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「20代女性の薄毛治療」とは?原因や症状・対策も併せて解説!【医師監修】

 更新日:2024/07/10
「20代女性の薄毛治療」とは?原因や症状・対策も併せて解説!【医師監修】

薄毛と聞くと、年配の男性もしくは高齢の方に多いイメージがないでしょうか。

そのため、20代でしかも女性なのに薄毛となるとショックを受ける方も多いでしょう。しかし薄毛に悩む20代女性は比較的多いです。

この記事では20代女性の薄毛治療について解説していきます。あわせて、20代女性が薄毛になる原因やどんな症状がでるのかをみていきます。

薄毛にならないための対策も紹介しますので、薄毛治療について知りたい方や薄毛に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

20代女性の薄毛治療とは?

分け目を気にする女性
20代女性の薄毛治療として行われるのは、次の3つです。

  • 内服薬
  • 外用薬
  • 注射

内服薬の治療では男性の薄毛治療でも使われるミノキシジルを服用します。薄毛の原因である頭皮の血流改善などに効果があります。女性の薄毛治療薬といえば、頭皮に塗るタイプや注入するものしかありませんでした。そんな中、飲む女性の薄毛治療薬として誕生したのが「パントガール」です。
ヨーロッパでは30年以上の実績がある治療薬で、薄毛だけでなく抜け毛・発毛効果にも期待できます。外用薬・注射を使った治療法として行われるのは、サイトカインカクテル再生療法です。サイトカインを患部に直接注射もしくは塗布し、発毛・育毛を促します。
サイトカインは、乳歯の歯髄部分から採取した幹細胞を培養した際の培養液に放出される成分です。サイトカインは発毛・育毛だけでなく、皮膚の再生・シワの改善・肌のハリのアップなどにも効果を期待できます。

20代女性の薄毛の原因

考える女性
20代女性の薄毛の原因として考えられるのは、次の6つです。

  • ストレス
  • 過剰なダイエット
  • 生活習慣の乱れ
  • 過度なヘアカラーやパーマ
  • 間違ったヘアケア
  • 紫外線

下記ではこれら6つの原因についてみていきます。

ストレス

薄毛の原因として代表的なのがストレスです。ストレスが溜まることにより、自律神経に影響を及ぼします。自律神経が乱れることで次のような症状ができます。

  • 血行不良
  • 不眠症
  • 内蔵機能の低下

これらの症状は薄毛に大きく影響しています。血行不良が起きると毛髪を形成する毛母細胞へ、十分な栄養が供給されなくなります。その結果、発毛力が落ち薄毛となるのです。睡眠も発毛に欠かせません。毛髪は午後10時〜午前2時の間に成長するといわれています。睡眠中は成長ホルモンが分泌されるため、その時間帯に眠ると毛髪の成長を促進できます。
そのため、不眠症になると毛髪の成長を促すことができず、薄毛の原因となるのです。内蔵機能の低下も見逃せません。毛髪を構成しているのはタンパク質です。しかし内蔵機能が低下するとタンパク質の吸収率が悪くなり、必要な栄養素が毛髪まで届かなくなります。このようにストレスによって起こるさまざまな症状が、薄毛の原因となっていくのです。

過剰なダイエット

「スタイルを維持したい」「瘦せたい」とダイエットをされる方は多くいます。しかしほどほどにしましょう。過剰なダイエットは薄毛の原因となります。とくに20代女性はスタイルや体重を気にされる方が多く、無理なダイエットが原因となっている可能性は否めません。規則正しい食生活は体調・お肌の調子だけでなく、髪質や頭皮の健康にも関わってきます。
逆に中性脂肪やコレステロールの多い食事も注意です。栄養バランスが悪かったり中性脂肪やコレステロールの多い食事ばかり食べていたりすると血液がドロドロになり、頭部の血行不良を引き起こす可能性があるからです。

生活習慣の乱れ

生活習慣が乱れると十分な休息が取れず、ストレスがたまる原因になります。先述したように偏った食事も頭皮の健康にはよくありません。アルコールを飲む方やタバコを吸う方も注意が必要です。
喫煙は血管を収縮させます。そのため、育毛に必要な酸素・栄養が十分に行きわたらなくなってしまいます。アルコールやタバコは適度に嗜むようにしましょう。

過度なヘアカラーやパーマ

ヘアカラーやパーマは髪にダメージを与えるだけでなく、薄毛の原因となる場合もあります。しかし抜け毛の直接的原因となるわけではありません。ヘアカラーやパーマで使われる薬品により髪がダメージを受け、切れ毛が発生します。切れ毛が多くなると髪の量が減ったように見えるため、薄毛になったように感じるのです。
ただし、ヘアカラーやパーマの頻度が高い場合は注意が必要です。ヘアカラーやパーマで使われる薬品は頭皮にも影響を与えます。1度2度程度ならそこまで影響はありません。しかし、半年に1度・3か月に1度と回数が増えると頭皮へのダメージが蓄積されていきます。
その結果、髪が抜けてしまう可能性もあります。ヘアカラーやパーマをしてから抜け毛が増えてきたと感じたら、回数を減らすようにしましょう。ノンシリコンシャンプーなど、頭皮にいいシャンプーを使うのもおすすめです。

間違ったヘアケア

薄毛の予防・改善のためと思って行っているヘアケアが間違えていると、逆に薄毛の原因になる場合もあります。頭皮を清潔にしようと洗浄力の高いシャンプーを使ったり、頭皮をゴシゴシこすって洗ったりするのはやめましょう。女性の頭皮は比較的乾燥しているため、洗浄力が強いシャンプーを使ったりゴシゴシ洗ったりすると脂を取りすぎてしまう恐れがあります。油分を取りすぎるとさらに乾燥し、ダメージを受けやすくなります。頭皮がダメージを受けると抜け毛の原因となるので注意してください。
男性用の育毛剤を使用するのもやめましょう。男性の頭皮は女性よりも脂が多く、脱脂力のあるアルコールを配合しているものが多いです。女性が使うには刺激が強く、乾燥の原因となります。

紫外線

紫外線は肌・髪だけでなく、頭皮にもダメージを与えます。薄毛になると頭皮にあたる紫外線量も多くなり、さらにダメージを受けやすくなるでしょう。紫外線のダメージが頭皮に蓄積されると、毛母細胞が働かなくなってしまいます。さらに薄毛・抜け毛が増えてしまう恐れもあるので注意してください。

20代女性の薄毛の症状

ブラッシングする女性
女性と男性では薄毛の原因が違うため、症状も違います。20代女性の薄毛の症状として、次の4つがあげられます。

  • 円形脱毛症
  • 牽引性脱毛症
  • びまん性脱毛症
  • 分娩後脱毛症

円形脱毛症・牽引性脱毛症は男性にも起こる脱毛症ですが、びまん性脱毛症・分娩後脱毛症は女性特有の脱毛症です。下記ではこれら4つの薄毛の症状について解説していきます。

円形脱毛症

円形脱毛症はいわゆる「10円ハゲ」のことです。髪が円の形に抜ける脱毛症で、数か所に円形脱毛症の症状が見られたり円の範囲が大きくなったりする場合もあります。ストレスが原因というのはよく耳にするでしょう。しかしそれ以外にも、自己免疫疾患・自律神経異常なども原因とされています。

牽引性脱毛症

髪の長い女性は髪を縛ることが多いと思いますが、それが原因で脱毛症になる場合もあります。それが牽引性脱毛症です。髪の毛が引っ張られることにより起こる脱毛症で、ポニーテールなど髪の毛を結ぶ位置がいつも同じだと牽引性脱毛症になりやすいです。

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症は全体的に髪が細くなって薄くなっている状態です。「びまん」は「一面に広がる」という意味があり、広い範囲に症状が出ている状態をさします。30代後半の女性に多い脱毛症ですが、20代女性でも約40%の方が一生に一度、発症するとされています。

分娩後脱毛症

分娩後脱毛症は女性特有の薄毛の症状の1つです。出産後は一時的に抜け毛が増えたり髪が薄くなったりします。原因は、「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンです。妊娠中はエストロゲンが増加し、ヘアサイクルの成長期の維持を促します。しかし出産後はこのエストロゲンが一気に減少してしまいます。
そのためヘアサイクルが休止期に入り、抜け毛が増えるのです。だいたい半年から1年程で自然治癒しますが、育児中はストレスを感じやすいためなかなか治らない場合もあります。適度に休息をとり、ストレスを溜め込まないように気をつけましょう。

20代女性の薄毛への対策

横を向く女性
最後に、20代女性の薄毛への対策を紹介します。

  • ストレスをためない
  • 食生活を見直す
  • 良質な睡眠をとる
  • 紫外線対策をする

薄毛を予防するためにおすすめなのはこれら4つの対策です。下記ではこれら4つの対策について詳しくみていきます。ぜひ参考にしてください。

ストレスをためない

原因のところでも解説しましたが、ストレスは薄毛の原因となります。そのため、ストレスをためないようにするのも大事です。ストレスがたまってきたなと感じたら、ストレスを解消するようにしましょう。
ストレス解消法として、趣味を楽しむ・美味しいものを食べる・体を動かすなどがあります。ストレスをためないのが一番ですが、それは難しいことです。なので、ストレスとうまく付き合っていく方法や自分にあったストレス解消法を見つけるようにしましょう。

食生活を見直す

薄毛・抜け毛を防ぐためには食生活も大事です。中性脂肪やコレステロールが多い食事はとり過ぎないようにしてください。毛髪の成長に欠かせない栄養素を多く含んだ食べ物を摂取するといいでしょう。

  • たんぱく質・アミノ酸:肉・魚・大豆など
  • 亜鉛:牡蠣・レバー・牛肉など
  • ビタミンB群:レバー・マグロ・かつおなど
  • 葉酸:ほうれん草などの緑黄色野菜

毛髪の成長に必要な栄養素はこれらです。偏った食事は体の健康にもよくないので、バランスのよい食事をとるようにしましょう。

良質な睡眠をとる

睡眠もしっかりととるようにしましょう。睡眠は薄毛対策だけでなく、ストレス解消にも効果があります。成長ホルモンが分泌されるゴールデンタイムと呼ばれる午後10時〜午前2時の間はしっかりと睡眠をとるのがおすすめです。

紫外線対策をする

紫外線対策をするときは、頭皮の紫外線対策も忘れないでください。帽子をかぶる・日傘をさすなど、頭皮が紫外線にさらされないようにしましょう。帽子は通気性のいいものを選んでください。通気性が悪いと帽子の中が蒸れてしまい、頭皮にもよくありません。
スプレータイプの日焼け止めを使うのもおすすめです。ただし日焼け止めは時間が経つと効果が薄れてきますので、こまめにスプレーし直すようにしてください。

編集部まとめ

髪の毛を触る女性
20代女性でも生活習慣が乱れていたり、ストレスをためこんだりしていると薄毛になる可能性が高いです。

ヘアカラーやパーマも薄毛の原因となりますので、注意してください。食生活の改善など、ちょっとしたことに気を付ければ薄毛は防げます。

薄毛に悩んでいる方は、食生活・生活習慣を見直してみましょう。薄毛はクリニックでも治療できます。

薄毛の症状が気になる方は、お近くのクリニックに相談してみてください。

この記事の監修医師