「AGAの見分け方」はご存知ですか？薄毛の原因・治療期間や費用についても解説！

AGAの見分け方

AGAは生活習慣やストレスが原因となる脱毛症と異なり、ヘアサイクルと呼ばれる髪の生え変わりのリズムが乱れ脱毛する点が特徴に挙げられます。ヘアサイクルが乱れる理由としては、男性ホルモンの一つである「テストステロン」が原因です。
この生え変わりの乱れをいち早く見抜き、治療を行うことが重要です。AGAによる脱毛には特徴があるため、これらの兆候が出始めたら美容外科やクリニックに受診しましょう。

抜け毛の量

AGAになると抜け毛の量が増えるとともに、髪の毛の成長も阻害されるのが特徴です。本来頭部の髪の毛は数年かけて成長を続け、その後成長が止まります。
そしてまた成長期が訪れると成長が止まった古い髪の毛が押し出され、抜け毛として抜け落ちるのです。そのため抜け毛として落ちてくる髪の毛が、成長が終わった髪の毛であれば健康的なサイクルでの抜け毛だと考えられます。
生え変わりでの抜け毛以外はAGAやストレスが原因である可能性があるため、生えたばかりだと思われる抜け毛かどうかも普段から確認しましょう。

毛髪のボリューム

髪の毛は生えてから成長を続け、ある段階で成長が止まり抜け落ちます。その後成長が止まった髪の毛が押し出され、新しい髪の毛が新たに生えるこの流れはヘアサイクルと呼ばれ毛髪のボリュームの維持に重要です。
AGAになると通常数年ある成長期が大幅に短縮され、半年程度で終わってしまいます。そのため髪の本数自体は大きく変わらない場合でも、成長した髪が減ることで髪の本数が少なくなったような印象を与えてしまうのです。
日常生活の中で髪の毛を整える際は、髪の毛の太さも定期的に確認を行いましょう。

頭頂部の薄さ

AGAによる脱毛かどうかのセルフチェックを行う際は、つむじ周辺の頭頂部の地肌が目立つかどうかを確認することが重要です。頭頂部付近の抜け毛から始まるAGAは頭頂型と呼ばれ、初期症状のつむじから脱毛が始まることが確認されています。
確認するには手鏡やスマホで頭頂部を撮影するなど、自宅で行いやすい方法を選択し定期的にセルフチェックを行いましょう。

生え際の薄さ

現状の髪をチェックしAGAを見分ける際に重要なポイントとして、生え際を確認するというものがあります。これはAGAを発症する原因と考えられている5αリダクターゼと呼ばれる酵素が、生え際から頭頂部の細胞に分布しているからです。
頭頂部が後退しO字型になっているケースや生え際が後退しM字型になっているケースでは、ホルモンバランスが崩れておりAGAを発症している可能性が考えられます。

薄毛の身内の有無

薄毛は遺伝するといわれる場合がありますが、髪の毛が薄く生えやすくなる遺伝子によってすべてが決まるわけではありません。しかしAGAを発症する原因の一つである5αリダクターゼの生成には遺伝が関わっており、そのため薄毛体質が遺伝しているという説が現在提唱されています。
親族に薄毛の人がいる場合は、自身の体質を確認するため皮膚科・内科で一度検査を受けて確認してみましょう。

AGA以外の薄毛の原因

薄毛はさまざまな原因により発症します。そのため、薄毛だからといってAGA対策さえ行えば予防ができるというわけではありません。
ストレスや食生活などの日常生活の悪化や頭部の皮膚の不調といった原因での薄毛は、AGA対策とは別のアプローチが必要です。薄毛の進行や治療方法も大きく異なるため、何が原因なのかをきちんと把握しておきましょう。

びまん性脱毛症

びまん性脱毛症は、女性の薄毛で多く見られる症状です。最初に薄くなる部分がはっきりと分かるわけではなく、髪全体が薄くなり地肌が見えてくるという特徴があります。
原因は女性ホルモンの一つであるエストロゲンの減少です。このエストロゲンは毛髪の成長を持続する効果がありますが、ある年齢を境に減少するため髪の毛が細くなる・毛穴が減少するといった症状が発生します。
また睡眠不足や無理なダイエットを行い栄養が不足している場合も、エストロゲンの分泌や髪の毛の成長には悪影響を与えるため注意が必要です。

円形脱毛症

円形脱毛症は大きく分けて、病気を伴う円形型脱毛症と男性型脱毛症の二種類があります。
円形脱毛症は精神的ストレスが原因であるといわれがちですが、アレルギー性鼻炎やアトピーといったアレルギーの疾患を合併していることから別の原因も考えられており現在も分からない点が多いです。
更に円形脱毛症から派生し全ての頭髪が抜ける全頭脱毛症と、頭髪以外の眉や腋毛といった髪が抜ける汎発型脱毛症も存在します。そのため、円形脱毛症を確認した場合速やかな治療が必要です。

脂漏性脱毛症

薄毛に合わせてフケや炎症が発生している場合、毛穴や毛根が炎症を起こす脂漏性脱毛症の可能性があります。これは頭皮から発生する皮脂の分泌が原因といわれており、皮膚炎から派生するのが特徴です。
皮脂は頭皮の乾燥を助ける効果があり、出ること自体は問題ありません。しかし過剰分泌が続くと炎症・フケ・脱毛・膿といったさまざまな悪影響が頭部に発生するため、速やかな治療が必要です。
油分を多く含む食事やストレスを避け、清潔なタオルで髪を乾かすことやフケや炎症に効果のあるシャンプーの使用が改善に効果があります。

AGAの治療薬

AGAは分泌されるホルモンや酵素が原因で発症するため、治療薬によって原因となる要素を取り除くことで、進行を阻害する方法が効果的です。
ここからは現在AGA治療に使われる薬の効果と、その副作用について紹介します。実際に服用する際は自己判断での服用はせず、主治医と相談して治療薬を決めましょう。

プロペシア

プロペシアでは、主成分のフィナステリドがAGA脱毛の原因である酵素の働きを抑制します。ヘアサイクルを正常に戻す効果があるため、ヘアサイクルの乱れによる薄毛に効果的です。
服用してヘアサイクルが正常に戻るまでには数ヶ月かかるため、投薬も同様かそれ以上長い期間続ける必要があります。副作用として抑うつや勃起不全といった副作用が報告されていますが、現在その原因は明らかにされていません。
プロペシアの主成分であるフィナステリドは特定のホルモンを阻害する効果があり、服用時は献血が行えないなどの制約があるため注意しましょう。

ザガーロ

ザガーロはプロペシアと同様に、AGA脱毛の原因となる酵素の働きを抑制する効果があります。サガーロの主成分のデュタリステリドは、プロペシアの主成分であるフィナステリドより増毛効果が高いのが特徴です。
医院によってはプロペシアで効果を感じられなかった場合ザガーロへ変更を行う事が多く、最初からザガーロをオススメしている医院も多いです。注意点として副作用に肝機能の数値の上昇やうつ状態のリスク増加があるため、服用中は主治医との相談や定期健診で自身の体調を定期的に確認しましょう。

ミノキシジル

ミノキシジルは髪の毛の成長に深く関わる毛乳頭細胞に働きかける効果があり、毛細血管を広げ血液の流れを良くすることで発毛を促します。さらにヘアサイクルにおける毛の成長期が延長されることで髪の成長が長くなるため、AGA対策だけでなく育毛にも効果の高い治療薬です。
ミノキシジルは内服薬と外用薬が存在し、内服薬の場合血管の拡張は個人差があるものの頭痛やめまいといった副作用に悩まされることがあります。外用薬は頭皮に直接塗る必要がありますが、肌に合わない場合の皮膚炎を始めとする皮膚トラブルに注意しましょう。

ジェネリック薬

AGA治療薬は既に長い期間利用されているため、すでにジェネリック医薬品が多く存在します。

• フィナステリド（プロペシアのジェネリック薬）
• デュタステリド（ザガーロのジェネリック薬）
• リアップ（ミノキシジル外用薬のジェネリック薬）

リアップのみ薬局の店頭販売や通販での購入が可能ですが、それ以外のジェネリック薬は医師の処方が必要です。海外からの個人輸入で入手可能と紹介されている場合もありますが、健康被害のリスクが高いため絶対にやめましょう。

AGAの治療にかかる期間・費用

AGA治療は使用する治療薬の効果が現れるまでおおよそ三ヶ月から半年かかり、投薬以外の治療や検査も必要なため半年程度かかることが一般的です。費用面の負担は治療方針や使用する医薬品で大きく変わります。
内服薬・外用薬を中心に治療を行う場合、医薬品代としての相場は五千円から一万円程度です。選択した医院によっては診察料も加算されます。治療は一部例外を除き保険適用外になるため、慎重に相談を重ねてから行いましょう。

AGAを疑う場合は早めにクリニックで診断を受けよう

ホルモン及び酵素が原因となって発生するAGAは、一度発症すると自然治癒は期待できません。投薬によって根本からの改善が重要です。AGAが疑われる兆候を見つけた場合まずクリニックに相談し、早め早めの対策を行いましょう。
AGA治療を掲げているクリニックは全国各地に存在し、さまざまな症例に対応した実績もあるためまずは専門クリニックで相談するのが良いでしょう。検査や診察を受け、原因がAGAでないとわかったら皮膚科・内科に転院し専門の治療を受けることも可能です。