【闘病】セカンドオピニオンで納得してたら… 「悪性リンパ腫」は5院目でやっと判明(2/2ページ)

便失禁、おむつ… これががん治療のリアル

編集部
治療中、何か印象的なエピソードなどあれば教えてください。
RoMiさん
自家移植での長期入院中にお漏らしをしてしまったことです。大量の抗がん剤を投与したので、副作用もかなり大変でした。連日、腹痛(腸炎も)と下痢で、それに耐えるのに精一杯でした。すぐ横にある洗面台に行くのも、つらかったです。そして、ちょっと居眠りして、目覚めたら便失禁していました。パジャマや下着はなんとか着替えられたのですが、シーツも汚れてしまっていて、そのまま寝るにも不衛生ですし、仕方なくナースコールを押しました。よりによってその日の担当が男性看護師さんで、恥ずかしいのと、お漏らしした自分にショックというのも重なって、本当に嫌でした。でも、その男性看護師さんは何事もなかったように気遣ってくれて、素早く対応してくださり、看護師さんのすごさを改めて感じました。その日からしばらく「おむつ生活」になりました。今だから話せる内容ですが、これも治療の現実です。
編集部
嘔吐や脱毛はどうでしたか?
RoMiさん
吐き気止めのおかげか、嘔吐は1度もありませんでした。脱毛は抗がん剤治療の1クール目が終わった頃から始まりました。最初から覚悟はしていて、予めヘアドネーションをして短髪にしていたこともあり、抜けてからはむしろ、ウィッグやターバン、スカーフなどで、普段できないスタイルを楽しんでいました。それが治療中のモチベーションアップにも繋がったと思います。
編集部
病気の前後で変化したことを教えてください
RoMiさん
人生、普通に過ごせることが何より幸せだと感じるようになりました。そして、いままで無意識にしていたことを一つひとつ意識するようになりました。
編集部
現在の体調や生活はどうですか?
RoMiさん
更年期障害のような症状がありますが、それほど酷くはありません。1年程前までは風邪を引きやすかったり、帯状疱疹になったり、めまいを起こしたりと、免疫力がまだまだ低かったみたいですが、最近は体調を崩すことも少なくなり、ウォーキングやピラティスなども行っています。家族や友人の支えもあり、日常生活は楽しく過ごせています。最初に健診で引っかかったCA125の数値も、治療後、正常値になりました。
編集部
医療機関や医療従事者に望むことはありますか?
RoMiさん
医療機関内に、妊孕性について気軽に相談できる場所があったらなと感じました。私は年齢的に、そんなに考えることはなかったのですが、若い方にはとても重要な問題だと思います。あとは、何より、副作用の少ない抗がん剤を作ってほしいです。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
RoMiさん
もし治療中の方がいらっしゃったら、いま、この瞬間、1番楽しい、嬉しいことを思い浮かべてほしいです。1日に1回、1秒でいいから、笑顔になれることを。病気になると、楽しく感じるものも、嬉しく感じるものも減ってしまいます。でも、そんな状況でも必ず、笑顔になれるものがあります。その瞬間を大切にしてほしいです。治療期間は決してマイナスな過去にはならない、と私は信じています。そして、いま、何かを頑張っている方へ、「自分自身を大切に」と伝えたいです。健康であればあるほど、周囲の大切な人のために、自身の身体を大切にしてほしいと思います。
編集部まとめ
5か所目の医療機関でがんと分かったというのには驚きました。自分の直感を信じたことが、早期発見・早期治療につながったのですね。治療中の方に向けた「1日に1回、1秒でいいから、笑顔になれることを」というメッセージが印象に残りました。
なお、Medical DOCでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。






