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「副鼻腔炎による頭痛」の特徴はご存知ですか?頭が痛くなる原因も解説!【医師監修】

 公開日:2026/03/12
「副鼻腔炎による頭痛」の特徴はご存知ですか?頭が痛くなる原因も解説!【医師監修】

副鼻腔炎は、風邪やアレルギーの影響で鼻の奥に炎症が広がり、顔の奥に重い痛みや圧迫感をもつ病気です。鼻づまりや濁った鼻水などの鼻の症状に加え、額や目の奥、頬のあたりが痛むときには、副鼻腔に膿がたまっていることが少なくありません。炎症が続くと頭痛が強まり、集中力の低下や睡眠の質の悪化を招くこともあります。放置すれば慢性化するおそれもあり、早めの診断と治療が重要です。

この記事では、副鼻腔炎による頭痛の特徴やメカニズム、ほかの頭痛との違い、そして対処法を解説します。

林 良典

監修医師
林 良典(医師)

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【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科

副鼻腔炎とは

副鼻腔炎とは

副鼻腔炎とはどのような病気ですか?

副鼻腔炎は、鼻の奥にあるいくつかの空洞(副鼻腔)に炎症が生じ、膿や分泌液がたまる病気です。副鼻腔は額のうしろ、目の奥、頬の内部、鼻の奥などに分布しており、空気の通り道として鼻の換気や声の響きに関係しています。これらの空洞を覆う粘膜が炎症で腫れると、通気が悪くなり内部に膿がたまり、痛みや圧迫感が生じます。発症から4週間以内に改善するものを急性副鼻腔炎3ヶ月以上続くものを慢性副鼻腔炎と呼び、原因や経過によって治療の内容が異なります。

参照:
『急性鼻副鼻腔炎診療ガイドライン2010 年版』(日本鼻科学会)
『慢性副鼻腔炎』(東京都健康長寿医療センター)

副鼻腔炎の原因を教えてください

副鼻腔炎で多い原因は、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染です。鼻やのどの粘膜が腫れることで、副鼻腔の出口がふさがれ、内部に膿がたまりやすくなります。そこに細菌感染が加わると炎症が強まり、痛みや発熱を伴うようになります。ほかにも、アレルギー性鼻炎や花粉症によって粘膜が腫れる場合、鼻中隔のゆがみ、ポリープ(鼻茸)による空気の流れの悪化、気圧変化、喫煙なども発症の一因です。

副鼻腔炎の主な症状を教えてください

主な症状は、鼻づまり、粘り気のある鼻水、顔の重だるさ、頭の奥の痛み、においが感じにくいなどです。特に膿がたまると、頬や目のまわり、額などに鈍い痛みが生じ、頭を動かしたり前かがみになったりすると圧迫感が強くなることがあります。また、膿がのどへ流れることで、後鼻漏(こうびろう)と呼ばれる違和感やせきが続く場合もあります。慢性化すると、鼻の症状が軽くても倦怠感や集中力の低下など全身的な不調を感じる方もいます。

副鼻腔炎による頭痛の特徴とメカニズム、ほかの病気との違い

副鼻腔炎による頭痛の特徴とメカニズム、ほかの病気との違い

副鼻腔炎で頭が痛くなることはありますか?

はい、副鼻腔炎では頭痛を感じることがあります。鼻の奥にある副鼻腔に炎症が起こると、その内部に膿や分泌液がたまり、圧力が高まります。この圧力が神経を刺激することで、額や頬、目の奥などに鈍い痛みを感じるのが特徴です。頭痛薬を飲んでも痛みが一時的にしか軽くならない場合、炎症が原因である可能性があります。鼻をかんだり、前かがみになったりすると痛みが強まることも多く、風邪の後に続く頭痛として気付かれることがあります。

副鼻腔炎による頭痛の特徴を教えてください

副鼻腔炎の頭痛は、頭の片側だけでなく、顔の一部や目の奥、額など広い範囲に重い痛みを感じるのが特徴です。特に、頬のあたりがズキズキする、目の奥が押されるように痛む、朝起きたときや天候が変化したときに痛みが強くなる、といった訴えが多くみられます。また、鼻づまりや膿性の鼻水を伴う場合が多く、頭痛単独で現れることは少ない傾向にあります。痛みは鈍く、圧迫感を伴うことが多いですが、炎症が強いと拍動性の痛みになる場合もあります。

副鼻腔炎による頭痛とほかの病気の頭痛はどう違いますか?

副鼻腔炎の頭痛は、鼻の症状と同時に起こる点が大きな違いです。片頭痛ではズキズキとした拍動性の痛みが頭の片側に出やすく、光や音に過敏になることがあります。一方、緊張型頭痛は後頭部やこめかみのあたりに締めつけられるような痛みを感じ、姿勢やストレスが関係します。これに対して、副鼻腔炎の痛みは前かがみ姿勢や鼻を強くかんだときに悪化し、鼻水や鼻づまりを伴うのが特徴です。また、抗菌薬や鼻の治療で痛みが軽快する点もほかの頭痛と異なります。

副鼻腔炎で頭が痛くなるメカニズムを教えてください

副鼻腔炎による頭痛は、炎症による圧力と神経刺激が関与しています。炎症が起こると、副鼻腔の粘膜が腫れ、内部の換気が悪化します。その結果、膿や分泌物がたまり、内部圧が上昇して三叉神経を刺激します。三叉神経は顔の感覚をつかさどる神経で、刺激を受けると痛みが額や目の奥、頬などに広がります。さらに、炎症が強い状態が続くと、血管が拡張し、神経の感受性が高まって痛みが慢性化する場合もあります。

副鼻腔炎による頭痛への対処法と病院での治療

副鼻腔炎による頭痛への対処法と病院での治療

副鼻腔炎で頭が痛いときに自宅でできることを教えてください

副鼻腔炎による頭痛を和らげるためには、まず鼻の通りをよくする工夫が役立ちます。温かい蒸しタオルを頬や額に当てると血流が促され、副鼻腔内の圧迫感が軽くなります。加湿器を使って部屋の湿度を保つことも、粘膜の乾燥を防ぎ、鼻水の排出を助けます。鼻を強くかまず、片方ずつやさしくかむことが大切です。水分を十分にとることで膿が流れやすくなり、症状の改善につながります。また、睡眠不足や冷えは免疫の働きを弱めるため、身体を温かく保ち、十分な休養をとることも大切です。市販の鎮痛薬で一時的に痛みを軽くできる場合もありますが、長引くときは自己判断で薬を続けず、耳鼻咽喉科を受診する必要があります。

病院では副鼻腔炎の頭痛に対してどのような治療を行いますか?

病院では、原因や炎症の程度に応じて治療を行います。急性副鼻腔炎では、細菌感染が疑われる場合に抗菌薬を使用し、同時に炎症や痛みを抑える薬を併用します。鼻の粘膜の腫れを軽減させる点鼻薬や内服薬、膿を排出しやすくする去痰薬が処方されることもあります。

慢性副鼻腔炎では、炎症が長く続いているため、抗菌薬を長期的に服用するマクロライド療法が用いられることがあります。ポリープがある場合は、ステロイド点鼻薬で炎症を抑え、必要に応じて内視鏡手術で副鼻腔の通気を改善します。これにより膿のたまりを減らし、頭痛の再発を防ぎやすくなります。治療中は指示された薬をきちんと続けることが重要であり、途中で自己判断により中断すると再燃するおそれがあります。

編集部まとめ

編集部まとめ
副鼻腔炎は、風邪やアレルギーをきっかけに副鼻腔へ炎症が広がる病気で、鼻づまりや膿性の鼻水だけでなく、頭痛を伴うことも少なくありません。頭痛は、副鼻腔内にたまった膿による圧迫や神経への刺激が関係しており、額や頬、目の奥に重い痛みや圧迫感が現れます。痛みが天候や姿勢で変化する点や、鼻の症状を同時に伴う点が、片頭痛や緊張型頭痛との違いです。

自宅では、蒸しタオルで温める、加湿器で湿度を保つ、水分を十分にとるなどの方法が症状緩和に役立ちます。ただし、痛みや鼻づまりが長引く場合や熱を伴うときは、耳鼻咽喉科での診察が必要です。抗菌薬やステロイド点鼻薬などの治療により、炎症を鎮めて頭痛を改善させることができます。慢性化を防ぐためには、処方された薬を指示通りに使い続け、生活環境を整えることが重要です。副鼻腔炎による頭痛は、適切な治療で十分に軽快が見込めます。痛みを我慢せず、早めに医師へ相談し、再発しにくい状態を維持していきましょう。

この記事の監修医師