「インフルエンザ」は発症後「何日目がピーク」かご存知ですか?ピーク時の症状も解説!
更新日:2025/12/05


監修医師:
林 良典(医師)
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名古屋市立大学卒業。東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、 NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。医学博士。公認心理師。日本専門医機構総合診療特任指導医、日本内科学会総合内科専門医、日本老年医学会老年科専門医、日本認知症学会認知症専門医・指導医、禁煙サポーター。
消化器内科
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眼科(角膜外来)
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インフルエンザに感染してから治癒するまでの症状
インフルエンザに感染すると何日程度で症状が現れますか?
インフルエンザは感染してもすぐに症状が出るわけではありません。体内でウイルスが増えて、症状を引き起こすまでには一定の時間がかかります。この潜伏期間は通常1〜3日程度です。ウイルスは鼻や喉に入り込み、そこで数を増やしながら、身体のなかに広がっていきます。その後、身体内で増えたウイルスに対して免疫反応が起こり、発熱やだるさ、筋肉痛などの初期症状が現れます。こうした症状は、身体がウイルスを排除しようとする反応であり、ここから急速に症状が進行することが多くみられます。
そのため、インフルエンザは朝は元気でも夕方には高熱で動けなくなるなど、急激に発症することも珍しくありません。
参照:『インフルエンザ施設内感染予防の手引き』(厚生労働省)
インフルエンザは発症してから何日程度でピークになりますか?
発症してから1〜3日目が症状が激しくなる時期とされています。この時期には体温が一気に38〜40度まで上昇し、全身の倦怠感や関節痛、頭痛などが強く現れます。つまり、インフルエンザは発症翌日から数日間がピークにあたると考えられます。
なお、年齢や体調によってこのピークの時期には個人差があり、体力の回復が遅れたり、症状の強さに違いが出る場合もあります。
参照:『インフルエンザ施設内感染予防の手引き』(厚生労働省)
インフルエンザのピーク時にはどのような症状が出ますか?
ピークの時期には、38〜39度あるいはそれ以上の高熱、強い全身のだるさ、頭痛、悪寒、筋肉痛や関節痛などの症状が現れます。風邪と比べると、全身が動かせないほどの強い全身の倦怠感が特徴です。これに加えて、鼻汁や喉の痛み(咽頭痛)、咳などの呼吸器症状が同時に、あるいは少し遅れて現れることがあります。
小児では、発熱に伴ってけいれんや中耳炎を併発することがあるほか、嘔吐や下痢などの消化器症状がみられることもあります。
一方、高齢の方では、高熱が出にくく、食欲低下や意識の低下が目立つことがあります。また、肺炎を合併して重症化することも少なくありません。
参照:『インフルエンザ施設内感染予防の手引き』(厚生労働省)
インフルエンザのピークが過ぎたら症状はどのように変化しますか?
ピークを過ぎると、体温は徐々に下がり、全身のだるさや関節の痛みも和らいでいきます。多くの場合、発症から数日で解熱し、日常生活が可能な状態に近づきます。
ただし、体力の回復にはさらに数日かかることが多く、無理をすると再び体調を崩すことがあります。熱が下がったからといってすぐに通常の生活に戻るのではなく、体調を見ながら少しずつ活動量を増やすよう心がけましょう。
インフルエンザのピーク時の乗り切り方
インフルエンザの高熱や関節痛が辛いときの自宅での過ごし方を教えてください
インフルエンザのピーク期は、高熱や関節痛などによって体力が大きく消耗されるため、安静と十分な水分補給を中心に行います。特に、発熱や発汗によって身体内の水分やミネラルが失われるため、水や経口補水液、スポーツドリンクなどを少量ずつこまめに飲み、脱水を防ぎましょう。食欲がない場合は、無理に固形物を摂らず、おかゆやゼリーなど消化のよいものを少しずつ摂取するとよいでしょう。
また、室内の湿度を保つことで、喉や鼻の症状をやわらげる効果が期待できます。乾燥しやすい環境では、加湿器などを使って50〜60%程度の湿度を維持すると、喉や鼻の乾燥がやわらぎます。
高熱や関節痛がつらい場合は、市販の解熱鎮痛薬を用いて症状をやわらげる方法もあります。ただし、インフルエンザ時は摂取しない方がよい成分(アスピリン、ジクロフェナク、メフェナム酸、イブプロフェン、ロキソプロフェン)を含む薬もあるため、必ず添付文書を確認し、不安がある場合は医師や薬剤師に相談してください。
身体を冷やす場合は、首やわきの下、太ももの付け根などの大きな血管が通る部分を冷やすと、熱を下げるのに効果的です。
参照:『令和6年度インフルエンザQ&A』(厚生労働省)
インフルエンザが疑われるときはどのような症状が現れたら受診すべきですか?
インフルエンザが疑われても、必ずしもすぐに受診が必要とは限りません。しかし、以下のような症状がある場合は受診を検討してください。
- 高熱が出てつらい状態が続いている
- 全身の強いだるさで動くのが難しい
- 関節痛や筋肉痛が強く、身体を起こすのがつらい
- 咳や喉の痛みが悪化してきた
- 食欲が低下し、水分補給が十分にできない
インフルエンザのピーク時に受診をしたら治療薬を処方してもらえますか?
発症から48時間以内に受診すれば、抗インフルエンザ薬が処方されることがあります。抗インフルエンザ薬には、身体内でのウイルスの増殖を抑える働きがあり、免疫機能がより効果的に働くことで、発熱や症状の期間を1〜2日程度短縮し、重症化を防ぐ効果が期待されます。
ただし、48時間以内に受診すれば誰にでも処方されるわけではありません。抗インフルエンザ薬の使用は、年齢、症状の強さ、基礎疾患の有無、症状の重さなどを踏まえて、医師が総合的に判断します。
診察の結果、全身状態が安定しており、重い合併症の危険性が低いと判断された場合は、抗インフルエンザ薬を使用せず、解熱剤などによる対症療法を中心に経過をみることがあります。
参照:『令和6年度インフルエンザQ&A』(厚生労働省)
インフルエンザで医療機関を受診した後に辛い症状が現れたらどうすればよいですか?
インフルエンザで医療機関を受診し、薬による治療を始めたあとでも、すぐに症状が改善するとは限りません。熱が一度下がっても再び上がることがあり、身体のだるさや頭痛、食欲低下などの症状が数日続くこともあります。このような経過は珍しいことではなく、薬が効いていないわけでもありません。
一方で、治療の途中で次のような変化がみられた場合には対応が必要です。
- 息苦しさが強くなる
- ぐったりして呼びかけに反応しにくい
- 水分がとれず脱水が疑われる
- 胸の痛みが出てくる
インフルエンザのピーク後の過ごし方
インフルエンザのピークが過ぎたら学校や仕事に行ってもよいですか?
インフルエンザのピークが過ぎて体調が回復しても、すぐに学校や仕事に復帰するのは避けましょう。身体内にはまだインフルエンザウイルスが残っていることがあり、周囲の方に感染させる可能性があるためです。
一般的にインフルエンザは、発症の前日から発症後約7日間、喉や鼻からウイルスを排出するとされています。この期間は感染拡大を防ぐためにも、外出や集団生活を控えましょう。
学校保健安全法では『発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児の場合は3日)を経過するまで出席停止』と定められています。仕事についても同様に、症状が軽くなったからといって早く復帰するのではなく、医師の指示や体調の回復状況を踏まえて判断しましょう。
参照:『令和6年度インフルエンザQ&A』(厚生労働省)
インフルエンザの症状が落ち着いたらお風呂に入ってもよいですか?
インフルエンザの症状が落ち着き、体調が安定していれば、入浴を再開しても問題ありません。ただし、まだ回復途中の時期は体力が低下しやすく、入浴方法によっては身体に負担がかかることがあります。熱いお湯に長時間浸かるような入浴は避け、まずは短時間の入浴から始める方法が適しています。お湯の温度も高すぎると疲労感につながることがあるため、ぬるめの湯に調整すると身体への負担を抑えやすくなります。
また、解熱剤の影響で一時的に熱が下がっているだけの場合や、だるさ、食欲低下、水分不足などの症状が残っている場合は、入浴によって体調が悪化する可能性があるため、入浴は控え、身体を拭くなど負担の少ない方法で清潔を保つことが適しています。
また、子どもや高齢の方は体力の回復に時間がかかるため、シャワーで汗を流す、入浴時間を短くするなど、体調に合わせて段階的に進めましょう。
インフルエンザが完治する目安の日数を教えてください
一般的に、発症から1週間程度で多くの場合は日常生活に支障がなく過ごせるまで回復します。完治の目安は、熱が下がったかどうかではなく、普段の生活を無理なく送れる状態に戻っているかどうかです。高齢の方や基礎疾患のある方は回復に時間がかかることもあり、個人差があります。
症状がよくならない、あるいは体調に不安がある場合は、医療機関を受診し、医師に相談することがすすめられます。
参照:『インフルエンザ施設内感染予防の手引き』(厚生労働省)
編集部まとめ
インフルエンザは、感染から1〜3日で発症し、さらに1〜3日で高熱や倦怠感などのピークを迎えるのが一般的です。その後は徐々に解熱していきますが、体力の回復には数日を要するため、無理をすると症状が長引くこともあります。発症後5日、かつ解熱後2〜3日が経過するまでは、登校や出勤を控え、周囲への感染拡大を防ぐことを意識しましょう。
多くの場合、発症から1週間程度で回復しますが、小児や高齢の方、基礎疾患を持つ方は重症化する可能性もあるため、症状の変化に注意し、必要に応じて早めに医療機関を受診しましょう。参考文献




