【体験談】原因不明で精神の病も疑われた「好酸球性胃腸炎」とは(2/2ページ)

今は夫婦で幸せな日々を送っています

編集部
病気の前後で変化したことを教えてください。
1128shioriiさん
まずは食事ですね。アレルギー除去食をメインとした自炊となりました。外食は特定の場所の特定メニューのみ食べることが可能です。仕事は休職の後、転職し、その後、2017年に夫と出会い結婚して専業主婦になりました。体調の波がある中でも、元気に過ごせる時間が増えたことで未来へ展望を持って過ごすことができ、また働いたり、勉強のため学校へ通い始めたりすることができるようになりました。食事に関しても検査や食の知識を深めることで、徐々に食べられる物の幅も広がりました。体調最優先で物事を判断するという点は以前と大きく変わりましたが、逆にそれが指標となって、心身が元気でいられる日が増えました。
編集部
今までを振り返ってみて、後悔していることなどありますか?
1128shioriiさん
後悔はないです。自分の身体の声をきかずに酷使しすぎていたことは反省すべきだと思いますが、家族の支えで絆を強く感じられたこと、理解ある友人が周りに残ってくれたことなど、大切な存在を再確認できました。これまで自分がやりたいと思ったことがすぐに実現できる環境・体調に恵まれていましたが、それができなくなったときに、人生の優先順位、大事にすることを知ったように感じます。人生に無駄な経験はないなと思いました。
編集部
現在の体調や生活はどうですか?
1128shioriiさん
寛解と再発を繰り返してはいますが、再発する間隔は徐々に広がっており、年に1~2回にまでコントロールできるようになりました。いまは夫婦二人で幸せな日々を送れています。
編集部
医療機関や医療従事者に望むことはありますか?
1128shioriiさん
これまで、医師・看護師・あらゆる医療機関の方々に支えてもらってきました。今の私がいるのは皆さんのおかげです。ただ、私の場合、しっかりと話しを聞いてもらえなかったり、症状は私の思い込みだと流されてしまったりする経験も何度もありました。多忙な中で、患者一人に割ける時間は限られていることは承知ですが、患者さんのリアルな声や目を診て、向き合ってもらえたら嬉しいと感じるときもありました。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
1128shioriiさん
病によって、日常が一変することがあります。今まで出来たことが出来なくなったり、誰かの重荷になっていると感じて自分を責めたりして、私は日々落ち込んでいきました。「病は気から」という言葉もありますが、そんな毎日で、気持ちを前向きにポジティブでいるなんて不可能だと思います。闘病生活が10年を越え、最近思うようになったのは、「健康とは心身が良い状態であるということではなく、自分が人生の中で楽しいと感じたり、幸せだと思えたりする瞬間を持っている」ということ。闘病中の方には何でもいいから、あなたが好きなこと、幸せだと感じることをしてもらいたいです。みなさんが少しでも健やかに、ほがらかに過ごされることを願っております。
編集部まとめ
一度は治療も諦めかけた、という1128shioriiさん。自ら情報収集をし、信頼できる主治医に出会えて本当に良かったですね。医師といえども専門は様々なので、しっかり調べて主治医を決めることの大切さを改めて感じました。1128shioriiさん、ありがとうございました。







