年代別の「しわ対策」まとめ! 各年代で取り入れるべき予防のポイントを医師が伝授!

しわの原因や対策は、年代によって異なることをご存知ですか? この記事では、年代別のしわ予防の方法をわかりやすく解説します。しわができるメカニズムや予防する上での注意点を含めて、「銀座S美容・形成外科クリニック」の矢沢先生に詳しく教えていただきました。

監修医師:
矢沢 慶史(銀座S美容・形成外科クリニック)
しわができるメカニズムとしわの種類

編集部
なぜ、しわはできるのでしょうか?
矢沢 先生
肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンの減少、乾燥、紫外線などが影響して、しわが出てきます。そのほか、表情のくせや加齢による筋肉・皮膚の変化も原因となり、年齢とともに目立ちやすくなるという特徴があります。
編集部
しわには種類があるのですか?
矢沢 先生
はい、大きく分けて「乾燥じわ」「表情じわ」「たるみじわ」があります。乾燥じわは、肌の水分不足によってできる細かく浅いしわで、特に目元や口元にできやすいとされています。また、表情じわは、笑ったり眉をひそめたりする表情のくせによって同じ場所にできるしわのことです。他方、たるみじわは、加齢などで肌のハリや筋力が低下し、皮膚がゆるむことで深く刻まれるしわのことを言います。
編集部
紫外線もしわの原因になるのですか?
矢沢 先生
紫外線は肌の奥にダメージを与えてコラーゲンを壊すため、しわの大きな原因になります。このような紫外線による肌の老化は「光老化」と呼ばれますが、加齢による自然な老化とは異なり、予防が可能です。季節を問わず紫外線対策をおこなうことが重要で、日焼け止めの使用や帽子・サングラスの活用が効果的です。
編集部
加齢によるしわと生活習慣の関係は?
矢沢 先生
睡眠不足、喫煙、ストレス、偏った食事なども肌の老化を早め、しわを深くします。生活習慣を整えることで、肌の老化スピードを遅らせることができます。また、年代別に肌の状態は異なるので、それぞれの年代に即したしわの予防策が必要になります。
40~50代のしわ対策

編集部
一般に、40代になるとしわが増え始めると聞きます。
矢沢 先生
そうですね。40代以降は肌の水分保持力や弾力が急激に低下しやすく、特にたるみじわが目立ち始めます。また、女性はホルモンバランスの変化によって肌の状態が不安定になるため、一般にしわが深くなりやすい時期とされています。
編集部
40代におすすめのケアはなんですか?
矢沢 先生
保湿に加えて、レチノールやビタミンC誘導体、ペプチドなどの成分を取り入れたエイジングケアが効果的です。また、肌に負担をかけないクレンジングや紫外線対策を続けていくことも大切です。
編集部
美容医療での治療には、どのような方法がありますか?
矢沢 先生
ヒアルロン酸注射やボトックス注射のほかに、高周波治療、光治療、レーザー治療、HIFU(ハイフ)治療などの方法もあります。これらの治療を複合的におこなうことで、深くなったしわにアプローチしつつ、肌のハリや透明感を高める効果も期待できます。医師と相談して選びましょう。
編集部
自宅でできるケアだと、どうしても限界があるのでしょうか?
矢沢 先生
保湿や紫外線対策を入念におこなったり、栄養や睡眠など基本的な生活を整えたりするだけでも、老化スピードを遅らせることは可能です。ただし、いったん深くなってしまったしわに対しては、セルフケアだけでは限界があるでしょう。その場合には、しわ治療に力を入れている医療機関に相談してほしいと思います。
20~30代でもしわ対策は必要?

編集部
20代なのにしわが気になるという人もいます。対策するには早すぎますか?
矢沢 先生
20代でも乾燥や紫外線、スマートフォンを使用しているときの表情筋の緊張などが原因で、浅いしわが出現することもあります。特に目尻、口角、眉間は、無意識の表情のくせによってしわが定着しやすい部位です。このように、加齢に限らず、生活習慣や環境要因もしわの形成に影響するため、早期の予防ケアが重要です。
編集部
30代に必要なケアは何ですか?
矢沢 先生
30代も20代に引き続き、目尻や口元に表情じわが定着しやすい年代です。保湿だけでなく、エイジングケア用の美容液を取り入れるといいでしょう。また、表情のくせを見直すことで将来のしわ予防にもつながります。
編集部
紫外線対策も有効ですか?
矢沢 先生
もちろん有効です。紫外線は肌の奥にじわじわとダメージを与えるため、若いうちから日焼け止めを習慣づけておくと、将来のしわやたるみの予防になります。曇りの日でも油断は禁物です。
編集部
しわを防ぐスキンケアのポイントがあれば教えてください。
矢沢 先生
しわ予防の基本は「洗いすぎない」「しっかり保湿する」「刺激の少ないアイテムを使う」ことです。こすらず丁寧にケアしましょう。また、過度なマッサージは逆効果になることもあるため、注意が必要です。加えて、ビタミンCなどのサプリメントを検討する際は、自己判断せず医療機関に相談しましょう。市販品は種類が多く、中には質の低いものもあるため、信頼できる専門家のアドバイスを受けると安心です。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
矢沢 先生
しわは、気になり始めた段階で対処することが重要です。一度深く刻まれてしまうと、完全に改善するのが難しくなります。特に表情ぐせによる浅いしわは、早期にケアすることで予防が可能です。若いうちから意識的に対策をおこない、深くなる前に適切な処置をしておくことが、将来的な肌の印象を大きく左右します。もし困っていることがあれば、早めに医師に相談することをおすすめします。
編集部まとめ
しわ対策は気になったら始めるのが重要とのことでした。浅いうちに対処することで、年齢を重ねたときの肌の印象に大きな差が出ます。必要に応じた医療的ケアが美肌への近道です。一度、スキンケアや表情のくせを見直してもいいかもしれませんね。
医院情報

| 所在地 | 〒104-0061 東京都中央区銀座6丁目5-13 CSSビルディングIII 3F |
| アクセス | 東京メトロ「有楽町駅」 徒歩6分 JR・東京メトロ「新橋駅」 徒歩10分 |
| 診療科目 | 美容形成外科、美容皮膚科 |



