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【NEWS】「五月病」268名の経験者にアンケート マイナビ(医師コメント4件)

 更新日:2023/03/27

マイナビニュースは4月15日、五月病になったことがある会員268名にその症状や対処法を聞いたアンケート結果を公表した。

症状では、「やる気が出ない」が最も多く64.2%。続いて、「疲労感がある」(49.6%)、「気分が優れない」(42.9%)となり、複数の症状を持つことが多いということもわかった。対処法では、趣味などに没頭して気分転換をするというような回答もあったが、特になにもせずに睡眠をとるというような回答が圧倒的に多かったという。また、自覚していても病院に行く人は少ないということもわかった。

医師のコメント

  • 藤野 智哉(精神科医)

「五月病」は、4月から新生活が始まる日本文化に起因する適応障害と捉えられることが多いです。ただの適応の問題であれば環境に馴染んでくれば改善することもありますが、中には不眠症や抑うつ気分が悪化してしまう方もいます。ハードルが高いかもしれませんが、辛い時は早めの精神科受診がおススメです。

  • 加藤 智子(産婦人科医)

5月は、4月の新生活や新学期などで緊張した1か月を越した安堵や、気候の変化などから非常に体調維持が難しい季節です。注意が必要なのは睡眠スタイルです。長時間寝たらよいかというとそうばかりではなく、休みの日でもいわゆる寝だめは健康に悪影響です。朝しっかり目覚めて朝日をあび、朝食をとりましょう。長時間寝てもかえってぼーっとしてしまったりするので、少しの遅起きはいいですが、度が過ぎてしまうと休みの日でもだるさが続く恐れがあります。むしろ早寝より早起きを意識し、睡眠の質を整えるための休日にしましょう。そうすることで「五月病」予防にも結びつくと思われます。

  • 田嶋 美裕(内科医)

「五月病」は、医学的には「うつ病」にあたるものかと思います。うつ病の初期の段階であれば、気分転換を図ったり、ストレスをためないようにしたりする環境調整で、改善が期待できますね。睡眠をとる、というのは、心身の疲労回復にとても有効かと思います。ただし、もし症状が2週間以上続くようであれば、念のため専門的な診察も必要になる可能性があります。

この記事では「五月病」に関しての定義があいまいである印象はあります。その一方で、「五月病」の方の多くは自律神経失調症を患っている方が多いと思われます。自律神経失調症の症状は、春から夏にかけて気温が高くなる時に悪化する傾向があります。外出を避けて自宅で過ごしがちになっている方は、初期症状を患っている可能性があるので注意しましょう。