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【闘病】「“関節リウマチ”はコップを持つのも厳しい」私がリアルな声を発信する理由(2/2ページ)

 更新日:2025/04/02

関節リウマチ患者の本音や情報発信を行っていきたい

関節リウマチ患者の本音や情報発信を行っていきたい

編集部編集部

ふゆさんは関節リウマチに関する情報発信も行っているそうですね。

ふゆさんふゆさん

2022年3月からYouTubeで関節リウマチの症状や患者の抱く不安、患者だからこそわかる情報発信を行っています。YouTube上には関節リウマチの専門家が配信する動画はあるのですが、専門的で素人には難しいものでした。私が患者の立場として知りたいのは、関節リウマチ患者の本音やそこに至るまでの経緯、現在の状況など、もっと身近な情報でした。その情報が少ないと感じたのが、私が配信を始めたきっかけです。私のようなリアルな患者の声を関節リウマチ患者やそのご家族に届けたい、そして、関節リウマチを知らない人へもっと認知してもらいたいと思って活動をしています。

編集部編集部

今後はどのようなことに取り組みたいと考えていますか?

ふゆさんふゆさん

現在、関節リウマチに関するYouTubeやブログの配信、ヘルプマークと一緒につける「ヘルプキーホルダー」、関節リウマチ患者が使えるLINEスタンプも作成・販売を行っています。今後はこうした活動の幅をもっと広げていきたいと思っています。例えば、リウマチ関係者の方と協力してWebセミナーを開催することを計画中です。最近はアロマが趣味で、アロマ検定取得のために勉強もしています。アロマには関節リウマチの症状を緩和するものも多いため、将来的には情報発信にも繋げられたらいいなと思います。

編集部編集部

関節リウマチという病気について知らない方、普段患者さんを意識せずに過ごしている方向けにメッセージをお願いできますか?

ふゆさんふゆさん

まずは関節リウマチのことを知ってもらえると嬉しいです。関節リウマチのことが分からずに、家族や職場の関節リウマチ患者に対し、怠けているように感じる人もいると思います。そういった環境でお互いにストレスを感じているという話も耳にします。私の握力は利き手でも6歳児の女の子と同等で、毎日身体のどこかが痛いのが常です。関節リウマチ患者の多くはそうした負担を抱えながら、日常生活を送っていると知ってもらえれば、お互いのストレスは減るのではないかと思います。

編集部編集部

ふゆさんから医療従事者に期待することはありますか?

ふゆさんふゆさん

関節リウマチ治療では高額な医療費が必要な薬が選択肢となることがあります。そうした時も安心して治療を受けられるように、医療費負担を軽減できる制度の情報を患者へ提供する機会が多くあればいいなと思います。そうすれば、適切な治療を諦めて治療が遅れてしまうといった事態も防ぐことができると感じます。全ての病院でサポートが整っていると救われる人はたくさんいると思います。

編集部編集部

読者の方向けに伝えたいメッセージもお願いします。

ふゆさんふゆさん

関節リウマチは治らない病気と言われていますが、近い未来に治る病気になると私は信じています。関節リウマチを発症したみなさんが、将来を悲観的に考えるのではなく、笑顔を絶やさず元気に過ごしていけることを祈っております。微力ではありますが、私にその手助けができることを願いながら、みなさんと一緒に明るい未来に向かって生きていきたいです。

編集部編集部

最後に、ふゆさんが関節リウマチの患者さんに伝えたい言葉があればお願いします。

ナオミさんふゆさん

私は経験上、ストレスは関節リウマチの敵だと思っています。心を常に元気にするために、ストレスは早めに排除することが大事だと思います。また、関節リウマチ患者であることを忘れず、心身を労わることも大事だと思います。私の失敗談・成功経験が少しでも皆さんの役に立って、前向きに生きるきっかけになれば幸いです。

編集部まとめ

20代で関節リウマチを発症して以来、症状が悪化しないよう前向き治療をしながらYouTubeでも発信を続けるふゆさんからお話を伺いました。関節リウマチは早期発見するほど、予後も良好とされています。しかし、生活の大きな変化や強いストレスがかかると、一気に病状が悪化するケースもあります。大事なことは異変を感じたらすぐに病院を受診することです。ぜひ、この記事を読まれた方は自分の体と向き合いながら日々を過ごすようにしてみましょう。

この記事の監修医師

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