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「低血圧の人が食べてはいけないもの」はご存知ですか?飲まない方がよいものも解説!

 公開日:2025/08/20
「低血圧の人が食べてはいけないもの」はご存知ですか?飲まない方がよいものも解説!

朝、すっきりと起きられない、立ち上がるとクラっとする、こうした症状に悩まされていても、血圧が低いのは体質だからと諦めていませんか。高血圧に比べて話題に上ることは少ないですが、低血圧もまた、日々の生活の質(QOL)に深く関わる問題です。

しかし、低血圧によるつらい症状は、日々の食事や生活習慣を少し見直すことで、改善が期待できます。この記事では、低血圧の基礎知識から、症状を悪化させないための食事の注意点、そして積極的に取り入れたい食べ物や生活の工夫まで、医学的な根拠に基づいて網羅的に解説します。この記事を読めば、ご自身の体調と上手に付き合い、より快適な毎日を送るための具体的なヒントが見つかるはずです。

高宮 新之介

監修医師
高宮 新之介(医師)

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昭和大学卒業。大学病院で初期研修を終えた後、外科専攻医として勤務。静岡赤十字病院で消化器・一般外科手術を経験し、外科専門医を取得。昭和大学大学院 生理学講座 生体機能調節学部門を専攻し、脳MRIとQOL研究に従事し学位を取得。昭和大学横浜市北部病院の呼吸器センターで勤務しつつ、週1回地域のクリニックで訪問診療や一般内科診療を行っている。診療科目は一般外科、呼吸器外科、胸部外科、腫瘍外科、緩和ケア科、総合内科、呼吸器内科。日本外科学会専門医。医学博士。がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了。JATEC(Japan Advanced Trauma Evaluation and Care)修了。ACLS(Advanced Cardiovascular Life Support)。BLS(Basic Life Support)。

低血圧の基礎知識

低血圧の基礎知識

低血圧とはどのような状態ですか?

低血圧とは、血圧が正常範囲よりも低い状態を指しますが、実は日本高血圧学会のガイドラインなどでも、高血圧のように明確な診断基準は定められていません。一般的には、病院や健診で測定した際の収縮期血圧(最高血圧)が100mmHg未満の場合を、低血圧の一つの目安とすることが多いです。世界保健機関(WHO)では、収縮期血圧が100mmHg以下、拡張期血圧(最低血圧)が60mmHg以下を低血圧の基準としています。

ここで大変重要なのは、血圧の数値そのものよりも、症状の有無が重視されるという点です。例えば、血圧が80mmHg台であっても、特に自覚症状がなく元気に過ごせている場合は、治療の対象とはならず経過観察となることがほとんどです。

一方で、めまいや立ちくらみ、倦怠感といったつらい症状がある場合は、たとえ血圧の数値が基準値ぎりぎりでも、生活の質を改善するための対策や治療がすすめられます。つまり低血圧の管理においては、ご自身がどのように感じているかが何よりも大切な指標となるのです。

低血圧の種類を教えてください

低血圧は、その原因や症状の現れ方によって、主に以下の4つのタイプに分類されます。

  • 本態性低血圧
    体質、遺伝など、特定の原因がはっきりしないです
  • 起立性低血圧
    立位へ移行した際に血圧が急低下します
  • 食後低血圧
    食後2時間以内に血圧が低下します
  • 二次性低血圧
    薬剤、副腎不全、出血など基礎疾患に伴います

それぞれ原因と対策が異なるため、自身のタイプを把握すると食事療法を選択しやすくなります。特に多いのは、特に原因となる病気がなく、体質的な要因が大きい本態性低血圧で、低血圧に悩む方の約9割を占めるといわれます。やせ型の若い女性に多く見られる傾向があります。

低血圧によってどのような困りごとが生じますか?

低血圧は、全身の臓器や細胞へ酸素や栄養を運ぶ血液の勢いが弱い状態です。そのため、脳や筋肉への血流が不足しがちになり、日常生活においてさまざまな不調を引き起こします。代表的な症状には、以下のようなものがあります。

  • めまい、立ちくらみ
  • 朝、なかなか起きられない、午前中は頭がぼーっとして力が出ない
  • 全身の倦怠感、疲れやすい
  • 少し動いただけでの動悸や息切れ
  • 頭痛、肩こり
  • 食欲不振、吐き気
  • 集中力の低下

これらの症状は、一つひとつが独立しているわけではなく、互いに影響し合って生活の質を低下させる負のスパイラルを生み出すことがあります。

低血圧の人が食べてはいけないもの

低血圧の人が食べてはいけないもの

低血圧の人が食べてはいけないものはありますか?

特定の食品を完全に禁止する必要はありませんが、一度に大量の炭水化物を摂取することは、特に注意が必要です。

ご飯、パン、麺類といった糖質を多く含む食品を急いでたくさん食べると、消化のために血液が胃腸に集中します。その結果、脳などほかの臓器への血流が相対的に減少し、食後に強い眠気や倦怠感を引き起こす食後低血圧の原因となるのです。特に、食後低血圧は朝食時に起こりやすいため、朝の炭水化物の摂りすぎには注意がすすめられます。

また、血圧を下げる効果で知られるカリウムを多く含む野菜や果物も、そればかりを極端に大量に食べると、血圧が下がりすぎてしまう可能性も理論的には考えられます。

低血圧の人が飲まない方がよいものを教えてください

飲み物で特に注意したいのはアルコールです。アルコールには血管を拡張させる作用があるため、飲むと血圧が低下します。低血圧の方が飲むと、さらに血圧が下がってしまい、めまいやふらつきなどの症状が出やすくなるため、控えるのが望ましいです。

また、アルコールやカフェインを多く含む飲み物には利尿作用があり、体内の水分を排出してしまいます。体内の水分量が減ると、血液全体の量も減少し、血圧が下がる原因になります。つまり、アルコールは血管拡張と脱水という二つの側面から血圧を低下させる可能性があるのです。お付き合いなどで飲むときには、量を控えめにするとともに、必ず水(チェイサー)を一緒に飲み、脱水を防ぐ工夫をしましょう。エナジードリンクも、高濃度のカフェインや糖分を含むため、摂取には注意が必要です。

低血圧の人が避けたい食べ方、食事方法はありますか?

食べ物そのもの以上に、食事の習慣や食べ方が低血圧の症状に大きく影響します。以下の習慣に心当たりがある方は、見直してみることをおすすめします。

  • 一度にたくさん食べる(ドカ食い)
  • 急いで食べる(早食い)
  • 食事を抜く(特に朝食)
  • 食後すぐに活動する
  • 暑い環境での食事

これらの習慣は、身体に大きな負担をかけ、血圧の安定を妨げます。食事は、内容だけでなく、時間や環境、食べ方にも気を配ることが、症状のコントロールにつながります。

低血圧の人が積極的に摂りたい食べ物と飲み物

低血圧の人が積極的に摂りたい食べ物と飲み物

低血圧の人は何を食べるとよいですか?

低血圧の改善には、特定の食品に頼るのではなく、身体を支えるシステム全体を強くするという視点が大切です。その基本となるのが、栄養バランスの取れた食事を1日3回、規則正しく摂ることです。栄養素を組み合わせ、主食・主菜・副菜のそろった食事を心がけることが、血圧が変動しにくい、しなやかで強い身体を作るための基本となります。

低血圧の人におすすめの飲み物を教えてください

適切な水分補給は、低血圧対策の要です。体内の水分が不足すると血液量が減り、血圧が直接的に下がってしまいます。水・麦茶など糖質やカフェインが少ない飲み物が基本です。1日に1.5リットルから2リットルを目安に、のどが渇く前にこまめに飲む習慣をつけましょう。特に、朝起きたときの一杯は、睡眠中に失われた水分を補給し、身体を活動モードに切り替えるスイッチになります。味噌汁・スープ類も水分と塩分を同時に効率よく補給できる優れた飲み物です。食事の際に一杯加えるだけで、低血圧対策ができます。

低血圧の人が取り入れた方がよい食べ方や食事方法はありますか?

身体に負担をかけない食事を意識することが大事です。

少量頻回食を心がける
1回の食事量を減らし、その分、食事の回数を増やす(例:1日3食+間食2回)ことで、食後の血圧低下を最も効果的に防ぐことができます。

ゆっくり、よく噛んで食べる
消化のペースを穏やかにし、胃腸への急激な血流集中を防ぎます。食事中に箸を置く時間を作るなど、意識的にペースを落としましょう。

食べる順番を工夫する
野菜やたんぱく質(副菜・主菜)から食べ始め、最後にご飯やパン(主食)を食べることで、血糖値の急上昇を抑え、食後低血圧の予防につながります。

食後は30分~1時間ほど安静にする
食後すぐに動かず、座ってゆっくり過ごす時間を作りましょう。身体が消化に集中できる環境を整えることで、めまいやふらつきを防ぎます。

規則正しい生活リズムを確立する
毎日決まった時間に食事を摂り、十分な睡眠を確保することは、血圧をコントロールする自律神経の働きを整えるうえで大変重要です。

これらの習慣は、一つひとつは小さなことかもしれませんが、継続することで自律神経のバランスが整い、血圧の急な変動に悩まされにくい体質へとつながっていきます。

編集部まとめ

編集部まとめ

低血圧のつらい症状は、日々の食事と生活習慣に隠された原因を見つけ、一つひとつ丁寧に対策を講じることで、改善への道筋が見えてきます。根気よく付き合っていく必要はありますが、決して改善しないものではありません。
今回ご紹介した方法を参考に、ご自身に合ったペースで実践してみてください。ただし、めまいや失神などの症状がひどい場合や、ほかの病気が疑われる場合は、必ず医療機関を受診してください。

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