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タトゥー除去にかかる期間はどのくらい? 何度も通院が必要ですか?

 公開日:2023/08/18
タトゥー除去にかかる期間はどのくらい? 何度も通院が必要ですか?

ファッションとしてタトゥーが普及している一方、タトゥーを消したいという方も増えているようです。タトゥーを消すまでにはどれくらいの期間が必要で、何回くらいの施術が必要なのでしょうか。また、除去の方法には種類があるのかも気になるところです。今回は、タトゥー除去を専門にされているziz CLINICの村岡史子先生に詳しく教えていただきました。

村岡 史子

監修医師
村岡 史子(ziz CLINIC)

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2007年岩手医科大学卒業。盛岡赤十字病院、岩手医科大学形成外科にて勤務。2010年タウン形成外科クリニック盛岡院の院長に就任。2013年湘南美容クリニック仙台院に入職。その後、北関東・北陸・東北・北海道の北日本11院のマネジメントを幹部として行い、さらに技術指導担当医師として全国のドクターの技術指導も担当。2022年ルラ美容クリニックの顧問兼特別技術指導担当医師就任。2023年、東京都渋谷区に「ziz CLINIC」を開院。13年間美容医療に携わる。

タトゥー除去は時間がかかるのか

タトゥー除去は時間がかかるのか

編集部編集部

はじめに、タトゥー除去の初回通院の一般的な流れについて教えてください。

村岡 史子先生村岡先生

初めてご来院された患者さんには、まず、取りたい期間やご予算、傷跡に関することなど、その方のご要望をお伺いします。その後、タトゥーの状態を診察させていただき、範囲や色素の深さ、色、肌の状態などを踏まえて、治療方針を提案させていただきます。その提案をもとに、患者さんにどのような施術方法でタトゥー除去をしていくか選んでいただき、実際の施術のご予約をするという流れになります。

編集部編集部

タトゥー除去にかかる通院回数や期間は一般的にどのくらいなのでしょう?

村岡 史子先生村岡先生

レーザーによる除去の場合は、タトゥーが徐々に薄くなっていくイメージです。そのクリニックにあるレーザーの種類によっても変動しますが、おおよそ2ヶ月おきに照射しますので、3回前後の照射で消える方もいれば、多い方ですと10回程度照射が必要な方もいます。期間は早い方で半年、長くなると2年以上の期間を要する方もいらっしゃいます。外科的な施術の場合は、タトゥーの大きさや場所、施術の方法によって変動しますが、レーザーによる除去と比較すると施術の回数は少なく、期間も短いですね。

編集部編集部

タトゥー除去の期間を短くしたい場合はどのような除去方法が良いのですか?

村岡 史子先生村岡先生

患者さんから1、2ヶ月でタトゥー除去をしたいと要望があった場合には、基本的に外科的施術をお勧めしています。切除」「植皮」「削皮」の3種類があり、「切除」は多くの方は1回の施術で終わりますが、タトゥーの大きさによっては2回以上となる場合もあります。「植皮」は体の別の場所から皮膚を持ってきて、ラップのようにタトゥーの場所に植え付ける方法で、基本的には1回の施術で終われる方が適応となる場合が多いですね。「削皮」は色素が入っている深さまで皮膚を削り、周りの皮膚から再生を促す方法で、タトゥーが大きければ大きいほど期間が長くなってしまいます。

タトゥー除去の期間と要因

タトゥー除去の期間と要因

編集部編集部

タトゥー除去の期間や回数は、タトゥーの種類によって違いはありますか?

村岡 史子先生村岡先生

タトゥーの色に関しては、黒色が最も除去の期間が短いですね。レーザーの種類によっては、青色や紫色に反応しなかったり、カラフルなものに反応しなかったりすることもあります。また、タトゥーが大きければ大きい程、除去の期間は長くなります。次に、タトゥーの色素の深さですが、彫り師さんによっては色によって深さを調整している方もいますので、色素が深い位置にあれば除去の期間は長くなります。また、傷をつけながら彫られている場合は傷の周囲が硬くなるので、除去の期間が長くなる傾向にあります。

編集部編集部

タトゥー除去の期間や回数は、個人の肌質や体質によってどのような違いがありますか?

村岡 史子先生村岡先生

アトピー体質やアレルギー体質で肌が弱い方には、レーザーで強い照射ができないと思うので、期間や回数は長くなる傾向にあると思います。体質に関しては、光線過敏症の方ですとレーザーを照射できないこともありますので、除去を始める前にテスト照射をおこないます。レーザーによる除去が難しい場合には外科的な施術切除をお勧めする場合もあります。

編集部編集部

タトゥー除去の期間中、肌の状態に注意するべきポイントはありますか?

村岡 史子先生村岡先生

レーザーによる除去の直後は炎症により「赤み」や「痛み」が出ることもあります。炎症が落ち着くまでおおよそ1週間前後かかるのですが、その期間は感染症のリスクもありますので、清潔を保っていただくことが大事です。加えて、激しい運動やサウナ、入浴など体温が上がることをすると痛みが強く出たり、腫れが強くなったりすることがあるので、控えていただくと良いと思います。シャワーに関しては、当日から入ることが可能です。

タトゥー除去の期間を短縮する方法とは

タトゥー除去の期間を短縮する方法とは

編集部編集部

タトゥー除去後はすぐに普段通りの生活に戻れるのですか?

村岡 史子先生村岡先生

レーザーによる除去の場合1週間前後で傷が落ち着き、元の生活に戻れます。切除に関しては、傷がしっかりとくっつくまでに2週間程度要するので、2週間以降を目安に元の生活に戻れます。植皮に関しても、皮膚がしっかりとくっつくまでに2〜3週間程度要するので、それ以降から元の生活に戻れます。削皮に関しては、傷の大きさによって期間が変わりますが、早い方で1〜2週間、長い方で1〜2ヶ月かかる方もいらっしゃいます。

編集部編集部

レーザーによるタトゥー除去の期間を短縮するためのオプションやテクニックはあるのですか?

村岡 史子先生村岡先生

最も大事なことは、診察の際にタトゥーの状態を詳しく把握することです。例えばレーザー除去ですと、タトゥーの深さや色の特性、彫り師さんの特性を見極めて、照射の強さを調整することで、期間を短くできる可能性があります。また、フラクショナルレーザーやほかの機械を組み合わせて使用することで、1回の施術の効果を高めたり、照射期間を短くしたりする方法もあります。

編集部編集部

レーザーによる施術の期間を短縮するために患者自身ができることはありますか?

村岡 史子先生村岡先生

レーザー除去の場合、照射ができるかどうかは、傷がどの程度落ち着いているかということがポイントになりますので、早く炎症を軽減させるケアが大事です。テーピングや保湿、清潔に保つようにしましょう。もう1つは日焼けに対するケアが大事です。強い日焼けをしている場合、レーザーを当てた際に色素脱失のリスクが高くなるので施術をお休みいただく場合もあります。そのため、日焼け止めの使用をお勧めしています。その他、期間を短くするためのさまざまな施術方法が出てきているので、情報収集してみていただくことも重要だと思います。

編集部まとめ

タトゥー除去の期間と回数について詳しく教えていただきました。除去までの期間はレーザー除去や外科的施術など除去方法によって大きく異なるとのことでした。さらには、タトゥーの状態や肌の状態、体質やケアの方法によっても期間が変動すると学びました。本記事が読者の皆様にとって、希望に合ったタトゥー除去の方法を発見するための、1つの情報として頂けましたら幸いです。

医院情報

ziz CLINIC

ziz CLINIC
所在地 〒150-0042 東京都渋⾕区宇⽥川町36-1 SANWA SHIBUYA Bldg.7F
アクセス 各線渋谷駅 徒歩8分
診療科目 美容外科‧美容⽪膚科‧形成外科

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