「睡眠中に”ビクッ”となる現象」はなぜ起こるの?健康への影響や予防方法も解説!

入眠時や睡眠中にビクッとなって起きてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。この現象は入眠時ミオクローヌスやジャーキングと呼ばれ、誰にでも起こり得る生理現象です。
せっかくウトウトしていたのに起きてしまうのは、あまり気持ちのよいものではありません。
この記事では、睡眠中にビクッとなる現象が起こる原因や、予防する方法をご紹介します。健康への影響があるのか気になっている方は、参考にしましょう。

監修医師:
本多 洋介(Myクリニック本多内科医院)
目次 -INDEX-
睡眠中にビクッとなる現象はなぜ起こるの?
睡眠中にビクッとなる現象は、筋肉の収縮で起こる不随意運動です。
健康な方でも経験する現象ですが、何度も続く場合は心配になる方もいることでしょう。起こるメカニズムやてんかん、けいれんとの違いを解説します。
起こるメカニズム
なぜ睡眠中にビクッとなるのか、完全には解明されていません。
しかし、脳は起きているのに身体が寝ている状態のときに、この現象が起こるとされています。
覚醒状態から睡眠状態に移行する不安定な脳が、身体に間違った指令を与えてしまうのが原因です。
緩んだ筋肉が、その指令で一瞬緊張し、ビクッとなってしまいます。
てんかんやけいれんとの見分け方
入眠ミオクローヌスは睡眠時に起こる症状ですが、てんかんやけいれんは睡眠時以外でも生じます。
また、一瞬のビクッとした症状ではなく、数十秒ビクビクした状態が続くようならてんかんやけいれんを疑いましょう。
睡眠中にビクッとなる現象の健康への影響は?
睡眠中に一瞬ビクッとなるのが入眠ミオクローヌスであれば、健康に大きく影響を与えることはありません。
しかし、その都度目が覚めてしまうので、頻繁に起こるようであれば不眠の原因になります。
また低血糖や頭部外傷、パーキンソン病など隠れた疾患がある可能性もあるため、続くようなら医療機関を受診しましょう。
睡眠中にビクッとなる現象を予防するには?
自律神経を整えれば、睡眠中にビクッとなる現象をある程度抑えられます。
ここからは、睡眠中にビクッとなる現象を予防する方法を、詳しく解説します。
カフェインやアルコールを控える
カフェインやアルコールには覚醒作用があり、眠りが浅くなりがちです。
また、アルコールによる利尿作用で夜中にトイレに行きたくなることもあり、より眠りづらくなってしまいます。
夕方以降はカフェインやアルコールを避け、睡眠の質を高めましょう。
喫煙を控える
タバコに含まれるニコチンも、アルコールやカフェインと同じ作用があります。
ニコチン量が多いほど、寝付くまでの時間が長くなり、深い睡眠に入りにくくなります。
睡眠の質が悪化するため、夜の喫煙は避けるようにしましょう。
夕方以降の激しい運動を控える
寝る前に運動すると、身体を覚醒させる交感神経が優位になります。
脈拍や血圧が上昇し、身体が緊張するため、寝つきが悪くなりがちです。適度な運動は大切ですが、夕方以降はできるだけ身体をリラックスさせましょう。
まとめ
睡眠時のビクッとなる現象は、医学用語で入眠ミオクローヌスと呼ばれます。健康に悪影響はありませんが、続く場合は不眠の原因となるため、注意が必要です。
入眠ミオクローヌスを減らすためには、アルコールやニコチンを避けるなど、健康的な生活を送る必要があります。質の高い睡眠で、快適な毎日を送りましょう。