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【闘病】20代で『胃がん』に… 娘誕生の矢先に再発。「来年はないかも」死の恐怖と絶望

 公開日:2026/03/29
【闘病】20代で『胃がん』に… 娘誕生の矢先に再発。「来年はないかも」死の恐怖と絶望

突然の胃がん告知を受けたかずきさん(仮称)。自覚症状がほとんどない中での診断は衝撃的でしたが、手術や抗がん剤治療を経て、今も前を向いて生きています。友人や家族の支えを力に変え、職場にも復帰。「当たり前の日常」への感謝を胸に日々を大切に過ごす姿には、多くの人に勇気と希望を与える力があります。

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2025年9月取材。

かずきさん

体験者プロフィール:
かずきさん(仮称)

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1994年生まれ、福岡県出身。大学卒業後に上京して会社員として勤務。2022年8月に腹部の満腹感を覚えて病院を受診、胃がんと診断される。その後、胃の約3/4を摘出して術後の抗がん剤治療を1年間実施。抗がん剤治療終了後には、第一子(娘)が誕生。仕事とプライベートに精を出していた矢先の2025年1月に再発。腹膜播種(ふくまくはしゅ)や腹水もある上に、抗がん剤の影響で体重が10㎏以上減少。状態は決して良くない状況であるものの、3週間に1度の抗がん剤治療を実施しながら仕事に励んでいる。

突然の診断と向き合うまで

突然の診断と向き合うまで

編集部

病気が判明した経緯について教えてください。

かずきさんかずきさん

2022年8月ごろ、何度か腹部に満腹感を覚えることがありました。その時は「ちょっと胃もたれかな?」と軽く考えていて、特に気にしていませんでしたね。予定が空いたある日、近所の消化器内科を受診して、何度か診察を重ねた後に胃カメラの検査を受けたのです。そこで胃がんが見つかりました。

編集部

診断が下された時の心境について教えてください。

かずきさんかずきさん

「何かの間違いだろう」と全く信じられませんでした。実際、医師に「別の人のカルテじゃないですか?」と聞いてしまったほどでしたから(笑)。衝撃があまりに大きかったこともあって、病院を出るまでの記憶がほとんどありません。家への帰り道で少しずつ現実を受け止め始めました。

編集部

胃もたれ以外の自覚症状はあったのでしょうか?

かずきさんかずきさん

ありませんでした。本当に軽い胃もたれ程度で、「昨日ちょっと食べ過ぎたかな?」くらいにしか思っていませんでしたね。

編集部

家族はどのような反応をしましたか?

かずきさんかずきさん

衝撃的で言葉を失っているような感じでした。母が一番ショックを受けていたことを覚えています。

支え合う日々と変化した生活

支え合う日々と変化した生活

編集部

医師から治療方針について説明がありましたか?

かずきさんかずきさん

ありました。初めて診断された時は、まず手術で胃を摘出し、その後は再発防止のために錠剤タイプの抗がん剤治療を行うという方針でしたね。再発が確認された際には、病状の進行を抑えるために、3週間に1回の抗がん剤による治療を受けることになりました。

編集部

2025年の再発は、どのような経緯で判明したのでしょうか?

かずきさんかずきさん

造影CTによる3カ月に1度の定期検診で分かりました。この時も自覚症状は全くありませんでした。

編集部

再発を知った際の心境を教えてください。

かずきさんかずきさん

「恐れていたことが起きてしまった」と……。絶望感というよりも、虚無感の方が大きかったですね。医師から同じ症状における一般的な余命を聞き、「もう自分は来年を迎えることすらできないかもしれない」とぼうぜんとしたことを覚えています。

編集部

発症後、生活にどのような変化がありましたか?

かずきさんかずきさん

食事のスタイルが大きく変わりました。急にたくさん食べると「ダンピング症候群」と呼ばれる強い吐き気に襲われることがあるため、少量ずつ回数を分けて食べるようにしています。また、そしゃくしやすい、できるだけ消化の良いものを選ぶよう心掛けています。

編集部

闘病に向き合う上で心の支えになっているものを教えてください。

かずきさんかずきさん

友人の存在が何よりの支えです。病気が判明してから、たくさんの友人が励ましの言葉を掛けてくれたり、お守りやビデオレターを送ってくれたりしました。そのおかげで、「こんなに多くの人が応援してくれているのだから、自分は絶対に大丈夫!」と前向きな気持ちになれました。もちろん、家族もかけがえのない存在ですし、自分の支えになっています。

過信せず、「定期的な検診」と「生活習慣の見直し」を!

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抗がん剤治療を開始してすぐ。副作用により肌が荒れた

編集部

もし昔の自分に声を掛けられたら、どのような助言をしますか?

かずきさんかずきさん

「これからも、周囲の人を大切にして生きてほしい」ですね。自分が苦しいときに、心から支えてくれる人たちがいることの幸せを改めて実感しています。

編集部

現在の体調について教えてください。

かずきさんかずきさん

今は3週間を1クールとして、点滴治療(ゾルベツキシマブ+オキサリプラチン)と錠剤(カペシタビン)を併用しています。カペシタビンは2週間服用し、その後1週間休薬するサイクルです。点滴後の1週間は副作用が強く、吐き気や倦怠(けんたい)感、眠気などが出やすいですが、1週間を過ぎると体調が回復し、家族や友人と外出することもあります。仕事にもフルタイムで復帰しており、点滴の日以外は基本的に勤務しています。

編集部

医療従事者に望むことはありますか?

かずきさんかずきさん

治療だけでなく、感情面でも手厚くサポートしてもらっているので、これ以上望むことはありません。今後も変わらず、心に寄り添った支援をお願いしたいですね。

編集部

最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。

かずきさんかずきさん

私自身、いつ病状が悪化するか分からず、今も安心できる状態ではありません。でも、多くの人の支えがあるからこそ、感謝しながら前向きに毎日を生きることができています。皆さんも日常や周囲の環境を「当たり前」と思わず、日々を大切に過ごしてほしいですね。そして「自分は病気にならない」と思い込まず、生活習慣の見直しや定期的な検診など、できることに取り組んでほしいと思います。同じ病気と闘っている皆さん、一緒にまだまだ頑張っていきましょう!

編集後記

命と向き合う覚悟と、支えてくれる人々への深い感謝を語ってくれたかずきさん。病気が判明した時の衝撃、治療の副作用、生活の変化を受け止めながらも前を向いて生きる姿は、まさに「生きる力」そのものです。「当たり前」だと思っていた日常が、実はかけがえのないものであること。そして、誰かの支えがあるからこそ、人は困難を乗り越えられるということ――。かずきさんの言葉は、病気と闘う人だけでなく、全ての人にとって、大切なことに気付かせてくれる励ましのメッセージになるはずです。

本稿には特定の医薬品、医療機器についての記述がありますが、情報提供のみを目的としたものであり、医療上の助言や販売促進などを目的とするものではありません。

なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。

 
和田 蔵人

記事監修医師
和田 蔵人(わだ内科・胃と腸クリニック)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。

この記事の監修医師