「緊張型頭痛」は”コーヒー”を飲むとどうなるかご存じですか?注意点も医師が解説!

コーヒーに含まれるカフェインには、頭をすっきりさせたり眠気を覚ましたりする効果がありますが、緊張型頭痛との関係は一概によいとはいえません。少量なら血管を収縮させて痛みを和らげることもありますが、過剰に摂取すると逆に痛みを悪化させる場合があります。本記事は、緊張型頭痛とコーヒーの関係や、なぜ逆効果といわれるのか、さらに痛みを軽減するための生活習慣や対処法を解説します。

監修医師:
伊藤 規絵(医師)
目次 -INDEX-
緊張型頭痛とは

緊張型頭痛は、頭痛のなかで頻度が高い一次性頭痛(脳出血や脳腫瘍などほかの病気が原因ではなく、頭痛そのものが病気として起こっているタイプの頭痛)で、頭全体や後頭部に締め付けられるような鈍い痛みや圧迫感が続くのが特徴です。片頭痛のようなズキズキする拍動性の痛みや強い吐き気は少なく、痛みの強さは軽度から中等度で、両側性に生じることが少なくないです。長時間同じ姿勢をとることや首・肩のこり、精神的ストレスなどにより頭や首まわりの筋肉の緊張で起こるとされます。
緊張型頭痛とコーヒーの関係

コーヒーに含まれるカフェインが一時的に痛みを和らげる場合もありますが、筋肉のこわばりや血流悪化、睡眠の質の低下を通じて頭痛を悪化させる可能性もあるため、飲み過ぎには注意が必要です。
頭痛治療の補助として使われることがある
コーヒーに含まれるカフェインは、頭痛治療の補助として用いられることがあります。カフェインには血管を収縮させる作用や、痛み止め成分の吸収を高める働きがあるため、一部の市販頭痛薬にはカフェインが配合されています。
コーヒーを急にやめると頭痛が出ることがある
コーヒーを毎日のように飲んでいる方が急にカフェイン摂取をやめると、離脱症状として頭痛が出ることがあります。日常的にカフェインを摂取していると脳血管が収縮した状態に慣れており、急にやめると血管が拡張し、その変化が頭痛の一因になるとされています。
カフェイン入りの薬は早く効くが使いすぎはよくない
市販の頭痛薬のなかには、カフェインが配合されたものがあります。これは、カフェインに血管を収縮させる作用や鎮痛薬の効きを高める働きがあり、痛みを早く和らげやすくする狙いがあるためです。しかし、カフェイン入りの薬を頻繁に使いすぎると、次第に薬が効きにくくなったり、薬をやめたときにリバウンド頭痛やカフェイン離脱による頭痛が起こったりするおそれがあります。
緊張型頭痛でのコーヒーが逆効果になる理由

緊張型頭痛では、首や肩の筋肉のこわばりと血行不良が痛みの主な原因のため、カフェインによる血管収縮や覚醒作用が筋肉の緊張やストレス、不眠を強めてしまい、かえって頭痛を悪化させることがあると考えられます。
カフェイン摂取が頭痛を誘因する場合がある
カフェインは一部の方では頭痛の誘因になることがあります。コーヒーやエナジードリンクなどでカフェインを多く摂取すると、脳の血管が急激に収縮・拡張し、その変化が刺激となって頭痛が起こると考えられています。
過剰摂取が頭痛を悪化させることがある
普段から多量のカフェインを習慣的にとっていると、少し量が減っただけでも足りない状態となり、離脱症状として頭痛が続きやすいです。そのため、頭痛が気になる方は、カフェインの総摂取量や飲む回数を意識して控えるのが大切です。
コーヒーの摂取で緊張型頭痛を和らげる方法

緊張型頭痛を和らげる目的でコーヒーを飲む場合は、1日1〜2杯程度の少量にとどめ、就寝前は避けることが大切です。また、水分不足にならないようにコーヒーと一緒に水も取り入れるようにするとよいです。
空腹時や脱水状態での摂取を避ける
空腹時のカフェイン摂取は胃腸への刺激や血糖値の変動を招き、かえって体調不良や頭痛を強めることがあります。また、カフェインには利尿作用があるため、水分が不足している状態で飲むと、さらに脱水が進んで頭痛を悪化させるおそれがあります。コーヒーを飲むときは、あらかじめ水やお茶で水分をとるように心がけると安心感があります。
睡眠に影響しない時間帯に飲む
コーヒーに含まれるカフェインは覚醒作用があるため、緊張型頭痛を和らげる目的であっても、睡眠に影響しない時間帯に飲むことが大切です。一般的に、カフェインの作用は数時間続くとされるため、就寝の少なくとも4〜6時間前以降は摂取を控えると安心感があります。夜遅くにコーヒーを飲むと、寝つきが悪くなったり睡眠が浅くなり、その結果として翌日の疲労感や頭痛を招くおそれがあります。
飲水時は少量ずつゆっくり飲む
一度にがぶ飲みせず、少量ずつゆっくり飲むことが大切です。急に多量のカフェインが体内に入ると、心拍数の増加や緊張感の高まりにつながり、かえって頭痛や不安感を強めてしまうおそれがあります。また、ゆっくり味わって飲むことでリラックス効果が得られ、休憩時間のほっと一息つく感覚がストレス軽減にもつながります。
1日のカフェイン摂取量を一定に保つ
日によってコーヒーの量が大きく変わると、カフェインが少なくない日は一時的に楽になっても、少ない日は足りない状態となり、離脱症状として頭痛が出やすくなることがあります。そのため、「毎日コーヒー◯杯まで」など自分なりの上限を決め、エナジードリンクや緑茶、紅茶、栄養ドリンクなどほかのカフェイン源も含めた総量の意識が重要です。急に増減させず、少しずつ調整しながら無理のない範囲で習慣化するよう心がけてください。
カフェインレスやデカフェ表示にも注意
「カフェインレス」や「デカフェ」と書かれた飲み物は「ゼロ」ではなく、少量のカフェインが含まれていることが少なくないため、カフェインに敏感な方や、摂取量を厳密に管理したい方では、思わぬ頭痛悪化や睡眠への影響につながる可能性があります。成分表示を確認(カフェイン0%の表示の飲み物を選ぶ)しつつ、飲みすぎないよう意識して取り入れることが大切です。
緊張型頭痛とコーヒーについてよくある質問
ここまで緊張型頭痛とコーヒーについて紹介しました。ここでは「緊張型頭痛とコーヒー」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
緊張型頭痛を発症した際のカフェイン対策はありますか?
伊藤 規絵医師
緊張型頭痛とデスクワークの関係性はありますか?
伊藤 規絵医師
編集部まとめ

緊張型頭痛は首や肩のこわばりやストレスで起こりやすく、コーヒーに含まれるカフェインは、少量なら痛みを和らげる一方、飲み過ぎや日ごとの摂取量の変動、就寝前の摂取などでは頭痛や睡眠の質を悪化させることがあります。緊張型頭痛と上手に付き合うには、コーヒーに頼りすぎず、1日のカフェイン量と時間帯を意識しながら、水分補給やストレッチ、入浴などで筋肉の緊張をほぐす生活習慣を整えることが大切です。
緊張型頭痛と関連する病気
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
緊張型頭痛と関連する症状
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 首や肩のこり・ハリ感
- 後頭部や頭全体の締め付けられるような鈍い痛み
- 目の疲れ・眼精疲労
- 全身のだるさや集中力の低下
参考文献

