「低血圧の人が食べてはいけないもの」はご存知ですか?飲まない方がよいものも解説!

朝、すっきりと起きられない、立ち上がるとクラっとする、こうした症状に悩まされていても、血圧が低いのは体質だからと諦めていませんか。高血圧に比べて話題に上ることは少ないですが、低血圧もまた、日々の生活の質(QOL)に深く関わる問題です。
しかし、低血圧によるつらい症状は、日々の食事や生活習慣を少し見直すことで、改善が期待できます。この記事では、低血圧の基礎知識から、症状を悪化させないための食事の注意点、そして積極的に取り入れたい食べ物や生活の工夫まで、医学的な根拠に基づいて網羅的に解説します。この記事を読めば、ご自身の体調と上手に付き合い、より快適な毎日を送るための具体的なヒントが見つかるはずです。

監修医師:
高宮 新之介(医師)
目次 -INDEX-
低血圧の基礎知識

低血圧とはどのような状態ですか?
ここで大変重要なのは、血圧の数値そのものよりも、症状の有無が重視されるという点です。例えば、血圧が80mmHg台であっても、特に自覚症状がなく元気に過ごせている場合は、治療の対象とはならず経過観察となることがほとんどです。
一方で、めまいや立ちくらみ、倦怠感といったつらい症状がある場合は、たとえ血圧の数値が基準値ぎりぎりでも、生活の質を改善するための対策や治療がすすめられます。つまり低血圧の管理においては、ご自身がどのように感じているかが何よりも大切な指標となるのです。
低血圧の種類を教えてください
- 本態性低血圧
体質、遺伝など、特定の原因がはっきりしないです - 起立性低血圧
立位へ移行した際に血圧が急低下します - 食後低血圧
食後2時間以内に血圧が低下します - 二次性低血圧
薬剤、副腎不全、出血など基礎疾患に伴います
それぞれ原因と対策が異なるため、自身のタイプを把握すると食事療法を選択しやすくなります。特に多いのは、特に原因となる病気がなく、体質的な要因が大きい本態性低血圧で、低血圧に悩む方の約9割を占めるといわれます。やせ型の若い女性に多く見られる傾向があります。
低血圧によってどのような困りごとが生じますか?
- めまい、立ちくらみ
- 朝、なかなか起きられない、午前中は頭がぼーっとして力が出ない
- 全身の倦怠感、疲れやすい
- 少し動いただけでの動悸や息切れ
- 頭痛、肩こり
- 食欲不振、吐き気
- 集中力の低下
これらの症状は、一つひとつが独立しているわけではなく、互いに影響し合って生活の質を低下させる負のスパイラルを生み出すことがあります。
低血圧の人が食べてはいけないもの

低血圧の人が食べてはいけないものはありますか?
ご飯、パン、麺類といった糖質を多く含む食品を急いでたくさん食べると、消化のために血液が胃腸に集中します。その結果、脳などほかの臓器への血流が相対的に減少し、食後に強い眠気や倦怠感を引き起こす食後低血圧の原因となるのです。特に、食後低血圧は朝食時に起こりやすいため、朝の炭水化物の摂りすぎには注意がすすめられます。
また、血圧を下げる効果で知られるカリウムを多く含む野菜や果物も、そればかりを極端に大量に食べると、血圧が下がりすぎてしまう可能性も理論的には考えられます。
低血圧の人が飲まない方がよいものを教えてください
また、アルコールやカフェインを多く含む飲み物には利尿作用があり、体内の水分を排出してしまいます。体内の水分量が減ると、血液全体の量も減少し、血圧が下がる原因になります。つまり、アルコールは血管拡張と脱水という二つの側面から血圧を低下させる可能性があるのです。お付き合いなどで飲むときには、量を控えめにするとともに、必ず水(チェイサー)を一緒に飲み、脱水を防ぐ工夫をしましょう。エナジードリンクも、高濃度のカフェインや糖分を含むため、摂取には注意が必要です。
低血圧の人が避けたい食べ方、食事方法はありますか?
- 一度にたくさん食べる(ドカ食い)
- 急いで食べる(早食い)
- 食事を抜く(特に朝食)
- 食後すぐに活動する
- 暑い環境での食事
これらの習慣は、身体に大きな負担をかけ、血圧の安定を妨げます。食事は、内容だけでなく、時間や環境、食べ方にも気を配ることが、症状のコントロールにつながります。
低血圧の人が積極的に摂りたい食べ物と飲み物

低血圧の人は何を食べるとよいですか?
低血圧の人におすすめの飲み物を教えてください
低血圧の人が取り入れた方がよい食べ方や食事方法はありますか?
少量頻回食を心がける
1回の食事量を減らし、その分、食事の回数を増やす(例:1日3食+間食2回)ことで、食後の血圧低下を最も効果的に防ぐことができます。
ゆっくり、よく噛んで食べる
消化のペースを穏やかにし、胃腸への急激な血流集中を防ぎます。食事中に箸を置く時間を作るなど、意識的にペースを落としましょう。
食べる順番を工夫する
野菜やたんぱく質(副菜・主菜)から食べ始め、最後にご飯やパン(主食)を食べることで、血糖値の急上昇を抑え、食後低血圧の予防につながります。
食後は30分~1時間ほど安静にする
食後すぐに動かず、座ってゆっくり過ごす時間を作りましょう。身体が消化に集中できる環境を整えることで、めまいやふらつきを防ぎます。
規則正しい生活リズムを確立する
毎日決まった時間に食事を摂り、十分な睡眠を確保することは、血圧をコントロールする自律神経の働きを整えるうえで大変重要です。
これらの習慣は、一つひとつは小さなことかもしれませんが、継続することで自律神経のバランスが整い、血圧の急な変動に悩まされにくい体質へとつながっていきます。
編集部まとめ

低血圧のつらい症状は、日々の食事と生活習慣に隠された原因を見つけ、一つひとつ丁寧に対策を講じることで、改善への道筋が見えてきます。根気よく付き合っていく必要はありますが、決して改善しないものではありません。
今回ご紹介した方法を参考に、ご自身に合ったペースで実践してみてください。ただし、めまいや失神などの症状がひどい場合や、ほかの病気が疑われる場合は、必ず医療機関を受診してください。




