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「アジソン病(指定難病83)」は「倦怠感・不安感」といった症状が現れるの?

公開日:2022/09/25  更新日:2022/10/12
「アジソン病(指定難病83)」は「倦怠感・不安感」といった症状が現れるの?

アジソン病とは難病の1つであり、男女問わずあらゆる年代の方に発症する危険のある病気です。

代謝ストレス・感染症などが原因で起こる病気であり、その症状も倦怠感・脱力感から嘔吐や精神症状までさまざまで恐ろしい病気となります。

この病にかかるとどうなるのか、アジソン病の発症の原因や治療方法も詳しく解説するので、参考にしてください。

発症の原因や治療方法も詳しく解説するので、参考にしてください。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医師)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

アジソン病とは?

患者に説明する医者

アジソン病とはどんな病気ですか?

  • この病気は、1855年にイギリスの内科医であったトーマス・アジソンによって報告された病気です。このことから、アジソン病と名づけられました。
  • 病気の内容は、慢性副腎皮質機能低下症を起こすというもので、生体に必要なコルチゾール・アルドステロン・アンドロゲンといった副腎皮質ホルモンが慢性的に必要量以下になるというものです。
  • これらのホルモンは免疫反応に関わるため、必要量以下となると軽度なものから重度なものまでさまざまな症状を引き起こす可能性があります。

発症の兆候・症状が知りたいです。

  • この病気の兆候・症状としては、まずは食欲不振や倦怠感が見られます。
  • 次第に体重減少といったものも見られますが、徐々に進行していくため何となく元気がないだけと感じて見過ごすケースも多いです。
  • しかし、病気が進行すると黒や青の斑点などの色素沈着が生じ始めます。黒の斑点は主に顔・肘・膝・爪床などで、青い斑点は主に乳首・口・陰嚢などに生じることが多いです。
  • また、病気が進行すると下記のようなより重い症状も現れ始めます。
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 消化器症状
  • 無気力感
  • 不安感
  • うつ病
  • 起立性低血圧
  • 筋力低下
  • 脱毛
  • 症状はさまざまで、内臓の異常から精神的な症状まで生じる可能性があります。立ったり座ったりと姿勢を変えるだけでめまいがするなどを引き起こすこともあるため、日常生活にも大きな影響が考えられるでしょう。

アジソン病は何が原因で発症することが多いですか?

  • 主な原因としては、自己免疫異常を起こしているものが考えられています。
  • 自己の免疫異常を起こして、生体に必要な副腎皮質ホルモンを異物と判断して攻撃しているため、ホルモンが正常に分泌されなくなってしまい発症するというものです。
  • また、他にもウイルス・細菌による感染症も原因の1つであるといわれています。
  • 例えば、癌や結核などがこれにあたります。これらの病気の影響で副腎が破壊されることによって、正常な副腎皮質ホルモンが分泌されず、アジソン病を発症するのです。

どんな人が発症しやすいのでしょうか?

  • 発症しやすいといわれているのは、主に成人だといわれています。特に結核性の原因によるアジソン病の場合、40歳~60歳の男性に多いといわれています。
  • 一方で、突発性の場合は年齢や性差に関係なく発症する病気です。
  • 先天的な場合は主に小児期に発症するケースが多いです。

放置するリスクを教えてください。

  • 放置すると命に関わるため、決して放っておいてはいけません。
  • これは、生体に必要なホルモンが足りなくなるだけでなく、消化器系の症状低血圧・低血糖状態を引き起こすためです。
  • また、重度の脱水症状・血液中のナトリウム低下などを引き起こすケースもあります。
  • これらの症状を放置すると、血液量が減少するためショック死を起こす危険性も高いです。

アジソン病は遺伝する可能性もあると聞いたのですが…。

  • アジソン病は遺伝する可能性があります
  • 特に、乳児や小児が発症する場合には、遺伝子の異常が原因です。
  • 原因となる遺伝的要素としては、副腎の遺伝子や自己免疫異常が指摘されています。
  • これらの関与によって、幼い時期から発症するケースがあるのです。

アジソン病の診断・検査

検査用モニタ

アジソン病の診断方法や検査内容が知りたいです。

  • 診断には、まず原因究明が必要です。そのためには、次のような検査を実施します。
  • 血液検査
  • 尿検査
  • CT
  • MRI
  • 血液検査では、血液中の副腎皮質ホルモンの値と副腎皮質刺激ホルモンの値を測定します。
  • また、尿検査では尿中の副腎皮質ホルモンによる代謝産物を計測することで、診断と症状の状態を検査するのです。
  • CTやMRIでは、画像による副腎の腫瘍の有無などを確認します。

アジソン病の発症を疑った場合は何科を受診するのがベストですか?

  • 発症を疑った場合には、内科や内分泌内科を受診しましょう。
  • 初期症状の状態で検査を受けてもアジソン病とは確定されにくいです。
  • しかし、これらの診療科目であれば、負荷試験と呼ばれるホルモンの反応を確認する検査も受けられるため、他の病気の可能性も併せて診察してもらえるでしょう。

アジソン病と診断された場合の過ごし方を教えてください。

  • アジソン病と診断された場合は、すぐに治療を開始する必要があります。
  • しかし、日常生活においても、適切な食事や運動が必要です。
  • 全てが自分でできないケースもあるため、援助を受けながらの生活になる可能性もありますが、適切な日常生活を遅れるようにしましょう。
  • 例えば、食事については摂取量を意識しながらきちんと食べる必要があります。
  • アジソン病では食欲不振の症状が出る可能性が高いため、栄養の補給が必要です。また、適度な運動は気分転換や筋力低下を防げます。

アジソン病の治療方法と予防方法

治療用薬品

アジソン病はどんな治療をしますか?

  • 治療は副腎皮質ホルモンを摂取するものとなります。摂取方法は症状に合わせて異なり、内服・注射・点滴などで体内へと補充を行う方法です。
  • また、副腎皮質ホルモンの摂取量は症状の度合いによっても異なります。急性副腎不全などを発症している場合には、副腎皮質ホルモンの摂取量は増えます。
  • また、摂取はこれらのホルモン以外にも水分・糖分・塩分を取る必要があり、摂取量のコントロールも必要です。
  • 一度発症すると、副腎機能が回復することはほとんどありません。そのため、一生薬を飲み続けてホルモンや水分などの摂取をコントロールする必要があります。

アジソン病の予防方法があれば教えてください。

  • 一度発症すると、継続的に薬の服用をする必要があります。しかし、予防を行うことでそれ以上の悪化を防ぐことは可能です。
  • 副腎皮質ホルモンの摂取や水分・塩分などのコントロールを行い補充をすることで病気の悪化を防げます。
  • 副腎機能が回復することはありませんが、適切なホルモン・水分などの補充を行い続けていれば、比較的良好な状態で問題なく日常生活を送ることが可能です。
  • しかし、予防を行うのであれば注意点もあります。それは状況に応じてホルモン摂取量を調整する必要があるという点です。
  • 発熱などがあるだけでも、摂取量を通常より増やすなどの調整が必要となります。
  • また、症状が落ち着いたからといって薬を急に中断してはいけません。症状がぶり返し、最悪の場合ショック死を引き起こすケースがあります。
  • 疲労やストレスなどで悪化することも考えられるため、日常生活を整えることも悪化予防に繋がるでしょう。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

  • アジソン病は難病であり、年齢や性差なくかかる可能性のある病気です。
  • しかし、治療が全く不可能ではなく、適切な薬の摂取やホルモン・水分・塩分などの補充とコントロールを行うことで問題なく日常生活を送れます。
  • 日常生活のコントロールなどを行いストレスをためないような生活や発熱などがないように、精神的なケアも行うことでさらに症状の悪化を防ぐことも可能です。
  • もし、疑わしい症状がある場合は、速やかに医療機関に相談しましょう。早期発見が、症状の悪化や命を救うことにつながります。

編集部まとめ

腹痛の男性腹痛の男性
難病指定されているアジソン病は、後天的なものから先天的なものまであります。誰でもかかる可能性のある病気として、症状や治療方法などを正しく理解しておきましょう。

決して治療が不可能な病気ではありません。しかし、一度この病気にかかってしまうと、継続的な治療と薬・生活のコントロールが必要です。

突然服用をやめるなどすると、最悪ショック死に至るケースもあるため注意しましょう。

体調が優れず、アジソン病の症状と一致するようであれば、すぐに医療機関に診てもらいましょう。