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AGAの治療期間はどのくらい?治療の効果・完治するのか・いつまで続けるべきかについて詳しく解説します

 公開日:2024/01/10
AGAの治療期間はどのくらい?治療の効果・完治するのか・いつまで続けるべきかについて詳しく解説します

抜け毛の量が気になりだした、髪のボリュームが減った気がすると悩んでいる方の中にはAGAの治療を検討している人もいらっしゃるのではないでしょうか?

AGAの治療は、薄毛や抜け毛を医学的に治療していくため、セルフケアに比べ根本的な改善が期待できます。

この記事では、AGAの治療期間と完治について、治療の効果やいつまで続けるべきかについても解説していきます。

AGAの治療を始めてみたいと思っているけれど、治療期間や効果が分からず不安という方の参考になると思いますので、ぜひ最後までご覧ください。

高藤 円香

監修医師
高藤 円香(医師)

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防衛医科大学校卒業 / 現在は自衛隊阪神病院勤務 / 専門は皮膚科

AGAの治療期間はどのくらい?

AGAの治療期間
AGA(Androgenetic Alopecia)は、日本では「男性型脱毛症」と呼ばれており、成人男性に多く見られる脱毛症の一種です。
AGAの主な原因は「テストステロン」と呼ばれる男性ホルモンですが、それ以外にも生活習慣や遺伝などが関わっているため、治療を始めたからといってすぐに効果を感じるものではありません。
そのため、ある程度長期的に治療していく必要があるのですが、具体的な治療期間はどのくらいになるのでしょうか。
ここでは、AGAの治療期間について解説していきます。

最低6か月以上は継続する必要がある

AGAの治療の効果には個人差がありますが、一般的に効果を実感するまでには6か月~1年かかるといわれています。
薄毛や抜け毛の原因には「ヘアサイクル」といわれる毛周期が関係しています。
通常のヘアサイクルは2~6年かけて1周するのですが、AGAはヘアサイクルが乱れて抜け毛が進んでいる状態です。
AGAの治療は、このヘアサイクルを薬によってコントロールすることでAGAを治療していくため、効果が現れるまでに時間がかかってしまうのです。
なかなか効果を感じられず不安になる方もいらっしゃると思いますが、焦らずにまずは最低6か月を目安に治療を続けてみましょう。

使用する薬によっても違いがある

現在、AGAの治療には内服薬と外用薬の2種類が使用されており、AGAの悩みによって使用する薬が違います。
フィナステリド内服薬」は薄毛で悩んでいる方に使用される治療薬です。
薄毛の原因になる男性ホルモンに働きかけることで進行を抑え、およそ4か月~6か月で効果が現れます。
ただし、処方し始めた頃には、人によって髪の毛が抜け落ちる場合があります。そのため不安に思う方が多いですが、これは初期脱毛といわれる症状です。
初期脱毛は発毛サイクルが改善されているサインでもあるので、継続して使用することが大切です。
副作用としては性欲減退や勃起障害などがありますが、薬を止めれば元に戻ることが多いため、症状が続くようであれば医師に相談しましょう。
一方直接頭皮に塗布するミノキシジル外用薬」は、発毛を促すことでAGAを改善する治療薬です。
ただしフィナステリド内服薬とは異なり、薄毛や抜け毛の原因を抑制する効果はありません。
また、副作用として頭皮のかぶれ・かゆみ・赤みが出ることがあります。頭皮が元々弱かったり湿疹があったりする場合は、影響が出やすいため注意が必要です。
ミノキシジル外用薬は、ミノキシジルの含有量や使用する量にもよりますが、およそ6か月で効果が現れます。
なお、紹介した薬の一般的な費用は下記の通りです。医院によって費用は大きく異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

内服薬・外服薬ともに、効果を急いで自己判断で使用すると副作用が現れる危険がありますので、医師の診断の下で用法・用量を守って正しく使用しましょう。

AGAの治療の効果は?

AGA治療の効果
AGAの治療を始めるにあたり、効果について気になっている方も多いのではないでしょうか。
AGAの治療の効果には、以下の3つが挙げられます。

  • ヘアサイクルが正常化する
  • 産毛が発毛する
  • 髪が太くなる

それぞれ詳しく解説していきますので、治療の参考にしてみてください。

ヘアサイクルが正常化する

前述したように、薄毛や抜け毛の原因にはヘアサイクルといわれる毛周期が関係しています。
髪の毛の1本1本にはヘアサイクルといわれる一定の周期があり、成長期・退行期・休止期を繰り返しています。
正常なヘアサイクルは2~6年程度ありますが、ヘアサイクルが100日前後と極端に短くなってしまうのがAGAです。
ヘアサイクルが乱れると、髪の毛が十分に育たず細く柔らかい毛が生えるようになるばかりか、十分に伸びる前に退行期を迎えて抜け落ちてしまいます。
AGAの治療では薬を使用し、ヘアサイクルをコントロールすることにより正常のヘアサイクルに戻していきます。
繰り返されるヘアサイクルの回数は決まっているため、短くなってしまったヘアサイクルを正常に戻すことがなにより大切です。

産毛が発毛する

血流不足や栄養不足などにより頭皮環境が悪化していると、髪の毛を作り出す機能が十分に働きません。
AGAの治療に使われる薬の中には、血流を良くし、栄養や酸素を毛乳頭細胞に届けることで発毛を促すものがあります。
例えば、ミノキシジルは休止期から成長期にかけての成長を促し、男性ホルモンによって乱れたヘアサイクルを整えていきます。
このように、十分な栄養が行き届くことにより、毛包の働きが活発になり新しい髪の毛を成長させる機能が高まるのです。

髪が太くなる

同じように、頭皮環境が改善することにより、髪の毛が太くなる効果が期待できます。
薬による治療に加えて、頭皮マッサージなどのセルフケアを組み合わせることで、髪の毛のボリュームアップを実感できるでしょう。
新しく強く太い髪の毛が生えてくる前に、初期脱毛と呼ばれる抜け毛が起こることがありますが、ヘアサイクルを改善するために必要な脱毛なので心配ありません。
いずれの治療も、効果には個人差がありますので、医師と相談しながらじっくりと治療に取り組みましょう。

AGAは完治する?

AGAは完治する
研究が進んでいるAGAですが、その原因や仕組みには不明な点も多く、いまの医学では完治できる治療法がありません。
ですが、早めに予防をしたり治療を開始したりすることで、AGAの進行を最小限に抑えられる可能性が高くなります。
次に、AGAの予防と完治について解説していきます。

AGAは予防が肝心

AGAは予防が肝心
AGAは進行性の脱毛症であるため、治療を始める時期によっても効果に差が出ます。
髪の毛1本1本のヘアサイクルは一生のうちで回数が決まっているので、抜け落ちてしまう前に短くなってしまったヘアサイクルを正常のヘアサイクルに戻すことが重要です。
抜け毛を放っておくと、AGAが進行してしまい毛根が委縮してしまいます。そうすると、発毛までに時間がかかるだけでなく、なかなか効果が感じられなくなってしまいます。
そのため、AGAの予防は早ければ早いほど良いといえるでしょう。
AGAの予防には、マッサージや市販薬を使用したセルフケアから、AGA専門クリニックでの治療などさまざまです。
AGAは成人男性なら誰にでも起こりうる病気です。薄毛や抜け毛が気になりだしたら、できるだけ早く予防に取り掛かりましょう。

発症したら完治はしない

前述したように、残念ながら、AGAは一度発症したら完治することはできません。
AGAの主な原因は男性ホルモンですが、それ以外にも生活習慣や遺伝が深く関係しています。
生活習慣の中には食生活や飲酒・喫煙習慣など自分で改善できるものもありますが、ストレスなどの外的原因もあるため、完全に改善するのは難しいといえるでしょう。
また、近親者にAGAの方がいる場合、薄毛になりやすい傾向があります。家系や体質的に薄毛になりやすい方は、早めに予防しておくことが肝心です。

AGAの治療はいつまで続けるべきか

AGA治療はいつまで続けるべきか
AGAの治療については、発毛を実感するまで続ける方もいれば、薄毛が改善されるまで続ける方もいるため治療のゴールを定義するのは難しいといえるでしょう。
治療を続ける目安について解説していきますので、参考にしてみてください。

効果が出た後も維持治療が必要

ここまで解説してきた通り、AGAの治療はヘアサイクルを改善して強く太い髪の毛を育てていくもので、完治させるものではありません。
そのためAGAの治療で改善されたヘアサイクルを維持するためには、継続した治療が必要です。
例えば、内服薬を使用していた場合、効果を実感したからと飲むのをやめてしまうとAGAが再発してしまう可能性があります。
効果を維持するためには、薬の種類や治療法を変えながら治療を続けていく必要があります。

頭髪の維持が必要なくなった時点でやめる人も多い

継続して治療が必要なAGAの治療ですが、発毛を実感したり、薄毛が改善したりした時点で辞める人もいます。
治療の効果と継続期間はAGAの進行度や体質などによって人それぞれ違うため、どの程度で治療をやめるかも人によって異なります。
発毛のピークを迎えることを治療のゴールとしているクリニックもありますが、その場合でも維持継続のための通院を推奨しているところがほとんどです。
治療をやめると再び抜け毛が増えていく可能性があります。AGAは進行性の脱毛症であることを忘れないでください。
とはいえ、継続した治療には時間と治療費がかかるため、治療を始める前にどこまで続けるのかの目安を医師と相談しておくと良いでしょう。

治療の効果が感じられない場合の対処法

治療の効果が感じられない場合の対処法
AGAの原因は1つではありません。そのため、なかなか効果を感じられずに悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
効果を感じられない場合の対処法には、以下の4つが挙げられます。

  • 薬を適切に服用しているか見直してみる
  • 担当の医師に相談してみる
  • 1年程度は治療を継続してみる
  • 自毛植毛を検討する

それぞれ詳しく解説していきます。

薬を適切に服用しているか見直してみる

薬を適切に服用しているか見直してみる
AGAの薬は、医師の指示の下、使用量・使用方法・使用回数を守って正しく使うことが大前提です。
効果を急ぐあまり、一度にたくさん使ったり、飲む回数やタイミングを自分で判断してはいけません。
適切に服用できていない場合、その薬が生活スタイルに合っていないのかもしれません。
持ち運びしやすい内服薬なのか、直接塗布できる外用薬なのか、自分に合っている薬かどうか見直してみることも必要です。
効果を最大限に感じるためにも、無理なく続けられることが大切です。
またAGAの薬に限らず、どの薬でも副作用の可能性があります。処方された薬は用法・量用を守って正しく使いましょう。

担当の医師に相談してみる

担当の医師に相談してみる
クリニックに行きAGAの薬を飲み始めたからといって、すぐに改善される訳ではありません。
しばらく治療を続けても薬の効果を感じられない場合は、治療方法の見直しが必要な場合も考えられるため、医師に相談してみましょう。
AGA専門のクリニックでは、それまで経験してきた知識とノウハウで、1人ひとりの悩みに寄り添いながら治療を進めていきます。
治療を開始した後も、定期的にカウンセリングを受けることが大切です。
治療の進行に合わせて悩みも変わってきますので、その都度、医師と相談しながら治療を続けていきます。

1年程度は治療を継続してみる

前述したように、AGAの効果が現れるのには個人差があり、およそ6か月〜1年ほどで効果が現れるとされています。
効果が感じられないからといって治療を辞めてしまうと、薬の効果を十分に感じることができません。
例えば、AGAの治療を始めていくと、初期脱毛という髪の毛の抜け変わりがあります。
これは薬が発毛を促すことにより新しい髪の毛が生えてくるために起きるもので、AGAが原因ではないのですが、ここで治療を辞めてしまう人も少なくありません。
1年程度は治療を続けるつもりで、焦らずにコツコツと治療を続けていきましょう。

自毛植毛を検討する

薬での治療で効果を感じられない、満足した結果が得られなかった方は、自毛植毛を検討する選択肢もあります。
自毛植毛は、その名の通りご自身の髪の毛を植毛する方法で、人工毛移植に比べてリスクが少ないことが特徴です。
1日の施術で自然にボリュームアップができるので、早く確実に効果を感じることができます。
薬を使用し自毛を育てていくAGA治療に対し、自毛植毛は植毛する箇所を選べるためデザイン性があることも特徴の1つです。
分け目や生え際をデザインすることで、ご自身の理想のヘアスタイルに近づけられます。
痛みなどの身体への負担が少なく、アフターケアの必要もないため、時間がない方や部分的に増やしたい方に向いています。

AGAが疑われる場合は早めにクリニックへ

AGAが疑われる場合は早めにクリニックへ
これまで解説してきたように、AGAは早めの予防が肝心です。
AGAは成人男性であればだれにでも起きる可能性があります。今は症状が出ていなくても、薄毛や抜け毛が気になりだしたら早めにクリニックに行きましょう。
AGAの原因は複数あるため、まずはしっかりと検査をし原因を知ることが大切です。
原因がわかったら、医師と相談しながら治療方法を決めていきましょう。
AGA専門のクリニックであれば、プライバシーに配慮しながら治療を進めることができます。
その他にも、オンラインでカウンセリングをしているところもありますので、忙しい方にはおすすめです。

編集部まとめ

編集部まとめ
AGAの治療期間と完治について、治療の効果やいつまで続けるべきかについて解説してきました。

現在の医学では、AGAの完治はできないため、効果を感じられた後も継続的な治療が必要です。

AGAにはさまざまな治療方法があり、悩みに合わせて使用する薬が違いますので、医師と相談しながら治療を進めていきましょう。

なかなか効果が出ずに焦ってしまう方もいると思いますが、AGAの治療はおよそ6か月~1年を目処に続けることが大切です。

治療が始まってからも自己判断で中止せず、定期的にカウンセリングを受けて下さい。

AGAの治療は、早めに予防することが大切ですので、薄毛や抜け毛が気になり出したら早めにクリニックに行きましょう。

この記事の監修医師