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「男性の薄毛に効く食べ物」はご存知ですか?避けるべき食べ物も解説!

 更新日:2024/07/31
「男性の薄毛に効く食べ物」はご存知ですか?避けるべき食べ物も解説!

男性の薄毛の原因には、男性ホルモン・遺伝・血液循環・生活習慣・ストレス・外的要因などがあります。

薄毛対策としてまず見直すべきなのは、食事・睡眠などの生活習慣です。

髪の主成分はケラチンであり、その大部分はたんぱく質で構成されています。

つまり、たんぱく質を中心とした食事が健やかな毛髪の成長につながるということです。

また、育毛にはビタミン類や亜鉛も効果的で、この栄養素をバランスよく取り入れてください。

男性の薄毛に効く食べ物についておすすめの食材・栄養素・避けるべき食べ物を解説しますので参考にしてください。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

男性の薄毛に効く食べ物は?

薄毛対策
男性の薄毛に効く食べ物には、たんぱく質含有食品・亜鉛含有食品・ビタミン含有食品・イソフラボン含有食品などがあります。
たんぱく質を含むのは、動物性のものでは肉・魚・牛乳・チーズ・卵など、植物性のものでは豆腐・納豆などです。亜鉛を含んだ食べ物には牡蠣・豚レバー・牛赤身肉・小麦胚芽・油揚げ・カシューナッツ・卵などがあります。
ビタミンA含有食品は鶏レバー・豚レバー・卵黄・ウナギ・人参・ほうれん草・かぼちゃ・春菊などです。ビタミンB1含有食品には豚肉・ハム・ウナギ・マグロ・大豆・玄米・モロヘイヤ・枝豆などがあります。ビタミンB2含有食品は豚レバー・牛レバー・鶏レバー・ウナギ・ブリ・サワラ・牛乳・納豆・アーモンドなどです。
ビタミンC含有食品には菜の花・パプリカ・ブロッコリー・柿・キウイ・ほうれん草・モロヘイヤ・レンコン・小松菜などがあります。イソフラボン含有食品は大豆・納豆・醤油・味噌・おからなどです。

男性の薄毛におすすめの食材

食材
薄毛対策におすすめの食材には卵・肉・レバー・納豆・チーズ・牡蠣などがあります。卵にはたんぱく質・亜鉛・メチオニン・レシチンなどが含まれます。これらの栄養素はケラチンの合成や頭皮の血行の改善に有益です。
肉には動物性たんぱく質・シスチン・コラーゲンなどが含まれます。これらの栄養素はしなやかな髪と頭皮の維持に有効です。レバーにはミネラル・たんぱく質・ビタミンA・B群などが豊富に含まれます。これらの栄養素はケラチンの合成や頭皮の皮脂分泌を抑えるのに有効です。
納豆には大豆イソフラボン・ナットウキナーゼ・レシチンなどが含まれます。これらの栄養素はAGAの原因物質の抑制や頭皮の血行改善に有効です。チーズにはたんぱく質・ビタミンA・L-リジンなどが含まれます。これらの栄養素はケラチンの合成や頭皮の皮脂抑制に有効です。
牡蠣には必須アミノ酸・亜鉛・ビタミンB群などが含まれます。ただし、各栄養素の過剰摂取は逆効果になる場合もあるので注意しましょう。

レバー

レバーにはビタミンA・ビタミンB群・鉄分・亜鉛・タウリンが豊富に含まれています。ビタミンAは毛髪の主成分であるケラチンの合成に必要です。
レバーは動物性食品の中でもビタミンAを多く含んでいます。ビタミンB群は毛髪の色素であるメラニンの生成や血液循環の促進に関係する栄養素です。レバーはビタミンB1・B2・B6・B12などをバランスよく含んでいます。鉄分は赤血球の成分であり、酸素や栄養素を毛根に運ぶのが役割です。
レバーは鉄分の吸収率が高いヘム鉄を多く含んでいます。亜鉛は毛包や皮膚の細胞分裂に必要なミネラルです。レバーは亜鉛を豊富に含み、亜鉛不足による薄毛を予防する効果が期待できます。
タウリンは男性ホルモンの代謝に関係するアミノ酸です。レバーはタウリンを多く含み、男性ホルモンの過剰分泌による薄毛を抑制する効果が期待できます。

牡蠣

牡蠣には髪の育毛や発毛に必要な亜鉛とアミノ酸が豊富にあります。亜鉛の働きは髪の毛の主成分であるケラチンというたんぱく質の代謝を助けることです。
亜鉛が不足すると髪の毛の成分が作られにくくなって、薄毛や抜け毛の原因になります。亜鉛は体内で作ることができないため、食事から摂取することが必要です。たんぱく質は複数のアミノ酸が結合してできており、ケラチンもまたアミノ酸でできています。
牡蠣には18種類ものアミノ酸が含まれており、その中に含まれているのは体内で作ることができない必須アミノ酸です。アミノ酸を摂取することで血管が柔軟になり、頭皮に栄養が行き渡りやすくなります。
また、アミノ酸には細胞の老化を防ぐ効果やリジンという育毛活性化物質を作るのに有効です。牡蠣は加熱しても栄養素が失われないため、好きな調理法で食事ができます。

納豆

煮る・蒸すなどして柔らかくした大豆を納豆菌によって発酵させた納豆は、男性の薄毛の改善におすすめです。納豆には大豆イソフラボン・アミノ酸・亜鉛・ビタミン群など、薄毛の原因となる男性ホルモンの働きを抑える成分が含まれています。
大豆イソフラボンは男性ホルモンを抑制する効果があり、AGA(男性型脱毛症)の予防に効果的です。アミノ酸と亜鉛は髪を構成するたんぱく質のケラチンを合成することによって作られ、その効果は髪の成長を促進することです。
ビタミンB群やビタミンEは、代謝を促進して頭皮環境正常化の効果があり、皮脂の過剰分泌や炎症による脱毛を予防することができます。さらに、納豆独自の成分であるナットウキナーゼは血液の流れを改善し、頭皮への栄養補給を改良する効果があります。

ナッツ類

ナッツ類にはたんぱく質の他に、ビタミンE・ビタミンB群・カリウム・カルシウム・鉄分・亜鉛などのビタミン類やミネラル類が豊富に含まれています。
髪の大部分を構成しているのが、たんぱく質のケラチンです。育毛・発毛にはたんぱく質が不可欠で、たんぱく質が不足すると薄毛の原因になります。その他の栄養素は抗酸化作用や腸内環境を整える作用があり、その働きは体全体の健康状態を良くすることです。
ナッツの多くには身体に良い作用を持つ一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸がたっぷりですので、間接的に髪の毛にも良い影響を与えます。

男性の薄毛におすすめの栄養素

栄養
男性の薄毛におすすめの栄養素には、たんぱく質・ビタミン類・ミネラルなどがあります。
たんぱく質は髪の毛の主成分であるケラチンを作るのに必須のアミノ酸の供給源です。たんぱく質が不足すると髪の毛が細く弱くなり抜けやすくなります。
ビタミン類の働きは髪の毛の成分であるたんぱく質の代謝や吸収を助け、頭皮の血行や新陳代謝を促進することです。活性酸素から細胞を守り髪の毛の健康に様々な効果をもたらします。亜鉛は毛髪の生成に関与するたんぱく質やホルモンの合成に必要なミネラルです。亜鉛が不足すると毛髪の成分であるケラチンが十分に作られず、髪の毛が細く弱くなります。
これらの栄養素をバランスよく摂取することで、頭皮や毛根の健康を保ち薄毛や抜け毛の予防・改善に役立つでしょう。

ビタミン類

ビタミンには、毛髪の成分であるケラチンを生成し血行を促進して毛根に酸素や栄養を届けます。中でも、特にビタミンA・ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンEが薄毛に有効です。ビタミンB2の働きはたんぱく質や脂質の代謝を助けることです。
ビタミンB2が不足すると頭皮の皮脂分泌が乱れ血行が悪化し、薄毛や抜け毛の原因になります。ビタミンB6の働きはアミノ酸の代謝を促進したんぱく質合成を助けることです。ビタミンB6が不足すると頭皮や毛根に必要なアミノ酸が届かず、髪の毛が細く弱くなります。
ビタミンCはコラーゲンやエラスチンという、頭皮や毛根を支える繊維状たんぱく質の合成に必要な栄養素です。ビタミンCが不足すると頭皮や毛根が弱くなり、血行も悪化します。ビタミンEの働きは血液中の酸素を増やし血行を良くすることです。
ビタミンEが不足すると頭皮や毛根に十分な栄養や酸素が届かず、髪の毛が細く弱くなります。

ミネラル

ミネラルが男性の薄毛におすすめな理由は、ミネラルが毛根や毛母細胞に必要な栄養素であるからです。
ミネラルには、カルシウム・鉄・カリウムなどの多量ミネラルと、亜鉛・銅・マンガンなどの微量ミネラルがあります。ミネラルの役割は骨・筋肉・皮膚などの組織を形成したり代謝や免疫などの生体機能を維持したりすることです。
特に、亜鉛は毛髪の主成分であるケラチンの生成に関与し、亜鉛不足は薄毛や抜け毛の原因になると考えられています。亜鉛は牡蠣・豚レバー・牛もも肉などの動物性食品や、切り干し大根・かつおぶし・大豆などの植物性食品に含まれることが多いです。過剰摂取は胃腸障害や免疫機能低下などを引き起こす可能性があるため注意する必要があります。

たんぱく質

たんぱく質は髪毛の主成分であるケラチンの原料となるため男性の薄毛におすすめです。たんぱく質はケラチンの合成に必要なアミノ酸を供給します。
ケラチンの構成はシスチン・グルタミン酸・アルギニンなど18種類のアミノ酸です。これらが不足すると髪が健康に育たず薄毛になる可能性があります。たんぱく質が多く含まれるのは、肉類・魚介類・卵類・大豆製品・乳製品などです。特に卵は黄身に含まれるビオチンというビタミンが、髪の毛に必要な栄養を効率よく届ける働きがあるといわれます。
食事だけでは十分な量を摂取するのは難しい場合もあり、たんぱく質のサプリメントの利用も一法です。

コラーゲン

コラーゲンは人体のあらゆる部位に存在するたんぱく質の一種で、髪の毛の成分であるケラチンの生成にも関与しています。コラーゲンには毛母細胞に栄養や酸素を送り届けて毛乳頭細胞の増殖を促す働きがあり、発毛効果があると考えられます。
コラーゲンの減少は髪の毛を細く抜けやすくする原因の一つです。コラーゲンは加齢とともに減少する傾向がありますが、食事やサプリメントで補うことができます。
コラーゲンを摂取することで髪の毛の成分を補強し弾力・ハリを与えることなどが可能です。ただし、それだけで薄毛を改善することは難しいと考えられますので、バランスの良い食事などを心がけることが大切です。

イソフラボン

イソフラボンは大豆に多く含まれる天然の化合物で、男性の薄毛の原因となる酵素の活性を抑制する効果があるといわれます。5αリダクターゼ(頭皮の還元酵素)という酵素は、男性ホルモンをより強力なジヒドロテストステロン(DHT)に変換する酵素です。
DHTは毛包にダメージを与えて毛周期を短くし、薄毛や抜け毛の原因になります。イソフラボンを摂取することでDHTの生成を抑えて薄毛を予防することが期待できます。イソフラボンは納豆や豆乳などの大豆製品から摂取することができますが、過剰摂取には注意が必要です。

男性の薄毛予防のために避けるべき食べ物は?

スーツ姿の男性
男性の薄毛を予防する上で避けるべき食べ物は、主に塩分・糖分・動物性脂肪分の多い食べ物があげられます。たとえば、ファーストフード・インスタント食品・スイーツなどの加工食品や外食などがこれの一例です。
これらの食べ物は血液の流れを悪くして頭皮の皮脂分泌を増やし、髪の毛に必要な栄養素の吸収を妨げる原因となります。また、香辛料やアルコールなど刺激の強い食べ物や飲み物も、頭皮に炎症を起こし血管を収縮させる一因です。
これらの食べ物はできるだけ控えるか、摂取量を減らすようにしましょう。

糖質の多い食べ物

糖質はブドウ糖や果糖などの炭水化物のうち、体内に吸収されてエネルギー源となるものを指します。糖質の多い食べ物は、穀類・いも類・でんぷん類・砂糖・甘味類・菓子類などです。
糖質の多い食べ物は、中性脂肪が増えて血行不良を引き起こしやすく、薄毛の原因になる可能性があります。特に、高カロリー・高脂質な食べ物は、AGA(男性型脱毛症)の原因となる5αリダクターゼ(頭皮の還元酵素)の活性化を促進すると考えられます。

高脂質・高カロリーの食べ物

高脂質・高カロリーな食べ物は、主に油脂類・肉類の脂身・乳製品・ナッツ類などです。これらの食べ物は、エネルギー源や細胞膜の構成成分として重要な栄養素の脂質が豊富にあります。
摂りすぎは肥満や動脈硬化などの大きな原因の一つです。過剰に摂取すると血液がドロドロになり、頭皮の血行を悪化させる可能性があります。頭皮の血行悪化は十分な栄養が届かないためケラチン合成低下の一因です。
一方、脂質が少なすぎると血管や細胞膜が弱くなったり疲れやすくなったりしますので、脂質の摂取量は適切に調節する必要があります。

編集部まとめ

バランス
薄毛対策としてまず見直すべきは日々の生活習慣です。髪の毛は毎日の生活の中で食事によって作られます。

健康で美しい髪の毛を維持するには食事習慣の改善が必要です。

睡眠前の食事・無理なダイエット・外食のしすぎなどは薄毛につながる食事習慣ですので改善してください。

そして、男性の薄毛に効く食べ物とおすすめの食材を知り有効な栄養素を理解することが大切です。

この記事の監修医師