

痛風の再発を予防するために避けた方がよい生活習慣を教えてください

再発を防ぐためには、過度な飲酒を控えることが重要です。アルコールは尿酸の産生を促し、排出を妨げる働きがあるため、量や頻度を見直すことが求められます。また、発汗が続いた状態で水分補給が不足すると、尿酸が体内にたまりやすくなります。入浴後や運動後には、意識して水分補給をするようにしましょう。

編集部まとめ

編集部まとめ

痛風は、関節の強い痛みとして現れることがある一方で、背景には高尿酸血症という体質的な要素が関わる病気です。発作が起きている時期の治療によって痛みを和らげることはできますが、症状が落ち着いた後も尿酸値を整える対応を続けることで、再発を抑えることにつながります。治療は短期間で終わるものではなく、状態に応じて長く向き合っていくことが必要です。

また、薬による治療に加えて、日々の生活習慣も再発予防に大きく関わります。食事の内容や水分の摂り方、体重管理、生活リズムを整えることなど、身近な行動の積み重ねが痛風発作の予防につながります。痛みがない時期であっても、定期的に受診し、尿酸値や身体の状態を確認することが大切です。

この記事の監修医師