【闘病】1歳の息子に異変…病院で「脳腫瘍」診断。辛い治療を乗り越えて見つけた家族の大切さ(2/2ページ)

デイサービスの看護師が付き添いし、保育園生活をフォロー

編集部
闘病に向き合う上で心の支えになっているものを教えてください。
穴井さん
やはり家族の存在だと思います。
編集部
もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?
穴井さん
「体調の変化が出だした時点で、しつこくてももっと色々な検査をしてもらいなさい。子どもの少しの変化に一番気づいてあげられるのは、母である私だよ」と言いたいです。
編集部
現在の体調や生活などの様子について教えてください。
穴井さん
現在は3カ月に一度のMRI検査で、経過観察をしています。保育園にも通っていますが、医療的ケアが必要な状態なので、いつもお世話になっているデイサービスの看護師さんが保育園に同伴してくれています。
編集部
看護師さんは具体的にどのようなことをしてくださっているのでしょうか?
穴井さん
気管切開と胃ろうをしているので、痰吸引をしてもらったり、胃ろうから適宜水分を注入してもらったりしています。ほかにも、息子が少し辛そうだと思ったら血中酸素濃度を測ってもらうこともあります。保育園にいる間はすぐに対応できるように常にそばで様子を見てくれています。
編集部
脳腫瘍を意識していない人に一言お願いします。
穴井さん
お子さんの様子が少しでも変だなと思ったら病院へ連れて行ってあげてほしいです。大人の方であれば、やはり定期的に人間ドックや脳ドック、がん検診に通ってほしいです。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
穴井さん
毎日たくさんの患者さんを診て、大変なお仕事だと思います。大事なこと、危険性など、厳しいことを伝えないといけない時、当事者だけでなく家族の心のケアもしてもらえたらと思います。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
穴井さん
子どもの少しの変化にもすぐに気づくことができるのは、やはり私たち親です。お子さんの不調があったとき、「こんなことで病院へ行って過保護な親だと思われたら嫌だな」などとためらわずに受診してほしいと思います。
編集部まとめ
今回は、1歳で脳腫瘍であることが発覚した善弥くんのお母さん・菜摘さんに当時の様子についてお聞きしました。子育てをしていると、つい「今日はたまたまだろう」「もう少し様子を見よう」と思ってしまいがちです。ですが、今回の取材を通して、子どもの様子が「いつもと違う」と感じたら、その直感を信じて早めに病院へ連れていくことの大切さを痛感しました。「少しの変化にもすぐに気がつけるのは私たち親だと思う」という言葉は、子育てをしている人たちが常に心に留めておくべきです。自分の体や子どもの異変に気づいたら、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。
なお、Medical DOCでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。