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AGA治療の効果が出るまでの期間は?実感が早い人・効果が出ない場合の対処法も解説

 更新日:2024/07/10
人差し指を立てるポーズをする男性

AGA治療は現在さまざまなクリニックで行われており、ジェネリック医薬品やクリニック独自の治療薬の処方など差別化されています。

しかし治療を受けていても中々効果が表れず、通院を続けるモチベーションが無くなってしまう人も珍しくありません。AGA治療による効果を実感できるタイミングは個人によって異なり、人によっては半年以上かかってしまいます

今回は一般的にAGA治療の効果が出る期間はいつ頃かについてや、効果が出ない場合の対処法も解説するため是非参考にしてください。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

AGA治療の効果が出るまでの期間は?

男性医師
AGA治療は効果を実感するまで数ヶ月かかることは珍しくありません。その理由として治療を行ってから、ヘアサイクルの変化が起こるまで時間がかかることがあげられます。
更に効果的な治療を行い効果が出た場合でも、どの程度の効果で変化を実感できるかという個人の感覚の違いもあるため、効果の出る期間の定義自体が非常に難しいです。
AGA治療はどういった形で効果が表れるかについてや、治療による変化がどのようなものかを理解し、治療の効果かどうかきちんと認識できるようにしましょう。

効果の実感には個人差がある

治療の効果を実感するには個人差があります。その理由として考えられるのは効果が表れるまでは、その人の体質や治療を開始した状態が関係するためです。
またどのような状態になれば効果を感じるか、という基準が人によって異なります。効果を実感する状態の基準が違えば、効果を実感するタイミングも異なるため差が生じるのは当然です。
AGA治療を行った際効果を実感するのは、後退した髪が生えてくる・抜け毛が少なくなる・薄毛がなくなったなど人によってポイントが異なります。
効果を実感するにはどの程度時間がかかるか主治医に確認し、根気強く治療を行っていきましょう。

使用する薬によっても効果に違いがある

AGA治療は現在さまざまな方法が存在し、使用できる医薬品も多数存在します。代表的な内服薬であるプロペシアとザガーロは、どちらもAGAの原因となる5α-還元酵素の発生を阻害する効果を持っている医薬品です。
この2種類の内服薬にも違いが存在します。プロペシアは2型5α-還元酵素しか抑えられないのに対し、ザガーロは2型に加えて1型両方を抑えられる治療薬です。
効果に違いがあるということは副作用も異なるため、どちらが優れているかというのは一概には断言できません。効果・副作用両方の観点から使用する薬を主治医と相談し、効果を実感できない場合は自己判断で中断せず、相談を行ってから変更を行いましょう。

初期脱毛が起こるケースも

ヘアサイクルの改善に重点を置いたAGA治療を行う場合、初期脱毛と呼ばれる健康な髪を生やす前段階としての脱毛が発生する場合があります。
この脱毛で抜ける髪は健康的な力強い髪ではなく、短く柔らかい髪が抜け落ちるのが特徴です。これは通常のヘアサイクルのように、成長が止まる退行期・休止期で髪が抜け落ちるので問題はありません。
効果が表れている証拠ですので、この期間を過ぎれば健康なヘアサイクルで髪が発毛し効果を実感できるようになります。脱毛が増えたからと自己判断で治療を辞めず、医薬品の服用・通院を継続しましょう。

一般的には3~6ヶ月ごろから効果が出始めるケースが多い

AGA治療による育毛効果の実感は、一般的に半年程度かかります。理由としては、健康な髪が休止期から成長期に移行するまでに数ヶ月かかるためです。
効果を実感できないから医薬品や治療方針を変更したい、という場合は半年効果が発揮されなかったら行うとよいでしょう。その判断は自己判断ではなく、主治医からの客観的な評価も交えるのが重要です。
効果の実感が早い場合でも数ヶ月を要することがほとんどのため、長期的な視野を持ってAGA治療を行いましょう。

AGA治療の効果を実感するのが早いのはどんな人?

医師 薬剤師 歯科医師 白衣を着た男性
同じ治療を受けている場合でも、AGA治療の効果を実感できるまでには個人差があります。治療時期・治療を受けるクリニックも、効果を早く実感するためには重要な要素です。
AGA治療は現在さまざまな治療法が開発されており、複数の治療法を活用するのも効果があります。
効果を早く実感するためにはどのような方法があるか、きちんと理解して治療を行いましょう。

治療を早く開始した人

初期症状を自覚して速やかに治療を開始した人は、効果を実感する人が多いです。AGAが原因の脱毛は、ヘアサイクル・ストレス・酵素などの影響によって発生します。
またヘアサイクル以外にも髪が生えている毛穴・毛根にダメージが入ることが、髪が健康に育たない原因の一つです。このダメージを修復するのは遅くなれば遅くなるほど時間がかかるため、治療を早くすることが求められます。
このように治療による効果を早く実感するためには、初期症状や薄毛に悩み始めたタイミングで治療を開始することが重要です。

内服薬・外用薬両方の治療を行っている人

使用する薬を医師と相談し複数にすることで、より効果的な治療を行えます。内服薬として代表的な医薬品はフィナステリドデュタステリドです。
フィナステリドはプロペシアのジェネリック医薬品で、デュタステリドはザガーロのジェネリック医薬品ですが効果は従来のものと殆ど変わりません。
外用薬として代表的な医薬品はミノキシジルです。頭皮の血管を拡張し、髪の成長に役立つインスリン様成長因子1などの因子成長を促進させる効果があります。
これらの内服薬・外用薬を医師の指導の下使用し、効果的な治療を行いましょう。

AGA専門の医師の治療を受けている人

AGA治療はメンズクリニック・皮膚科・AGAクリニックなど、さまざまな病院で治療を受けられます。治療において重要なことは薄毛の原因が何かを特定し、その原因を解決する治療法を選択することです。
そのため、治療を受ける際はAGA治療に詳しい医師がいる病院を受診しましょう。頭皮の現状や適切な医薬品の選択に加え、生活改善や自宅でのケアまでサポートしてくれます。
もし満足のいく治療を受けられなくても、セカンドオピニオンとして別の病院を受診するという方法もあるため、まずはAGA専門の医師に相談してみましょう。

しっかり通院を続けている人

自宅での内服薬・外用薬を続けながら、病院の通院を継続することもAGA治療では重要です。医薬品による治療だけでなく、医療器具による発毛促進や医師による問診といった自宅ではできない治療を受けられます。
また病院に行く時間がどうしても取れない場合は、診療をオンラインで受け医薬品は薬局で受け取るといった治療法も選択可能です。
ライフスタイルを考慮して、通院方法を決定しましょう。

AGA治療の効果が出ない場合の対処法

薄毛に悩む男性
AGA治療は上述した通り治療の効果を実感するまでに短くても数ヶ月、一般的には半年程度かかります。そのため最初のうちは初期脱毛などでヘアサイクルの乱れた髪が抜け落ちたり、効果を実感できずに焦りを感じたりする人は少なくありません
効果が出てくるといわれている半年が過ぎた後も効果が表れないようであれば、医師に相談してみましょう。原因は薬が効いていないからだけではなく、食事やストレスといった生活習慣や洗髪の方法なども考えられます。
効果を実感できなくても自己判断で中止せず、一定の期間は続けて医師に相談を行いましょう。

初めのうちは効果が出なくても根気よく続ける

AGA治療は初めのうちは中々効果が出ないため、治療に疑問を抱いてしまうのは珍しくありません。そのため続けていくモチベーションの低下などが発生しますが、効果が出るまで根気よく続けることが重要です。
効果が出るまでの理由や経緯をきちんと認識し、継続していることを医師や周囲の人間に把握してもらうことも継続するという方法もモチベーションの維持に効果が期待できます。
AGA治療は完治する症状ではなく、改善を図る症状であると認識するのも重要です。AGAは加齢とともに進行するケースもあるため、症状の進行を完全に食い止めることは容易ではありません。
頭皮の健康への先行投資と捉え、根気よく続けるという考えで行うのもよいでしょう。

医師に相談して薬を変更してもらう

代表的な内服薬として有名なプロペシア・サガーロですが、どちらを最初に服用するかは病院によって異なります。副作用を考慮してプロペシアを処方するか、効果をより期待できるサガーロかという違いです。
半年以上服用しても改善が期待できなかった、また効果は出たものの自身が望む程ではなかった場合は医師と相談して薬を変更してもらいましょう。
医院によってはこれまで紹介した医薬品に加えて、個人に合わせた医薬品を処方可能です。セカンドオピニオンとして、違う病院の治療を受けるのも選択肢として考えておきましょう。

生活習慣を見直す

AGAはさまざまな要因によって発症するため、投薬・外用薬だけの治療では十分な効果を得られない場合があります。食生活や睡眠の改善に加えて、頭皮を清潔に保つことも重要です。
頭皮に皮脂が溜まる状態が続くと健康なヘアサイクルが乱れ、結果としてAGAを誘発してしまいます。そのため投薬治療を行っていても十分な効果が表れず、薬や治療方針を変えても効果が表れないことも珍しくありません。
クリニックで治療を受ける場合、一度自分の生活習慣を見直してみましょう。結果として、AGA治療の効果を早めることに繋がります。

AGA治療の費用相場は?

受付をする女性
AGA治療は自費の治療になるため、原則保険は適応されません。診察料・処方箋・医薬品の費用も医院によって異なります。
内服薬として用いられるザガーロは1ヶ月分で約1万円、ミノキシジルは成分濃度によって料金が異なり5,500円から2万円と振れ幅が大きいです。
医院内で受けられるレーザー治療や注射などを使用する場合、更に費用は増加します。医師と相談し、治療で求める目標や予算を考慮して1月毎の費用を決定しましょう。

編集部まとめ

医療スタッフイメージ_薬剤師の男性
今回はAGA治療の効果が出るまでの期間や、効果を実感するまでに個人差がある原因について解説してきました。

AGA治療は医師の指導を受けながら、長期的な視野で医薬品を活用しつつ生活習慣の改善を行っていくのが重要です。一月毎の費用も予算や目的に応じて細かく調整が行えるため、柔軟に変更できます。

治療期間として半年以上続けられるように、治療方針を医師と相談して決定しましょう。治療に効果が表れなかった場合は諦めず、内服薬・外用薬の変更や治療方針の変更なども可能です。

効果が出ないと焦らないで、時間を変えて治療を続けていきましょう。

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