【闘病】乳がん発覚時にはリンパ節にも転移 AYA世代ママの闘病(2/2ページ)

治療による副作用に悩まされる日々

編集部
治療開始後、仕事にどのような変化がありましたか?
りかすかさん
治療は、育児休暇中に行いました。治療が終わったら仕事復帰する予定でしたが、副作用が強く、職場復帰はすぐには出来ませんでした。復帰した際は、リンパ節郭清術をしており、患側では重いものが持てないため、そのような負担の無い部署へ異動となりました。
編集部
治療開始後、生活にどのような変化がありましたか?
りかすかさん
家事・育児は主に自分が行っていましたが、主人が仕事をしながら家事や育児をこなすことになりました。また、両親や2人の妹にも助けてもらいました。結果的に、主人は離乳食作りが上手になり、子育てにもすっかり慣れることが出来たので、この点は良かったです。
編集部
治療中の心の支えとなったものは、何でしたか?
りかすかさん
副作用を緩和してくれる薬です。緩和されると、子どもとちゃんと向き合えました。「治療中は子どもが心の支えになる」と思われがちですが、体調不良中の育児は、身体的にも精神的に辛かったです。しかも、入退院を繰り返したため、子どもが愛着障害となってしまい、「ちゃんとした育児が出来ていないのでは」と悩みました。
編集部
もし昔の自分に声をかけるとしたら、どんな助言をしますか?
りかすかさん
「頑張り過ぎなくていいよ」と声をかけてあげたいですね。
編集部
現在の体調、生活の様子を教えてください。
りかすかさん
まだ脱毛は改善していないので、治療終了から10年経った今でもウィッグを着用しています。また、指先に末梢神経障害が残っているので、細かな作業がしづらいです。味覚障害も残っているので、料理の味見は夫や子どもにしてもらっています。あとホルモンバランスが乱れたままで、ホットフラッシュや関節痛といった更年期症状、生理不順が続いています。
編集部
あなたの病気を知らない方へ、一言お願いします。
りかすかさん
血縁者に乳がん経験者はいないので、乳がん検診を受けようと思ったことがありませんでしたが、私の場合、気付いたときには腫瘍の大きさが2.5cmもあり、リンパ節転移もしていました。早期発見のため、AYA世代の皆さんもぜひ乳がん検診を受けてほしいですね。
編集部まとめ
今回はAYA世代で乳がんと闘っているりかすかさんにお話を伺いました。AYA世代には、妊孕性という大きなテーマがあり、同じAYA世代のがんファイターが少ないこと、医療関係者も対応方法にまだ不慣れな点があることなど、課題がいくつか見えてきたと思います。私たちもAYA世代のがんファイターからの体験談も取り上げていきたいと思います。
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