「女性が低血圧になる原因」はご存知ですか?症状やなりやすい人の特徴も解説!

朝、なかなか起きられない、いつも身体がだるくて疲れやすい、立ち上がるとクラっとする、こうした不調に悩まされていませんか?もしかしたら、それは低血圧が原因かもしれません。特に若い女性に多く見られる低血圧は、体質だから仕方ないと見過ごされがちですが、日常生活に大きな影響を及ぼすこともあります。この記事では、女性の低血圧のメカニズムから、具体的な症状、そして辛いときのセルフケアや改善法まで詳しく解説します。

監修医師:
高宮 新之介(医師)
女性における低血圧の割合と原因

女性のうち低血圧に該当するのは何割程度ですか?
このように、特に若い世代の女性にとって低血圧は身近な問題です。しかし、体質として片付けられがちな風潮から辛い症状が見過ごされてしまうケースも少なくないのが現状です。
低血圧の原因を教えてください
- 体質としてやせ形で筋肉量が少ない
- 自律神経の働きが遅い起立性低血圧
- 薬剤性(降圧薬、利尿薬、抗うつ薬など)
- 脱水や出血による循環血液量の減少
- 内分泌疾患(甲状腺機能低下症、副腎不全など)
- 妊娠初期の血管反応低下
体質的なものか、特定の状況で起こるものか、あるいはほかの病気が隠れていないかを見極めてください。
どのような女性が低血圧になりやすいですか?
これらの特徴は、心臓から血液を送り出す力や、全身から心臓へ血液を戻す力が元々弱い傾向と関連していると考えられています。ただし、これらに当てはまらなくても低血圧に悩む方はいますので、あくまで一般的な傾向としてとらえてください。長距離走のアスリートも血圧は低い傾向にありますが問題になることはほとんどありません。
女性に起こりやすい低血圧の症状

低血圧の女性にはどのような症状が生じやすいですか?
- めまい、立ちくらみ、ふらつき
- 倦怠感、集中力低下
- 冷え、手足のしびれ
- 朝起きにくい、頭痛や肩こり
- 動悸や息切れ(特に起立直後)
これらの症状は一つだけ現れることもあれば、複数が重なって現れることもあります。特に朝の辛さやだるさめまいは、多くの方が経験する代表的な症状です。
低血圧と生理中のめまいや立ちくらみとの関係を教えてください
低血圧の女性が将来気を付けた方がよい病気はありますか?
1つ目は、転倒によるケガのリスクです。低血圧、特に起立性低血圧の最も直接的な危険は、めまいや立ちくらみによる失神です。意識を失って転倒すると、骨折や頭部外傷といった重大なケガにつながる可能性があります。
2つ目は、将来的な認知機能低下との関連性です。中年期以降の起立性低血圧が、将来の認知症発症リスクを高める可能性が指摘され始めています。そのメカニズムとして考えられているのが、慢性的脳低灌流です。これは、立ち上がったときの血圧低下が繰り返されることで、脳への血流が慢性的にわずかに不足する状態を指します。この状態が長年続くと、脳に十分な酸素や栄養が行き渡らず、脳の免疫細胞であるミクログリアが過剰に活性化するなどして微細な炎症を引き起こし、徐々に認知機能の低下につながるのではないかと考えられています。
病院を受診した方がよい低血圧の症状を教えてください
- 失神や意識消失
- 胸痛、息切れ、動悸が強い
- 持続する視野障害や構音障害
- 大量出血や激しい下痢・嘔吐後
病院に受診して精査を行うことで低血圧の原因となる病気が隠れていないかを確認できるほか、症状を和らげるための薬物療法(血圧を上げる薬や漢方薬など)や、より個人に合った生活指導を受けることができます。
低血圧で辛いときの対処法

低血圧により立ちくらみを起こしたときはどうすればよいですか?
- まず安全な場所に座るか横になる
- 下肢を上げる
- ふくらはぎのポンプ運動(足首を曲げ伸ばししてふくらはぎの筋肉を収縮・弛緩させる)
- 冷たい水200 mLをゆっくり飲む
- 10分ほど安静を保ち、ふらつきやめまいが消失したことを確認する
これらは循環血液量を即座に増やし、脳血流を確保する基本手技です。
低血圧が原因の肩こりや頭痛への対処法を教えてください
低血圧で朝が辛いときはどうすればよいですか?
- 目覚めたら布団の中で膝を曲げ伸ばし
- 起き上がる前に水を用意しこまめに飲む
- 朝食に十分なタンパク質と適度な塩分(みそ汁、ゆで卵など)
- 日光を浴びながら深呼吸し自律神経を整える
この一連の流れを習慣にすることで、朝の辛さを和らげることができます。
低血圧を改善する方法を教えてください
食事
- 水分は1日1.5〜2 Lを目安に分けて摂る
- 食塩制限が不要な方は1日7 g程度まで許容し、塩分を多めにする(特に朝食時)
- 体重が少ない場合は良質な脂質・たんぱく質でBMI18.5以上を維持する
運動
- 立位保持が長い業務では膝を屈伸して血流を促す
- ウォーキングや軽いジョギングを週150分以上行う
生活習慣
- 弾性ストッキングを活用し下肢血液うっ滞を減らす
- 薬剤性が疑われるときは主治医と相談し減量を検討する
低血圧の症状は日々の少しの工夫で改善できる可能性があります。
編集部まとめ

女性に多い低血圧について、原因から症状、具体的な対処法までを解説しました。低血圧による朝の辛さや日中のだるさ、立ちくらみは、決して気合が足りないからでも、怠けているからでもありません。女性ホルモンの影響や自律神経の働き、循環血液量など、身体のメカニズムが深く関係しているのです。食事、運動、生活習慣の3つの柱を意識して改善していきましょう。
ただし、症状が強く、日常生活に支障をきたしている場合や、失神を経験したことがある場合は、決して自己判断で済ませず、医療機関を受診するようにしてください。




