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【闘病】乳がんで『もしかしたら死ぬのかな』とは考えた 乳首まわりを摘出(1/2ページ)

 更新日:2025/07/23
【闘病】乳首・乳輪を摘出 「乳がん」は米粒くらいのしこりが小豆ほどになって気づく

 

話を聞いた高辻さんは、2014年に乳がんと診断され、今年(取材時)で10年を迎えます。乳がんが発覚してから、3人目のお子さんを出産されたそうです。乳がんの診断に至るまでの経緯や、出産へ向けての思いなどを話してもらいました。

※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2024年5月取材。

高辻広美さん

体験者プロフィール
高辻 広美

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福岡県在住、1967年生まれ。家族構成は、夫と子ども3人。診断時の職業は病院勤務の看護師。2014年4月に乳がん検診を受けた。同年7月に乳がんが発覚し、手術を受ける。抗がん剤治療は妊娠、出産のために「しない」選択をした。現在はパートで看護師を続けている。今年で10年経ち、経過観察が終了する(2024年現在)。

寺田 満雄

記事監修医師
寺田 満雄(名古屋市立大学病院乳腺外科)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。

検診では問題なかったが、しこりが大きくなり病院を受診した

検診では問題なかったが、しこりが大きくなり病院を受診した

編集部編集部

病気が判明した経緯について教えてください。

高辻広美さん高辻さん

以前、乳腺炎があったので、元々なんとなくしこりのようなものはあったのですが、検診も受けており、その結果も問題なかったのでとくに何もしていませんでした。ですが、胸を触った時に少し大きくなっていたため、病院を受診しました。その際のエコー検査で、医師から「細胞診の結果待ちですが、おそらく間違いないと思います。乳がんです」と告知されました。最終的に検査の結果は、ホルモン受容体陽性の乳がんでした。

編集部編集部

自覚症状などはあったのでしょうか?

高辻広美さん高辻さん

乳房の先端あたりにしこりがありました。初めは米粒くらいだったのが、やがてあずきくらいの大きさになりました。それ以外は、痛みも浸出液もありませんでした。

編集部編集部

どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか?

高辻広美さん高辻さん

しこりが少し大きくなっているため、乳頭あたりを摘出します」と言われました。そして、「脇のリンパも検査するため、リンパ節も除去し、その後再建術も一緒に行います。再発防止に抗がん剤治療をしましょう」とも言われました。ですが、私は、3人目の子どもの出産を考えていたため、抗がん剤治療はしない選択をしました。

編集部編集部

手術から3人目のお子さんを出産されるまでの経緯をもう少し詳しく教えていただけますか?

高辻広美さん高辻さん

乳がんの手術を受けて、今後の治療についてドクターより説明を受けたのですが、その話の中で、確かソーシャルワーカーさんから、乳がんにはまだ使ってない薬があるそうで、年齢がまだ若いことと、ホルモン系のがんであったために、治験を勧められました。私は快諾していたのですが、主人が3人目の子どもを望んでいて、治療までの1カ月の間でめでたく妊娠したため、断りました。主人は真顔で一生懸命だったので、私も主人の気持ちに向き合いました。当時45歳で、高齢出産になるため、主人、娘、息子とたくさん話し合い、出産することを選びました。

「なにがなんでも諦めない」という気持ちで病気に向き合った

「なにがなんでも諦めない」という気持ちで病気に向き合った

編集部編集部

病気が判明したときの心境について教えてください。

高辻広美さん高辻さん

なんとなく覚悟みたいなものはあったのですが、実母と一緒に病院に行って、実母が先に泣き崩れたため、自分は取り乱すこともできませんでした。ただ、「もしかしたら死ぬのかな?」とは考えました。とても不安だったのを覚えています。検査が進むにつれて、何がなんでも諦めないし、立ち向かうという気持ちに変わっていきました。あまり時間を空けずに手術を受けることが可能だったため、毎日忙しくして考える時間がなかったのもよかったのかもしれません。

編集部編集部

発症後、生活にどのような変化がありましたか?

高辻広美さん高辻さん

大好きな温泉に入れなくなるかなと思い、主人が気を遣ってくれて(手術の前に)あちらこちらの温泉に連れて行ってくれました。

編集部編集部

乳がんに向き合う上で心の支えになったものを教えてください。

高辻広美さん高辻さん

心の支えは、やはり家族でした。

編集部編集部

もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?

高辻広美さん高辻さん

規則正しい生活、暴飲暴食をしない。なるべくストレスを溜めないように生活しようね」と伝えます。

今年で10年、経過観察が終了する

この記事の監修医師