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「心臓病の種類」はご存知ですか?初期症状や原因も医師が徹底解説!

 公開日:2024/02/28
「心臓病の種類」はご存知ですか?初期症状や原因も医師が徹底解説!

心臓病の種類とは?Medical DOC監修医が心臓病の種類・症状・原因・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

小鷹 悠二

監修医師
小鷹 悠二(おだかクリニック)

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福島県立医科大学医学部卒業 / 専門は循環器内科 / 2009/4月~2013/3月 宮城厚生協会坂総合病院 / 2013/4月~2017/3月 東北大学病院循環器内科・同大学院 医員 / 2017/4月~2018/5月 仙台オープン病院 循環器内科医長 / 2018/5月~ おだかクリニック 副院長 / 診療所での外来業務に加え、産業医、学校医としての業務も行っている。 また、医師業務以外の副業も積極的に行っており、ビザスクなどを通して企業の医療アドバイザー業も副業として行っており、年間70社以上の会社にアドバイザーとして助言を行うなどしている。 ライティングも行っており、m3.comや、Ubie病気のQ&A(https://ubie.app/byoki_qa/doctors/yn8ueqd6kjn)などにて定期的に執筆活動を行っている。

「心臓病」とは?

心臓の病気というと何を思い浮かべるでしょうか?
心筋梗塞や狭心症、不整脈などさまざまな病気がありますが、どのような病気があるのか、治療方法や予防などについてわからないことは多いと思います。
今回は、皆さんが心臓発作について知っておくべきポイントを解説します。

心臓病の代表的な種類

心臓病といっても、非常にたくさんの病気があります。
ここでは、命に関わることもある危険な病気、耳にする機会が多い病気などを中心に、代表的な心臓の病気について解説します。

狭心症

心臓は体に血液を送り出すポンプの働きをしていますが、心臓がうまく動くためには心臓の筋肉(心筋)に血管を介して栄養・酸素を送る必要があり、心筋に血流を送る血管を冠動脈と呼びます。この冠動脈の流れが悪くなることで必要な栄養・酸素の供給が低下し、血流障害によって痛みなどを生じてしまう状態を狭心症と呼びます。
狭心症は、高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病などによって引き起こされる動脈硬化が原因となることが多いです。動脈硬化は、血管が固くなり、内部にプラーク(脂質などが溜まったもの)が溜まった状態であり、進行によって血管内腔が狭くなり、血流の低下が生じます。
狭心症の典型的な症状は、締めつけられるような胸の痛みを生じることが多いです。痛みの性質は胸の中心~左側の、ギューッと締めつけるような痛み、押しつぶされるような痛みであり、持続時間は5-15分程度で、冷や汗や吐気、左肩~顎にかけての苦しさを伴うことも多いです。
初期は動いた時にだけ症状が出現し、安静にしていると症状が生じないことが多いです。
しかし、動脈硬化が進行し、より血流が低下すると安静にしていても症状が出現するようになり、症状が強く、長く持続するようになります。
基本的に、これまでないような胸痛の出現時には、速やかな循環器科受診が必要です。症状が数分で改善し、程度が軽ければ翌日の循環器科受診でも問題ないことが多いです。しかし、症状が強い、短時間で繰り返す、安静時にも症状がある、持続するといった場合には、至急受診が必要です。症状が強く動くのが困難な場合は、救急要請を検討すべきです。

急性心筋梗塞

冠動脈の血流が途絶し、心臓の筋肉に強い障害が生じた状態が急性心筋梗塞です。
動脈硬化により生じた血管内のプラークに傷ができ、血栓が付着することで血管が詰まってしまい(プラークの破綻)、血流が途絶えてしまうことが原因です。
急性心筋梗塞も狭心症と同様、生活習慣病や喫煙などの生活習慣などによって生じる動脈硬化が原因となることが多いです。
急性心筋梗塞の主な症状は胸痛であり、典型的には締めつけられるような、踏みつぶされるような強い痛みであり、狭心症よりも長い時間持続します(多くは30分以上)。心筋梗塞では胸痛だけでなく、呼吸困難、意識障害、臓器障害などより重症な症状を生じることも多いです。
また、心臓の血管の根元に近い部分が詰まってしまうと、より広い範囲の心筋の障害が出現し、より重症化し、突然の死亡の原因となることもあります。
心筋梗塞は緊急での対応が必要であるため、動けないような強い胸痛が出現した場合には、速やかに救急要請を行い、少しでも早く病院で治療を受ける必要があります。

不整脈

前述のように、心臓は血流を送り出すポンプの働きをしており、心臓が動くためには電気刺激が心臓の上の部屋(心房)から生じて、下の部屋(心室)へと伝えることで、順番に心臓の部屋が動き、効率的に血液を送り出すことができます。
不整脈は、この心臓の筋肉を動かすための電気の流れに異常が生じ、脈が病的に速くなる・遅くなる、又は脈が不規則になってしまうような状態を引き起こします。
不整脈の症状としては、下記のようなものがあります。

  • ・動悸
  • ・ふらつき、めまい
  • ・胸部の違和感・苦しさ
  • ・息切れや疲れやすさ
  • ・失神

不整脈の中には突然死の原因となるような危険なものも含まれているため、それまでなかった上記のような症状が出現する際には、一度循環器科を受診して診察を受けることが必要です。

心臓弁膜症

心臓は血液を送り出すポンプの働きをしていますが、その中は4つの部屋に分かれており(上の部屋は右心房と左心房、下の部屋は右心室と左心室)、それぞれの部屋の間と、心臓の出口である大動脈の入り口にはフタ(弁)があります。この弁の閉まりが悪くなる(逆流症)、開きが悪くなる(狭窄症)といった、弁の機能が悪くなった状態を心臓弁膜症と呼びます。
心臓弁膜症の症状としては下記のようなものがあります。

  • ・息切れ
  • ・胸痛
  • ・全身(特に下肢)のむくみ
  • ・疲れやすさ
  • ・動悸

ある程度進行してしまうと、心臓の負担が大きくなり、心機能が低下してしまう心不全状態となってしまい、さまざまな症状を引き起こすことがあります。
多くの場合は徐々に進行してくるため、定期的な健康診断などを受けていれば、心臓の雑音や心電図、胸部レントゲン所見などで異常を指摘され、早期に発見しやすくなります。
それまでなかった症状を自覚するようになった時には、早期に循環器科の受診を検討するようにしましょう。

心不全

心不全とは、心臓の機能が低下し、血流がうまく送り出せなくなってしまった状態のことです。
心臓の血流障害や心筋症、不整脈などのさまざまな心疾患や、高血圧などの生活習慣病が原因で引き起こされることが多い状態ですが、心臓の機能が大きく障害を受けた状態であり、何かのきっかけで急な病状の悪化(心不全急性増悪)や命に関わるような不整脈などを引き起こしてしまうこともあります。
心不全では息切れや動悸、胸痛、だるさ、むくみなどの症状が出ることが多く、基本的には進行性の病態であり、放置してしまうと5年生存率50%程度といわれており、予後は非常に悪いです。
心不全の症状としては、下記のようなものがあります。

  • ・息切れ
  • ・胸痛
  • ・全身(特に下肢)のむくみ
  • ・疲れやすさ
  • ・動悸

普段できている動作で息切れが強くなる、動悸や胸痛、からだのむくみが出現するなどの症状がある際には、速やかに循環器科を受診する必要があります。
健診などで定期的な検査を受けていると早期発見につながることがあります。

心筋症

心臓の筋肉に異常が生じてしまい、心臓の機能が低下してしまう病気です。
心臓の筋肉が病的に厚くなったり、逆に極端に薄くなってしまうことがあります。
拡張型心筋症や肥大型心筋症といった病気が代表的です。
心筋症の中には遺伝子の異常やウイルス感染などが原因となるものもありますが、原因が分からないものが多いのが現状です。
症状としては心不全症状や、不整脈による症状を認めることが多いです。

  • ・息切れ
  • ・胸痛
  • ・全身(特に下肢)のむくみ
  • ・疲れやすさ
  • ・動悸

といった症状がみられた際には、早期に循環器科を受診しましょう。

心臓病の代表的な症状

胸痛

心筋梗塞や狭心症だけでなく、心不全や心臓弁膜症などの疾患でも、冠動脈の血流が低下してしまうと胸痛を生じます。典型的な心臓の血流障害の症状としては、胸の中心~左側の締めつけられる様な、押しつぶされるような強い胸痛であり、冷や汗を伴うような強い症状であり、左肩~顎や奥歯まで苦しくなる放散痛を伴うことも多いです。
動いた時だけの胸痛なのか、安静時にも出現するのか、持続する時間、放散痛の有り無しなどは診断のために非常に重要な情報です。
数分で改善しないような強い胸痛の場合は、緊急性の高い状態となっている可能性が高く、速やかな救急要請が必要です。
もし短時間で落ち着いたとしても、それまでなかった症状が出現している際には早期の循環器科受診が必要です。

動悸

不整脈が出現した際には、動悸が出現することが多いです。
ただ、動悸と一言で表現しても、さまざまな症状を動悸と表現することがあります。そのため、動悸の場合には①脈が速い状態なのか、②脈の乱れなのか、③脈が速くも乱れてもいないが鼓動だけ強く感じるのか、という①~③のどのタイプの動悸なのかをはっきりさせる必要があります。
もし、自分で動悸を自覚した場合には、下記の確認をして頂くことが大切です。

  • ①脈の速さは1分間で何回か(時計などを見てチェックする)
  • ②脈のリズムの異常はないか

また、不整脈には大きく分けて下記のような3つのタイプ(又は組み合わせたもの)があります。

  • ①脈が速くなるタイプ
  • ②脈が遅くなるタイプ
  • ③リズムが異常となるタイプ

不整脈では動悸や胸の違和感を自覚することが多いですが、動悸以外に胸痛や強い呼吸苦症状を伴う場合には緊急性が高い可能性があるため、救急要請も検討が必要です。
短時間で改善する、症状はあるが軽い場合には早めに循環器科を受診することを検討しましょう。
強い動悸やめまい・ふらつき・失神などの症状がある際には、無理に動かず、横になって楽な姿勢を取り、速やかに救急要請をする必要があります。

息切れ、呼吸の苦しさ(呼吸困難感)

心不全症状を引き起こした場合に生じやすいのですが、心不全症状はさまざまな心疾患で引き起こされるため、弁膜症や心臓の血流障害、不整脈など、多くの心疾患の可能性を評価する必要があります。
心不全症状での典型的な呼吸苦症状は、横になった際に心負荷で肺にたまった胸水が肺全体に広がるため呼吸の苦しさが悪化し、体を起こすと楽になる起坐呼吸という症状があります。胸痛や動悸、息切れなどの症状が徐々に出現してくることもあるため、年のせいと思って様子を見られてしまうこともあります。それまでできた動作で症状が出現するようになった際には、一度病院を受診して相談することが必要です。

めまい、ふらつき、失神

脈がゆっくりとなる不整脈や、弁膜症、心不全などで出現することがあります。
症状を自覚したら、まずは転倒・失神などをしないように座り込むか横になりましょう。
そして可能であれば自分で脈をチェックし、脈の速さの異常や乱れがないかを確認してください。
脈がゆっくりになり過ぎる不整脈が原因の場合には、ペースメーカー埋め込み術などが必要となることがあります。
失神まで起こす場合は、緊急での処置を必要とする状態の可能性もあるため、できる限り速やかな受診が必要です。
心臓病が原因の失神は、徐々に気が遠くなるというよりは、突然ブツンと意識がなくなる、気がついたら倒れていたというタイプの症状が多いため、このような症状では特に注意が必要です。

心臓病の主な原因

動脈硬化

多くの心疾患は動脈硬化が原因となります。
動脈硬化とは、血管が固くなり、血管内部に脂質を主成分とした塊(プラーク)がたまった状態です。このプラークが増えると血管内の血液の通り道が狭くなって血流が低下します。病状が進むと血管が詰まる可能性があり、冠動脈にこれが起こると心筋梗塞という状態になってしまいます。
血圧やコレステロール、血糖の管理などが悪いと動脈硬化が進みます。食事や運動などの生活習慣が動脈硬化に大きな影響を与えます。現時点で高血圧症や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病にかかっている方は、これ以上病状を悪化させないことが重要です。また、発症しないように生活習慣を改めることも大事です。

遺伝

心臓病の中には、遺伝的な要因が原因となることがあります。

  • ・不整脈を起こりやすくする疾患(Brugada症候群やQT延長症候群)
  • ・特殊な心筋症(Fabry病など)
  • ・血液を固める成分(凝固因子)の異常(若年での心筋梗塞や血栓症)

などがあります。
親族内で若くして突然亡くなってしまったり、若年で心臓病を患ったことがある人が多い場合には注意が必要です。

心臓病を予防する方法

生活習慣に気をつける

多くの心疾患は動脈硬化が原因となるため、最も基本的な点は生活習慣に気をつけることです。気をつけるポイントとしては、以下のような点があります。

  • ・塩分をとり過ぎない:1日の塩分量は6g以下を意識する
  • ・カロリーをとり過ぎない:通常成人では、年齢や活動量に応じて1800-2600kcal程度のカロリー摂取が推奨されます。さらに、野菜や果物の積極的な摂取、脂分が多い食品をとり過ぎないことが推奨されます。
  • ・太り過ぎない:BMI(体重[kg]÷身長[m]2)25未満を心がける
  • ・運動習慣:軽く汗ばむ位の有酸素運動を1日60分(歩行なら1日8000歩以上)行う
  • ・節酒:エタノールとして1日、男性20-30ml(日本酒1合、ビール中瓶2本、焼酎0.5合、ワイン2杯、ウイスキーダブル1杯に相当)、女性は約半分の10-20ml以下の制限が推奨されます。
  • ・禁煙:喫煙は高血圧、心臓・脳血管疾患、肺疾患、悪性腫瘍など、さまざまな疾患リスクとなることが証明されています。

健康診断、定期的な検査を受ける

心臓発作の原因となる疾患の多くは、高血圧などの生活習慣病や、心臓の異常であるため、定期的に健康診断を受けて、身体診察、心電図やレントゲン、採血検査などを受けることで早期の診断、早期治療に繋げることが可能です。
より早い段階で診断・治療を行うことで、危険な状態になるまで病気を放置することがなくなり、心臓発作の予防になります。

治療している病気をしっかりコントロールする

心臓発作の原因となるような病気は生活習慣病や慢性的な心臓病が多く、適切な治療を受けることで病気の進行や心臓への過度の負荷を防止することができます。
高血圧や脂質異常、糖尿病などの生活習慣病や慢性的な心臓病は、治療が不十分であったり、治療を中断してしまうと動脈硬化を進行させ、心臓の負担を増やし、心臓発作の原因となるような病気を引き起こしてしまいます。内服をしっかり継続すること、医師による定期的な病状評価をうけること(診察や検査)、治療が不十分であれば治療強化を検討することが非常に重要です。

「心臓病の種類」についてよくある質問

ここまで心臓病の種類などを紹介しました。ここでは「心臓病の種類」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

心臓病に初期症状はありますか?

小鷹 悠二小鷹 悠二 医師

それぞれの心疾患ごとに、起こりやすい症状があります。
・息切れ
・胸痛
・全身(特に下肢)のむくみ
・疲れやすさ
・動悸
などの比較的軽めの症状が初期症状として出ることが多いです。
ただ中には突然発症してしまう、初期症状がないものもあるため、注意が必要です。
普段ない症状が出現してきた際には早い段階で循環器内科専門医の診察を受けることが望ましいです。

心臓病になりやすい人の特徴を教えてください。

小鷹 悠二小鷹 悠二 医師

生活習慣病がもとになり発症することが多いですが、生活環境や嗜好品、遺伝的な要因なども原因となることがあります。心臓病になりやすい特徴としては以下のようなものがあります。
・肥満
・生活習慣病の治療中
・喫煙者
・過度の飲酒者
・不規則な生活習慣
・ストレスが多い
・親族内で若年での突然死がある
・親族での心臓病が多い

小児の心臓病にはどんな疾患がありますか?

小鷹 悠二小鷹 悠二 医師

小児で問題となる心臓病は先天性心疾患という、生まれつきの心臓の形態の異常がある場合が多いです。代表的な疾患としては以下のようなものがあります。
妊娠中の胎児のチェック、出産後のチェックなどをしっかり受けていることで、より早期の発見・治療が可能な疾患も多いです。
・心房中隔欠損症
・心室中隔欠損症
・動脈管開存症
・右室流出路狭窄症
・大動脈二尖弁、大動脈縮窄
・Ebstein奇形
・ファロー四徴症

編集部まとめ

心臓病はさまざまな疾患がありますが、放置することで重症化につながるものもあり、中には命に関わる疾患もあります。正しい知識を身につけていただき、日頃の生活習慣などに気をつけて頂き、少しでも皆さんや皆さんの大切な方が心疾患で大変な目に合う危険を減らすことができればと思います。

「心臓病の種類」と関連する病気

「心臓病の種類」と関連する病気は6個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

循環器科の病気

  • 虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
  • 心臓弁膜症
  • 心筋症
  • 先天性心疾患

心疾患はたくさんの病気があり、ご紹介した疾患はごく一部の内容となっています。
ただ上記のような病気がどのようなものかを正しく知って頂くことで、少しでも皆さんの生活に役立つことができればと思います。

「心臓病の種類」と関連する症状

「心臓病の種類」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 息切れ
  • 胸痛
  • 全身(特に下肢)のむくみ
  • 疲れやすさ

心臓病はさまざまな心疾患があり、症状も多岐にわたっています。ただ、いずれにしてもそれまでなかった症状が出現した際には、早い段階で医師の診察を受けることが大切です。

この記事の監修医師