「糸リフト」の持続期間はご存じですか? 費用の目安や施術時のリスクも医師が解説!

畑山先生

糸リフトは、皮下に特殊な医療用の糸を挿入し、たるんだ皮膚を物理的に引き上げる施術です。使用する糸は時間の経過とともに、組織に吸収されるタイプが多く、体内で分解される過程でコラーゲンの生成を促進してハリや弾力の改善につながる効果もあります。

畑山先生

フェイスリフトは、皮膚を切開して引き上げる外科手術です。効果はしっかり感じられますが、ダウンタイムが長かったり、傷跡が残ったりするデメリットもあります。一方で、糸リフトはメスを使わないため傷跡が残らず、ダウンタイムが短い点が特徴です。切開せずに自然にリフトアップすることができるので、フェイスリフトと比べて軽度なたるみや予防的ケアに適しています。

畑山先生

はい。それから、糸リフトは繰り返し施術ができる点も特徴です。患者さんから「フェイスリフトをすれば、一生たるまないのですか？」と尋ねられますが、残念ながらフェイスリフトをしても年月が経てばたるみが再び生じます。しかし、再度フェイスリフトをすることができないため、「人生で最後」と決めておこなう必要があります。その一方、糸リフトであれば何回でも施術できるので、その点でも両者には大きな違いがあります。

畑山先生

たるみが気になるけれど、メスを使う手術には抵抗があるという人には、糸リフトが適しています。若いうちからたるみの予防として受ける人や、老化による変化を改善したいアンチエイジング目的の人まで、幅広い年代に支持されています。そのほか、結婚式などの大切なイベント前に、1回の施術でフェイスラインを引き締めたい人にもおすすめです。

畑山先生

主に頬、フェイスライン、顎下、口元のたるみに有効です。さらに、糸の挿入方向や種類を工夫することで、目尻や眉上、首など広範囲にアプローチすることもできます。悩みがあれば、ぜひ医師に相談してみてください。

畑山先生

「短時間でリフトアップ効果が得られる」「メスを使わないため、ダウンタイムが少ない」ことが最大のメリットです。さらに、使用する糸により、コラーゲンの生成を促す作用もあるため、肌質改善効果や美肌効果も期待できます。

畑山先生

個人差はありますが、多くの人が施術直後からリフトアップ効果を実感しています。その後、糸が体内に吸収される過程でコラーゲン生成が促され、1～2カ月かけて自然な引き締まりやハリ感が高まっていきます。糸リフトは、時間の経過とともにより安定した仕上がりになるのが大きな特徴と言えるでしょう。

畑山先生

一般的には、6カ月～1年半程度の効果を見込むことができます。ただし、使用する糸の種類や本数、肌の状態、日常の表情のクセ、習慣などによって個人差があります。引き上げ効果を長持ちさせたい場合には、定期的なメンテナンスをおすすめします。また、コラーゲンによる肌質改善効果がどれくらい続くのかは、糸の持続期間によって変わります。

畑山先生

できます。例えば、ボトックス注射やヒアルロン酸注入などと組み合わせることで、よりリフトアップ効果や美肌効果を得ることができます。医師に悩みを相談し、様々な施術の組み合わせを提案してもらいましょう。

畑山先生

糸リフトの施術は安全性が高く、大きなリスクは少ないとされています。ただし、施術後には、腫れや内出血、痛み、引きつれ感といった症状が一時的に出ることもあります。気になる人はカウンセリングの際、医師にご相談ください。

畑山先生

施術後1週間は、肌や組織が安定するまでの期間なので、過度な表情の動きやマッサージを避けるようにしましょう。また、ガムを噛む、硬いものを食べるなどの強い咀嚼やうつぶせ寝、歯の治療なども控えるようにしましょう。

畑山先生

洗顔やメイクは、当日または翌日から可能ですが、患部は優しく扱いましょう。

畑山先生

「妊娠中の人」「重度の皮膚疾患がある人」「出血傾向がある人」は施術が困難なケースもあります。また、脂肪の量が非常に多い人は糸リフトでは効果が不十分な場合もあるため、脂肪吸引との組み合わせが推奨されるケースもあります。医師に相談するようにしましょう。

畑山先生

使用する糸の本数や種類、クリニックによって異なりますが、目安として10～30万円と考えておきましょう。ただし、施術後に後悔しないためにも、費用だけでクリニックを選ばず、医師の技術や安全性を重視することも、満足のいく結果を得るためには大切です。

畑山先生

糸リフトは比較的簡単な施術と思われがちですが、じつは非常に繊細です。顔の解剖を深く理解している医師でなければ、思わぬ違和感や不自然な仕上がりが長期間続いてしまうこともあります。仕上がりや持続性を左右するのは、医師の技術力と経験です。症例数が豊富なクリニックを選ぶことが、信頼できるドクター選びにおいて重要です。