「老眼のコンタクトレンズ」はどんなコンタクトレンズがあるの？【医師監修】
公開日:2025/03/25
老眼に悩む方にとって、遠近両用コンタクトレンズは快適な視力矯正の選択肢となっています。40代以降に現れ始める老眼症状に対し、早めの対応が重要です。
本記事では、老眼のコンタクトについて以下の点を中心にご紹介します！
・老眼とは
・老眼と遠近両用コンタクトレンズ
・老眼の対策
老眼のコンタクトについて理解するためにもご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
監修医師：
柳 靖雄（医師）
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東京大学医学部卒業。その後、東京大学大学院修了、東京大学医学部眼科学教室講師、デューク・シンガポール国立大学医学部准教授、旭川医科大学眼科学教室教授を務める。現在は横浜市立大学視覚再生外科学教室客員教授、東京都葛飾区に位置する「お花茶屋眼科」院長、「DeepEyeVision株式会社」取締役。医学博士、日本眼科学会専門医。
目次 -INDEX-
老眼とは
なぜ老眼になるのですか？
老眼は加齢によって目の調節機能が低下することで起こります。
目のなかにある水晶体は、レンズのように厚みを変えることで遠くや近くにピントを合わせる役割を果たします。しかし、年齢とともに水晶体の柔軟性が失われ、厚みを変える力が弱まってきます。
また、これを調整する筋肉（毛様体筋）も衰えるため、近くのものにピントが合いにくくなるのです。
老眼は40代頃から始まることが多く、初めは小さい文字が見えづらい、目が疲れやすいといった症状が現れます。これは老化による自然な現象であり、誰にでも起こるものです。早い段階で老眼鏡や遠近両用コンタクトレンズを使用することが推奨されます。
目の負担を軽減し、日常生活の快適さを保つためにも、適切な視力矯正が重要です。
目のなかにある水晶体は、レンズのように厚みを変えることで遠くや近くにピントを合わせる役割を果たします。しかし、年齢とともに水晶体の柔軟性が失われ、厚みを変える力が弱まってきます。
また、これを調整する筋肉（毛様体筋）も衰えるため、近くのものにピントが合いにくくなるのです。
老眼は40代頃から始まることが多く、初めは小さい文字が見えづらい、目が疲れやすいといった症状が現れます。これは老化による自然な現象であり、誰にでも起こるものです。早い段階で老眼鏡や遠近両用コンタクトレンズを使用することが推奨されます。
目の負担を軽減し、日常生活の快適さを保つためにも、適切な視力矯正が重要です。
老眼の初期症状を教えてください
老眼の初期症状は、近くのものが見えづらくなることから始まります。
具体的には、新聞やスマートフォンの画面を見る際、自然と目から距離を離してしまうことが増えたり、手元の文字がぼやけたりする現象が現れます。遠くは問題なく見えるのに、近くにピントが合いにくくなるため、読書や細かい作業が疲れやすくなるのです。
また、目のピントを遠くから近くへと素早く切り替えられないことや、長時間目を酷使すると頭痛や肩こり、眼精疲労が生じやすくなります。これらの症状は40歳前後から多く見られますが、近年ではスマートフォンの長時間使用によりスマートフォン老眼と呼ばれる早期の老眼症状も増えています。
具体的には、新聞やスマートフォンの画面を見る際、自然と目から距離を離してしまうことが増えたり、手元の文字がぼやけたりする現象が現れます。遠くは問題なく見えるのに、近くにピントが合いにくくなるため、読書や細かい作業が疲れやすくなるのです。
また、目のピントを遠くから近くへと素早く切り替えられないことや、長時間目を酷使すると頭痛や肩こり、眼精疲労が生じやすくなります。これらの症状は40歳前後から多く見られますが、近年ではスマートフォンの長時間使用によりスマートフォン老眼と呼ばれる早期の老眼症状も増えています。
遠視と老眼の違いを教えてください
遠視と老眼は似ているように見えますが、根本的に異なるものです。
遠視は屈折異常の一つであり、網膜よりも後ろに焦点が合ってしまう状態です。
若いうちは目の調節機能が働くため遠くも近くも見えることが多い傾向にありますが、調節に負担がかかりやすく、目の疲れやかすみが出やすくなります。
一方、老眼は加齢により水晶体の柔軟性が低下し、近くにピントを合わせる機能が衰える現象です。
正視、近視、遠視に関わらず年齢とともに誰にでも起こります。
遠視の方が老眼になると、もともと近くが見づらいため、老眼の症状が早く現れやすくなります。
一方、近視の方は手元が見えやすい状態なので、老眼を自覚しにくいことがあります。
しかし、近視の方も遠視の方も加齢による調節力の低下は避けられません。
遠視と老眼は目の疲れや見づらさという症状が共通しているため混同されやすいですが、遠視は屈折異常、老眼は調節力の低下による現象である点が大きな違いです。
遠視は屈折異常の一つであり、網膜よりも後ろに焦点が合ってしまう状態です。
若いうちは目の調節機能が働くため遠くも近くも見えることが多い傾向にありますが、調節に負担がかかりやすく、目の疲れやかすみが出やすくなります。
一方、老眼は加齢により水晶体の柔軟性が低下し、近くにピントを合わせる機能が衰える現象です。
正視、近視、遠視に関わらず年齢とともに誰にでも起こります。
遠視の方が老眼になると、もともと近くが見づらいため、老眼の症状が早く現れやすくなります。
一方、近視の方は手元が見えやすい状態なので、老眼を自覚しにくいことがあります。
しかし、近視の方も遠視の方も加齢による調節力の低下は避けられません。
遠視と老眼は目の疲れや見づらさという症状が共通しているため混同されやすいですが、遠視は屈折異常、老眼は調節力の低下による現象である点が大きな違いです。
老眼と遠近両用コンタクトレンズ
老眼対策におすすめのコンタクトレンズを教えてください
老眼対策には遠近両用コンタクトレンズがおすすめです。
遠近両用コンタクトレンズは、1枚のレンズに遠くと近くの視力を補正する度数が組み込まれており、老眼による手元の見えづらさと遠くの視界を同時にサポートします。具体的には、遠くを見るための度数と、手元を見るための度数がバランス良く配置されているため、自然な見え方が得られるのが特徴です。
レンズの種類には、ソフトタイプとハードタイプがあり、ライフスタイルや目の状態に合わせて選べます。
ソフトコンタクトレンズは、装着感が良く、スポーツや日常使いにも推奨されるため、初めて遠近両用コンタクトを試す方におすすめです。
一方、ハードコンタクトレンズは視力矯正力が高く、乱視の強い方や老眼の進行が進んだ方におすすめです。
遠近両用レンズは慣れるまで時間がかかることもありますが、早期に使用を開始することで、快適な視界を維持しやすくなります。
遠近両用コンタクトレンズは、1枚のレンズに遠くと近くの視力を補正する度数が組み込まれており、老眼による手元の見えづらさと遠くの視界を同時にサポートします。具体的には、遠くを見るための度数と、手元を見るための度数がバランス良く配置されているため、自然な見え方が得られるのが特徴です。
レンズの種類には、ソフトタイプとハードタイプがあり、ライフスタイルや目の状態に合わせて選べます。
ソフトコンタクトレンズは、装着感が良く、スポーツや日常使いにも推奨されるため、初めて遠近両用コンタクトを試す方におすすめです。
一方、ハードコンタクトレンズは視力矯正力が高く、乱視の強い方や老眼の進行が進んだ方におすすめです。
遠近両用レンズは慣れるまで時間がかかることもありますが、早期に使用を開始することで、快適な視界を維持しやすくなります。
遠近両用コンタクトレンズのメリットを教えてください
遠近両用コンタクトレンズにはさまざまなメリットがあります。
まず、1枚のレンズに遠くを見るための度数と近くを見るための度数が配置されている点です。眼鏡をかけ替えることなく手元の小さな文字から遠くの景色までスムーズに視界を切り替えられます。
また、レンズには遠用部と近用部の境目がないため、視界の歪みやレンズの境界線が気になることがなく、自然で快適な見え方が得られます。
遠近両用コンタクトは、見た目にも違和感がなく、顔の印象を変えずに老眼を補正できる点も大きな利点です。
さらに、メガネと異なり、スポーツやアクティブな場面でも視界が安定しており、動作の邪魔になりません。
遠近両用コンタクトを初めて使用する際は慣れが必要ですが、早い段階で使用を始めることで、見え方に順応しやすくなります。
まず、1枚のレンズに遠くを見るための度数と近くを見るための度数が配置されている点です。眼鏡をかけ替えることなく手元の小さな文字から遠くの景色までスムーズに視界を切り替えられます。
また、レンズには遠用部と近用部の境目がないため、視界の歪みやレンズの境界線が気になることがなく、自然で快適な見え方が得られます。
遠近両用コンタクトは、見た目にも違和感がなく、顔の印象を変えずに老眼を補正できる点も大きな利点です。
さらに、メガネと異なり、スポーツやアクティブな場面でも視界が安定しており、動作の邪魔になりません。
遠近両用コンタクトを初めて使用する際は慣れが必要ですが、早い段階で使用を始めることで、見え方に順応しやすくなります。
遠近両用コンタクトレンズのデメリットを教えてください
遠近両用コンタクトレンズにはいくつかのデメリットがあります。
まず、暗い場所では遠くが見えにくくなることがあります。
遠近両用コンタクトは、遠くを見る度数と近くを見る度数が配置されていますが、暗い場所では瞳孔が開くため、近くを見る部分の度数も視界に影響し、遠方がぼやけることがあるのです。
また、使用し始めには慣らし期間が必要です。遠近両用コンタクトは通常のコンタクトレンズと見え方が異なるため、脳が自然な視界に適応するまで時間がかかります。個人差はありますが、慣れるまでに1週間から数週間程度かかります。
さらに、近くと遠くの両方をカバーするため、視界の一部に違和感を感じる場合や、細かい文字が見えづらいケースもあります。
加えて、通常のコンタクトレンズよりも価格が高い傾向にあり、処方には眼科での検査が欠かせません。
まず、暗い場所では遠くが見えにくくなることがあります。
遠近両用コンタクトは、遠くを見る度数と近くを見る度数が配置されていますが、暗い場所では瞳孔が開くため、近くを見る部分の度数も視界に影響し、遠方がぼやけることがあるのです。
また、使用し始めには慣らし期間が必要です。遠近両用コンタクトは通常のコンタクトレンズと見え方が異なるため、脳が自然な視界に適応するまで時間がかかります。個人差はありますが、慣れるまでに1週間から数週間程度かかります。
さらに、近くと遠くの両方をカバーするため、視界の一部に違和感を感じる場合や、細かい文字が見えづらいケースもあります。
加えて、通常のコンタクトレンズよりも価格が高い傾向にあり、処方には眼科での検査が欠かせません。
老眼は放置せずに早めに対策を！
コンタクトレンズを使用している方が老眼になったときの対処法を教えてください
コンタクトレンズを使用している方が老眼になった場合、いくつかの対処法があります。
まず、遠近両用コンタクトレンズに切り替えることです。遠近両用レンズは、遠くと近くの両方にピントが合うように設計されており、老眼でも自然な見え方が得られるため、眼鏡を併用する手間が省けます。
次に、今使っているコンタクトレンズに老眼鏡を組み合わせる方法もあります。遠く用のコンタクトレンズを装着しつつ、近くのものを見る際には老眼鏡を使用することで、必要なときだけ手元の視界を補正できます。この方法は、初めて遠近両用コンタクトを使うのが不安な方にも取り入れやすい対策です。
また、近くを見る時間が多い方には、コンタクトレンズの度数を少し弱めに調整するモノビジョン法という方法もあります。
片目を遠く用、もう片目を近く用に合わせることで、両方の視界をカバーしますが、慣れが必要です。
まず、遠近両用コンタクトレンズに切り替えることです。遠近両用レンズは、遠くと近くの両方にピントが合うように設計されており、老眼でも自然な見え方が得られるため、眼鏡を併用する手間が省けます。
次に、今使っているコンタクトレンズに老眼鏡を組み合わせる方法もあります。遠く用のコンタクトレンズを装着しつつ、近くのものを見る際には老眼鏡を使用することで、必要なときだけ手元の視界を補正できます。この方法は、初めて遠近両用コンタクトを使うのが不安な方にも取り入れやすい対策です。
また、近くを見る時間が多い方には、コンタクトレンズの度数を少し弱めに調整するモノビジョン法という方法もあります。
片目を遠く用、もう片目を近く用に合わせることで、両方の視界をカバーしますが、慣れが必要です。
老眼を放置するとどのような影響がありますか？
老眼を放置すると、日常生活や健康面にさまざまな悪影響が生じます。
まず、老眼のまま無理に目を使い続けると、ピント調節の負担が大きくなり、目の疲れやかすみ、頭痛、肩こりといったと眼精疲労の症状が現れやすくなります。
さらに、目の疲れが慢性化すると集中力が低下し、仕事や読書、スマートフォンの操作など、近くの作業が不便に感じることが増えます。
また、老眼は自然に改善することはなく、進行するにつれて視力の調節機能がさらに低下するため、見えづらさが一層悪化します。その結果、生活の質が低下し、運転や家事などで思わぬミスや事故につながる可能性もあります。
放置せず、早期に老眼鏡や遠近両用コンタクトレンズを使用することで、目の負担を軽減し、快適な視界を維持することが大切です。
まず、老眼のまま無理に目を使い続けると、ピント調節の負担が大きくなり、目の疲れやかすみ、頭痛、肩こりといったと眼精疲労の症状が現れやすくなります。
さらに、目の疲れが慢性化すると集中力が低下し、仕事や読書、スマートフォンの操作など、近くの作業が不便に感じることが増えます。
また、老眼は自然に改善することはなく、進行するにつれて視力の調節機能がさらに低下するため、見えづらさが一層悪化します。その結果、生活の質が低下し、運転や家事などで思わぬミスや事故につながる可能性もあります。
放置せず、早期に老眼鏡や遠近両用コンタクトレンズを使用することで、目の負担を軽減し、快適な視界を維持することが大切です。
老眼を疑ったら、まずは眼科を受診した方がいいですか？
老眼を疑った場合、まずは眼科を受診することが大切です。老眼は加齢に伴い目の調節機能が低下する自然な現象ですが、見えにくさや目の疲れが続くと日常生活に支障をきたすことがあります。
また、老眼と似た症状を引き起こすほかの目の病気が隠れている可能性もあるため、自己判断せずに医師による診断が必要です。
また、老眼と似た症状を引き起こすほかの目の病気が隠れている可能性もあるため、自己判断せずに医師による診断が必要です。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
老眼は加齢に伴う自然な変化ですが、放置すると日常生活に不便を感じるだけでなく、目の疲れや頭痛、肩こりといった症状を引き起こすことがあります。
遠近両用コンタクトレンズは、老眼でも自然な視界を叶え、日常をサポートしてくれる便利な選択肢です。「老眼かな？」と感じたら、まずは眼科を受診し、自身に合った対策を見つけましょう。
遠近両用コンタクトレンズは、老眼でも自然な視界を叶え、日常をサポートしてくれる便利な選択肢です。「老眼かな？」と感じたら、まずは眼科を受診し、自身に合った対策を見つけましょう。
編集部まとめ
ここまで老眼のコンタクトについてお伝えしてきました。
老眼のコンタクトの要点をまとめると以下のとおりです。
・老眼とは、加齢により水晶体の柔軟性が低下し、近くにピントを合わせる機能が衰える現象
・遠近両用コンタクトレンズは、1枚で遠くと近くの視力を補正でき、眼鏡のような境界線がないため自然な見え方が魅力
・見えにくさや目の疲れから老眼を疑った際、速やかに眼科を受診して対策することが重要
遠近両用コンタクトレンズは、メガネをかけずに広い視界で近くも遠くも見えるようになる大きなメリットがあります。ただし、個人に合った適切なレンズ選びが重要です。
医師に相談しながら、ご自身に合った遠近両用コンタクトレンズを見つけ、快適な視生活を手に入れましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
