「アフターピルの効果」はご存知ですか？薬の種類・副作用・購入方法も解説！

アフターピルの効果

アフターピルは、妊娠を防ぐための緊急避妊薬です。避妊をしない性行為・経口避妊薬の飲み忘れ・コンドームの不適切な使用・性的暴力などの場合に使用されます。
アフターピルは性交後できるだけ早く服用することで高い避妊効果が期待でき、一般的に72時間以内の服用が推奨されています。
アフターピルの避妊成功率は、24時間以内の服用で95％、72時間以内の服用で85％です。100％の避妊効果はないということをしっかり理解しておきましょう。
アフターピルにはプロゲステロンという女性ホルモンが多く含まれています。大量のプロゲステロンが体内に入ることで排卵を遅らせたり、受精卵の着床を阻害したりします。
アフターピルの副作用は出血・吐き気・頭痛・眠気・生理周期の乱れなどです。副作用の症状には個人差がありますが、数日間で治まることがほとんどです。
アフターピルによって今後妊娠しにくくなったり、将来生まれる赤ちゃんに悪影響が出たりするのではないかと不安になる方もいるかもしれませんが、そのようなことはないといわれています。望まない妊娠を避けるために、適切にアフターピルを使用しましょう。

排卵日を遅らせる

アフターピルは排卵日を遅らせて妊娠を防ぐ緊急避妊薬です。排卵前にアフターピルを服用すると、正常な排卵過程を阻止できます。
排卵を遅らせる効果は、約80％の女性で5～7日以上続くといわれています。その間に、性器内の精子が受精機能を失うため避妊できるのです。
アフターピルの服用は正常な排卵過程を阻害するため、生理周期が乱れやすいです。アフターピルを服用した女性の約半数が数日前後予定より生理がずれるといわれています。
アフターピルは排卵を完全に抑制するわけではないため、妊娠を完全に防止できるわけではありません。使用方法やタイミングによっては、効果が低下することもあります。

着床しにくくする

アフターピルを服用すると、受精卵が着床しにくくなります。
通常、子宮内膜の厚みがあると、妊娠しやすいといわれています。しかし、アフターピルを服用することで子宮内膜の増殖が抑えられます。これにより受精卵が着床しにくくなるのです。
一般的にアフターピルの効果は、服用後5～7日程です。ただし、使用方法や個人差によっては、効果が短くなる場合もあります。

アフターピルの効果はいつからいつまで？

アフターピルは、性交後72時間以内に服用することで高い効果が期待できます。
アフターピルの避妊効果は受精卵の着床阻害よりも、排卵の遅延が主であるといわれています。そのため、排卵が起こる前に服用することが大切です。アフターピルの服用後、5～7日間排卵が抑制されます。
アフターピルの効果自体は5～7日程ですが、体への影響は数週間続くため副作用に気を付けましょう。
アフターピルの服用後、早ければ3～4日後、遅くとも3週間以内に消退出血といって生理のような出血が起こります。消退出血が認められれば、避妊に成功した可能性が高いです。
万が一3週間経っても消退出血が認められなければ、妊娠している可能性があります。
アフターピルを飲んだからといって、100％避妊できるわけではありません。避妊できたことが確認できて、初めてアフターピルの効果があったといえます。もし妊娠の可能性があれば、妊娠反応を行い医師に相談しましょう。

アフターピルの種類

日本で承認されているアフターピルは、レノルボとレボノルゲストレルです。望まない妊娠を避けるため、性交後に服用します。
レノルボとレボノルゲストレルの違いはジェネリック医薬品かどうかという点です。レボノルゲストレルはジェネリック医薬品のため、レノルボと比べて安価という特徴があります。
レノルボもレボノルゲストレルも常用するのではなく、必要な場合に適切に使用するようにしましょう。

ノルレボ

ノルレボは、日本で最初に承認されたアフターピルです。ノルレボ錠1.５㎎という名前で販売されており、主成分はレボノルゲストレスです。緊急避妊を目的に、医師から処方されます。
ノルレボは性行為後に72時間以内に1錠服用することで、高い避妊効果が期待できる薬です。ノルレボの服用により排卵が遅れ、妊娠を防ぎます。
また、子宮に作用することで受精卵の着床を防いだり、子宮内に精子を入りにくくしたりします。
ノルレボを服用したからといって、完全に避妊できるわけではありません。自己判断で量を調整すると本来の効果が得られない場合があるため、医師の指示通りに服用することが重要です。
次のような方には服用に注意が必要です。

• 心臓に障害のある方
• 重い消化管障害がある方
• 腎臓に障害のある方
• 肝臓に障害のある方
• 授乳中の方

上記に当てはまる方は、服用前に医師または薬剤師に相談しましょう。
ノルレボの服用により、副作用が表れることがあります。事前に医師や薬剤師から副作用についての説明を受け、しっかり理解した上で服用しましょう。

レボノルゲストレル

レボノルゲストレルもノルレボと同様に日本で承認されているアフターピルです。レボノルゲストレル錠1.5㎎という名前で販売されています。主成分はレボノルゲストレルのため、服用方法・効果・副作用などはノルレボと同じです。
レボノルゲストレスも医師の処方が必要な薬です。ノルレボとの違いはレボノルゲストレル錠がジェネリック医薬品である点であり、ノルレボと比べ安価という特徴があります。
ただし、アフターピルは健康保険適用外であるため、保険適用の薬よりも高額になることを覚えておきましょう。

副作用に注意が必要

アフターピルの服用後は副作用に注意が必要です。主な副作用は出血・吐き気・頭痛・眠気・生理周期の乱れなどです。
これらの症状の中でも、出血・吐き気・生理周期の乱れは比較的多くの方に表れます。
副作用が表れるのはアフターピルの服用により、体内のホルモンバランスが崩れるためです。副作用には個人差がありますが数時間で副作用を感じる場合もあり、ほとんどの場合数日以内に副作用は治まります。
アフターピルを服用する前には副作用についてしっかり理解し、副作用が酷い場合には早めに医師に相談しましょう。

出血

アフターピルの服用後、生理のような出血が起こります。この出血は消退出血といって、アフターピルの服用から早ければ3～4日後、遅くとも3週間以内に起こる出血です。
消退出血が認められれば、避妊に成功した可能性が高いといえます。しかし、消退出血が生じなかった場合は妊娠している可能性があるため、妊娠の確認を行いましょう。
また、消退出血だと思っていても他の理由での不正出血や妊娠初期の出血の場合もあります。そのため、出血を認めても妊娠の不安がある場合は、妊娠反応を行い医師に相談しましょう。

吐き気・頭痛・眠気

アフターピルの副作用として吐き気・頭痛・眠気が表れることがあり、この中でも吐き気は比較的多くの方に表れる副作用です。副作用はアフターピルの服用後数時間で表れ、ほとんどの場合数日間で治まります。
吐き気・頭痛・眠気といった副作用が表れる原因は、ホルモンバランスの崩れです。
吐き気が強く、もしアフターピルの服用後2時間以内に嘔吐した場合には、ただちに1錠追加で服用しなければなりません。
副作用が酷い場合には市販の頭痛薬や胃腸薬を使用する方法もありますが、まずは医師へ相談すると良いでしょう。

生理周期がずれる

アフターピルを服用した方の約半数で、生理周期のずれが認められます。
アフターピルは大量のプロゲステロンが体内に入ることで排卵を遅らせる効果があります。つまり、正常な排卵過程を阻害するため生理周期に影響するのです。
生理周期のずれは数日前後といわれています。生理周期がずれた場合、数週間から数ヶ月で元に戻ることが多いです。
また、アフターピルを服用しても100％避妊できるわけではないため、生理が来ない場合もあります。この場合は、妊娠の可能性を考えて妊娠反応を行い、医師に相談しましょう。

アフターピルの購入方法

基本的にアフターピルは医師からの処方箋が必要であり、ドラッグストアなど市販で購入は出来ません。処方箋をもらうには婦人科などの医療機関を受診し、診察を受ける必要があります。
医療機関を受診すると、アフターピルの服用方法や副作用について説明を受けられるため、安全に使用できます。
また、アフターピルは個人輸入のインターネット通販でも購入可能です。インターネット通販では、病院よりも安価にアフターピルを購入できる場合があります。
しかし、インターネット通販で購入したアフターピルは偽物の場合もあります。偽物の場合、避妊効果を得られないだけでなく健康被害まで招く可能性があるため、インターネット通販での購入はおすすめしません。
アフターピルを購入する場合には医療機関を受診し、医師から処方箋をもらうようにしましょう。