恋をするときれいになる!?恋愛ホルモン「オキシトシン」の効果とは?【医師監修】

私たちの体には、『オキシトシン』と呼ばれる恋愛ホルモンが分泌されています。
出産や育児のときに活躍するこのホルモンは、多くのポジティブ効果があることで注目されています。
今回は恋愛ホルモンのオキシトシンの効果と、オキシトシンを増やす方法について解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
目次 -INDEX-
恋をするときれいになるって本当?
「恋をするときれいになる」とよく聞きますが、これには科学的な理由があることをご存知でしょうか。
人に好意を持つと脳内で『PEA(フェニルエチルアミン)』というホルモンが分泌されやすくなります。PEAは、高揚感や新陳代謝の活性化を促します。また食欲抑制作用や脂肪燃焼作用があるため、脂肪が燃焼されて、恋に落ちた人は魅力的になるといわれています。
恋愛ホルモンと呼ばれる『オキシトシン』とは
オキシトシンは脳内で産生され、脳や血中へ運ばれて体のさまざまな部位に作用します。人との関わり合いのなかで分泌が促進されます。
オキシトシンの効果
オキシトシンの効果として一般的によく知られているのは、母乳分泌や子宮収縮に関する作用です。しかし、オキシトシンにはほかにも体にうれしい効果が多くあります。
不安の軽減効果
脳内で産生されるオキシトシンには、不安や恐怖を和らげる効果があります。
また、オキシトシンは不安を軽減するだけでなく、安心感や幸福感を高める作用も持っています。
相手への信頼感を高める効果
オキシトシンには、相手への信頼感や共感を高める効果があります。不安軽減の効果と合わせて、精神的な安らぎをもたらすといわれています。
食欲の抑制効果
オキシトシンは、食欲の制御を担うネスファチンという神経ペプチドを活性化・分泌促進するホルモンです。そのため、オキシトシンの分泌が促進されると、食欲抑制効果が現れます。
脂肪燃焼効果
オキシトシンには、エネルギー消費量を増加させて熱産生を亢進する作用があります。これにより、体内の脂肪が燃焼されます。
炎症を抑える効果
炎症とは、怪我や感染時に体内で生じる防御反応です。オキシトシンには、この炎症を抑える効果も備わっています。
オキシトシンを増やす方法はある?
オキシトシンの分泌を促すには、いくつかの方法があります。そのほとんどは日常生活に取り入れやすいものです。ここでは代表的な方法を2つ紹介します。
優しく穏やかな気持ちで過ごす
オキシトシンは、優しく穏やかな気持ちで過ごすことで分泌が促進されます。例えば、感謝の言葉を伝えたり、優しい言葉をかけたりすることでこの効果が期待できます。
スキンシップをする
マッサージやエステ、リフレクソロジー、家族との団欒もオキシトシン分泌を活性化させます。このような心地よいスキンシップの癒し効果は、オキシトシンの分泌が関与しています。
まとめ
今回は、オキシトシンの効果や分泌を促進する方法を解説しました。
オキシトシンの効果は、不安軽減のような精神的なものから、食欲抑制や脂肪燃焼など身体的なものまであります。
穏やかな気持ちで生活したり、人とスキンシップをしたりすることで分泌が促進されます。
今回紹介した方法を日々心がけることで、オキシトシンを分泌させる習慣を作ることができるので、ぜひ実践してみてください。
参考文献