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AGA治療はいつまで続ける?効果を感じるまでの期間・減薬のタイミングを解説

 更新日:2024/07/10
aga 治療 いつまで

髪のボリュームが減少し、抜け毛の量が気になり始めた方の中には、AGA(男性型脱毛症)の治療を考えている方もいるかもしれません。

AGAの治療は、薄毛や抜け毛を医学的に改善する方法であり、セルフケアよりも根本的な効果が期待できます。

この記事では、AGAの治療期間と完治について説明し、治療の効果や適切な継続期間についても解説します。

AGAの治療を始めてみたいと思っているけれど、治療期間や効果について不安を抱えている方にとって、この記事は参考になるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

AGA治療はいつまで続ける?

ドクター
AGA治療はいつまで続ければよいのでしょうか?

  • AGA治療においての「完治」の意味
  • 明確なゴールを決めることが大切

上記について詳しく解説していきましょう。

>AGA治療においての「完治」の意味

AGAの治療における「完治」という言葉には、以下のような意味があります。

  • 抜け毛や薄毛の進行を止める:AGA治療の目的は、薄毛や抜け毛の進行を抑制し、それ以上の悪化を防ぐことです。完治とは、この進行を止め、状態を安定させることを指します。
  • 毛髪の成長を促進する:AGA治療によって毛髪の成長が促進され、既に薄くなった部分に新しい髪が生えてくることがあります。この場合、完治は毛髪の復活やボリュームの回復を指すことがあります。
  • 治療の必要性の終了:AGA治療は慢性的な状態であり、定期的な治療やケアが必要です。しかし一定の期間治療を行った後、症状が安定し進行がほとんどなくなった場合には、治療の必要性が終了すると考えられることもあります。

総じてAGA治療における「完治」とは、薄毛や抜け毛の進行を抑制・毛髪の健康を回復・維持することを指し、個人の状況に応じて解釈されます。ただし、AGAは慢性的な症状であり、定期的なケアや治療の継続が必要な場合がほとんどです。

明確なゴールを決めることが大切

AGAの治療には、明確なゴールを設定することが重要です。なぜなら、個人の治療目標に合わせたアプローチを取ることで、より効果的で満足のいく結果を得られるからです。明確なゴール設定により、治療の進捗を把握し、効果を客観的に評価することができます。たとえば、薄毛の進行を止める・ヘアボリュームを回復させる・抜け毛の量を減らすなど、具体的な目標を立てましょう。
ゴール設定は、治療方法・期間・予算などを決定する上でも重要です。それぞれの治療オプションは異なる効果や時間枠を持っていますので、ゴールに合わせた最適な治療方法を選択できます。AGA治療において、ゴール設定は患者にとっての目指す結果を明確化し、モチベーションを高める効果もあります。ゴールに向かって進む過程で、治療の成果や進捗を実感することで、治療の継続性も向上するでしょう。

AGA治療で使用される薬

薬
AGA治療で使用される薬についていくつかまとめてみました。

  • フィナステリド
  • デュタステリド
  • ミノキシジル

上記について詳しく解説していきましょう。

フィナステリド

フィナステリドは、AGAの治療薬として使用されます。AGAは男性ホルモンと遺伝的要素により引き起こされ、頭頂部や前頭部の髪の毛が薄くなる疾患です。フィナステリドは5α還元酵素Ⅱ型を阻害し、AGAの進行を止める効果があります。
ただし、副作用として肝機能障害・勃起不全・性欲減退・精液量減少・射精障害・睾丸痛・発疹などが報告されています。効果が現れるまでには最短で2〜3か月かかるでしょう。また、AGA治療を中断すると、治療効果は消失します。元の薄毛・抜け毛状態に戻る可能性があるため、薄毛が気になる間は治療を継続する必要があるでしょう。

デュタステリド

デュタステリドは、AGAの治療に用いられる薬で、フィナステリドと同様に5α還元酵素を阻害します。しかし、デュタステリドは5α還元酵素I型およびⅡ型を阻害する能力を持っています。これにより、男性ホルモンのテストステロンがDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されるのを防ぎ、AGAの進行を止める効果があるのです。
副作用としては、勃起不全・性欲減退・精液量減少・射精障害・食欲不振・全身倦怠感・肝機能障害・黄疸などが報告されています。効果が現れるまでには最短で2〜3か月かかるでしょう。

ミノキシジル

AGA治療において代表的な内服薬はミノキシジルです。この薬は世界的に広く使用され、発毛効果が高いと考えられています。ミノキシジルは、血管拡張による血行改善と髪の成長因子の増殖による育毛効果があるのです。
副作用としては、初期脱毛・多毛症・動悸・息切れ・痒み・かぶれ・頭痛・めまい・浮腫み・肝機能障害・心疾患などが報告されています。効果が現れるまでには最短で3〜4か月かかるでしょう。

AGA治療で効果を感じるまでの期間・流れ

抜け毛を気にする男性
AGA治療で効果を感じるまでの期間・流れはどのようなものになるでしょうか?

  • 1ヶ月目
  • 2~3ヶ月目
  • 4~6ヶ月目
  • 7ヶ月目以降

上記について詳しく解説していきましょう。

1ヶ月目

1ヶ月目では、以下のような流れで進行します。

  • 初回の診察やカウンセリングが行われ、AGAの診断と治療計画が立てられる。
  • AGAの症状や進行度合いを評価し、個別の治療プランを作成する。
  • 医師から治療方法や薬剤についての説明が行われる。
  • フィナステリドなどの薬物治療の処方が行われる場合もある。
  • 治療に加えてセルフケアのアドバイスが提供され、頭皮ケアや適切なシャンプー方法などが指導される。

この段階では、治療が始まったばかりでまだ効果を実感することは難しいです。医師とのコミュニケーションや治療計画の立案が行われ、治療に向けたステップが進んでいきます。

2~3ヶ月目

2〜3ヶ月目では、以下のような進行が考えられます。

  • 毛髪の状態に大きな変化が現れることはまだ少ない。
  • 薄毛の進行が抑制され効果が徐々に現れ始めることがある。
  • 抜け毛の量が減少し始め、毛髪の質感やボリュームが改善される可能性がある。
  • 頭皮の健康状態が改善され、抜け毛の予防や新しい髪の成長を促進する効果が期待される。

この段階では、まだ完全な効果を感じることは難しいかもしれませんが、治療の効果が徐々に現れ始めている兆候です。継続的な治療と忍耐が求められる時期であり、定期的なフォローアップや医師との相談が重要です。

4~6ヶ月目

4〜6ヶ月目は、以下のような進展が期待されます。

  • 治療の効果がより実感できる時期。
  • 抜け毛の量が減少し、毛髪の薄さや脆弱さが改善されることがある。
  • 毛髪の質感・ボリューム改善・頭髪全体の健康状態が向上することがある。
  • 新しい髪の成長が観察され薄毛部分にヘアラインや髪の密度が戻る可能性がある。
  • 頭皮の状態も改善され、健康な地肌が回復することも期待される。

この期間では、治療の効果がより顕著に現れ、毛髪の状態が改善されていくでしょう。ただし、個人によって効果の度合いは異なるため、進展には個人差があります。

7ヶ月目以降

7ヶ月目以降は、以下のような状況が予想されます。

  • 継続的な治療により、効果が維持される。
  • 毛髪の成長が続き、薄毛の進行がほとんどない状態が維持されることがある。
  • 毛髪の質感やボリュームが改善されたまま続くことが期待される。
  • 定期的なフォローアップや調整が行われ、必要に応じて治療計画が見直されることもある。

効果を感じるまでには時間がかかる場合もありますので、辛抱強く治療を継続することが大切でしょう。定期的なフォローアップや報告を通じて、治療の効果や進展を評価し、必要に応じて治療計画を見直すことも重要です。

AGA治療における減薬のタイミングは?

頭頂部
国内で行われた臨床試験やランダム化比較試験では、治療の効果を評価するために通常24週〜52週の検証期間が設定されています。これらの試験では、治療薬の効果を評価するために一定期間の継続使用が前提とされ、その期間での結果が推奨されているのです。効果を実感する感覚には個人差があり、またAGAの進行状況によっても異なります。
一般的に、変化を実感するためには数ヶ月程度の時間がかかり、薄毛の改善には6ヶ月〜1年程度の期間が必要と考えられています。したがって、AGA治療を行う際には、治療期間を考慮して計画しましょう。AGA治療における減薬のタイミングのポイントを2つにまとめました。

  • 人によってタイミングが異なる
  • 自己判断での減薬はしない

上記について詳しく解説していきましょう。

人によってタイミングが異なる

AGA治療では効果を実感するまでに時間がかかるため、治療を放棄することもあるかもしれません。AGAは症状の進行度や個人の体質によって治療方法や治療期間が異なり、効果を実感できるタイミングも個人によって異なるため、地道な継続治療が重要です。
治療期間を遵守し、決められた期間の継続治療を行っても満足のいく結果が得られない場合、医師との相談を重視して治療しましょう。

自己判断での減薬はしない

治療を中止する場合には、急に薬を止めることで抜け毛が急激に増えるリスクがあるため、医師に相談して減薬(薬の量を減らす)などの方法を検討するでしょう。AGAは治療を行っている間でも中止すると再び症状が進行する可能性があります。中止期間が長くなるとそれまでの治療の効果が失われる可能性があるのです。
何らかの理由で治療の中止を検討する場合は、自己判断せずに医師と相談しましょう。医師は患者の個別の状況を把握し、適切なアドバイスや治療計画の調整を行ってくれます。

編集部まとめ

鏡
AGAの治療期間と完治について、また治療の効果や継続の重要性など解説してきました。医学的にはAGAの完治は難しいため、効果を感じた後も定期的な治療が必要です。

AGA治療には複数の方法があり、個々の悩みに合わせ、医師との相談を通じて治療を進めましょう。

効果が現れるまでには時間がかかる場合もあり、焦らずに治療を続けることが重要です。一般的には6ヶ月から1年程度の期間が目安です。

治療を始めてからも自己判断で中止せず、定期的なカウンセリングを受けることをおすすめします。

AGA治療は早期に始めることが重要であり、薄毛や抜け毛が気になり始めたら早めに専門クリニックを受診しましょう。

この記事の監修医師