目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 医科TOP
  3. コラム(医科)
  4. 性病にかかっている、精子が少ない…結婚・妊活を考えたときに「男性が受けるべき検査」を医師が解説!

性病にかかっている、精子が少ない…結婚・妊活を考えたときに「男性が受けるべき検査」を医師が解説!

 公開日:2025/05/08
性病にかかっている、精子が少ない…結婚・妊活を考えたときに「男性が受けるべき検査」を医師が解説!

結婚を控えた男性や、将来の妊娠・健康に不安がある男性に向けておこなわれる「メンズブライダルチェック」。主に精子の検査や感染症検査を通じて、自身の生殖能力や健康状態を確認するものです。そこで今回は、メンズブライダルチェックの検査内容について、「高田Ysクリニック泌尿器科・内科」の保田先生に解説していただきました。

保田 賢吾

監修医師
保田 賢吾(高田Ysクリニック泌尿器科・内科)

プロフィールをもっと見る
筑波大学医学群医学類医学科卒業。横浜市立大学関連基幹病院の泌尿器科勤務を経た2020年、神奈川県横浜市に「高田Ysクリニック泌尿器科・内科」開院。安心安全な満足度の高い医療をモットーとしている。日本泌尿器科学会認定専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、難病指定医、身体障害者福祉法第15条指定医。日本泌尿器内視鏡学会、日本生殖医学会、日本アンドロロジー学会、日本臨床泌尿器科医会の各会員。

メンズブライダルチェックとは

メンズブライダルチェックとは

編集部編集部

メンズブライダルチェックについて教えてください。

保田 賢吾先生保田先生

メンズブライダルチェックは、男性向けの健康診断の一種で、特に精子の状態や性感染症の有無を調べることが目的です。「ブライダル」と名付けられていますが、結婚前だけでなくいつでも受けることができます。

編集部編集部

どのようなときに受けたらいいのでしょうか?

保田 賢吾先生保田先生

結婚の予定がある場合はもちろんですが、「結婚を考え始めたので自分の健康状態について調べたい」「なかなか子どもができない」「過去に精巣の病気や手術歴がある」「パートナーが性病にかかったので心配」といった理由で受ける男性が多いですね。

編集部編集部

具体的には、どのような検査をするのですか?

保田 賢吾先生保田先生

主に精子の検査と性感染症の検査をおこないます。精子の検査では、精子の数や運動率をチェックし、性感染症の検査ではクラミジア・淋菌・梅毒・B型肝炎・C型肝炎・HIVなどを調べます。

メンズブライダルチェックでわかること

メンズブライダルチェックでわかること

編集部編集部

精子の検査では、何がわかるのですか?

保田 賢吾先生保田先生

精子の量、数、運動率などを調べることで、妊娠しやすい状態かどうかを判断します。不妊の原因の約半数は男性側にもあるとされているため、将来的に子どもを持ちたいと考えている人には重要な検査です。異常がある場合は、生活習慣の改善や薬物治療が必要になることもあります。

編集部編集部

性感染症の検査では何を調べるのでしょうか?

保田 賢吾先生保田先生

クラミジア、淋菌、梅毒、B型肝炎、C型肝炎、HIVなどの検査をおこないます。これらの性感染症は自覚症状がないまま感染していることもあるため、知らないうちにパートナーにうつしてしまうリスクや、気づかないうちに感染が広がっているリスクを避けるためにも重要です。そして、不妊の原因にもなり得ます。

編集部編集部

それぞれが重要な検査なのですね。

保田 賢吾先生保田先生

そのとおりです。ただし、医療機関にもよりますが、メンズブライダルチェックを受ける目的などに応じて、特定の検査だけを受けることも可能です。

編集部編集部

検査の結果が悪かったら、どうすればいいのでしょうか?

保田 賢吾先生保田先生

精子の状態に問題があった場合、まずはその原因を調べる検査をおこない、その結果によって生活習慣の見直しや内服薬やサプリメントなどを処方することがあります。また、性感染症が見つかった場合は、適切な治療を受けることで改善が期待できます。性感染症検査の一部は自治体の保健所などでも受けられることがあります。しかし、スムーズに治療に進めるという点では、医療機関で検査した方がいいと考えます。

メンズブライダルチェックの費用

メンズブライダルチェックの費用

編集部編集部

メンズブライダルチェックの費用についても気になります。

保田 賢吾先生保田先生

メンズブライダルチェックは、保険が適用されないため自費診療となります。費用は医療機関によって異なるため、事前に検診内容や費用を確認しておきましょう。当院を例に挙げると、精子の検査とクラミジア・淋菌・梅毒・B型肝炎・C型肝炎・HIV検査で1万9800円(税込み)です。さらに、マイコプラズマ・ウレアプラズマ検査などのオプションを追加することもできます。

編集部編集部

マイコプラズマ・ウレアプラズマ感染症とは?

保田 賢吾先生保田先生

性行為を介して感染することがある細菌の一種で、クラミジアや淋菌ほど知られていませんが、最近増えてきている性感染症です。特に慢性的な尿道炎の原因や不妊の原因となることがあるので、症状がなくても検査を受けておいた方が安心でしょう。また、排尿時痛などが続いている場合なども検査をおすすめします。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

保田 賢吾先生保田先生

ブライダルチェックは女性が受けるイメージがあるかもしれませんが、最近では男性が自ら進んで検査を受けるケースも増えています。性交渉がある限り、性感染症のリスクは誰にでもあり、決して他人事ではありません。恥ずかしがらず、一歩踏み出してみてください。当院でも、多くの男性が受けており、ブライダルチェックは男女ともに当たり前のものになりつつあります。パートナーと安心して未来を迎えるためにも、ぜひ検査を検討してみてください。

編集部まとめ

メンズブライダルチェックは、精子の状態や感染症の有無を確認することで、自分の健康を守るだけでなく将来の妊娠やパートナーの健康にも配慮できる大切な検査です。結婚前はもちろん、「自分の生殖能力を知っておきたい」「性病のリスクを確認したい」と思ったタイミングで受けてみるのもいいでしょう。気になる人は、医療機関で相談してみてはいかがでしょうか。

医院情報

高田Ysクリニック泌尿器科・内科

高田Ysクリニック泌尿器科・内科
所在地 〒223-0065 神奈川県横浜市港北区高田東4-23-4 高田駅前医療ビル2F
アクセス 横浜市営地下鉄グリーンライン「高田駅」徒歩1分
診療科目 内科、泌尿器科

この記事の監修医師