「犯罪者の心理や脳の特徴」はご存知ですか?健常者と犯罪者の脳の違いも解説!
時代を追うごとに悪質な犯罪が増えている昨今、世代・環境に関わらず誰もが事件に巻き込まれる可能性を抱えています。
犯罪学を通じて加害者の心理を知ることで、被害者になるリスクを減らすための対策ができるかもしれません。
そこで、本記事では犯罪者の心理および脳の特徴を解説します。犯罪から身を守る対処法もありますので、ぜひ参考にしてください。
監修医師:
勝木 将人(医師)
目次 -INDEX-
犯罪者の心理とは
犯罪は多種多様で、犯罪者となる人のタイプもさまざまですが、その心理には共通点がみられます。
大半の犯罪者に共通する特徴が、自己統制能力の低さです。
自分で自分をコントロールする力が弱く、欲望に負けて犯罪を犯してしまいます。また、小心者で自尊心が低い人の方が犯罪に手を出しやすいという傾向もあります。
さらに、共感性の低さから人の痛みに配慮した行動が取れず、他者を傷付けても構わないと考える人もいます。これらの特徴を持つ人が、犯罪者になる可能性が高いとされています。
犯罪者の脳の特徴
人の脳にある扁桃体は情報処理の分野に関わり、ほかの部位とも密接な相互結合を持つため、急激な感情の動き(情動)と認知活動に影響を与える領域です。犯罪者はこの扁桃体に何らかの不具合が生じており、感情が鈍い傾向にあります。
特に恐れの感情が欠如しやすく、自分の行動で他者が恐怖を覚えても気にしません。また罰への恐れもないため、結果を考えず行動してしまいます。
健常者と犯罪者の脳を比較するとどのように違う?
健常者ならびに犯罪者の脳のスキャン画像を比較した結果、犯罪者は眼窩皮質および扁桃体周囲の活動が低下している点が明らかになっています。
眼窩部は、思考・推論など問題解決に必要な高次認知処理の効率化に重要な器官と推察されます。また、心の葛藤を感じた際に活発化する前部帯状回の活動が低下しているとの研究結果もあります。
犯罪から身を守るための対処法
当然、誰も犯罪に巻き込まれたいとは思いません。しかし危機管理を怠ると、被害者になるリスクを高めてしまいます。ここでは犯罪から身を守るための対処法を紹介します。
犯罪の起こりやすい環境を作らない
犯罪別に対策をみていきましょう。
空き巣対策として有効なのは、庭のガーデニングに凝ることです。痴漢や引ったくりには、地域の人や近所の人とコミュニケーションを取り防犯体制を整えるのもよいでしょう。
犯罪に巻き込まれやすい場所になるべく近づかない
犯罪が起きやすい場所は、主に人目につかない場所です。監視カメラが設置されていなかったり、人通りが少なかったりする場所は注意しましょう。さらにひったくりや痴漢の場合は、犯罪者が逃げる動線を確保しやすい場所も危険です。
犯罪が起こりやすい時間帯に出歩かない
犯罪が起きやすいのは夜です。そのため、危険な時間帯に出歩かないのは重要です。どうしても出歩く必要がある場合は、2人以上で行動するか防犯ブザーを携帯するなどの対策を講じてください。
まとめ
この記事では犯罪者の心理および脳の特徴にスポットを当てて、犯罪が起きる要因と身を守るための対処法を解説しました。
個人でも地域でも、犯罪が起こりにくい環境作りを心がけてください。各自の防犯意識をもった行動が、社会から犯罪を減らす第一歩となるでしょう。