【闘病】「なぜ自分が白血病?」 診断まで自覚症状はなかった(2/2ページ)

毎日が小さな幸せを見つける訓練

編集部
現在の体調や生活はどうですか?
山添さん
2021年10月に、3年ぶりに職場に復帰しました。リハビリを受けやすい制度があり、時短勤務でスタートしました。9時から勤務すると、夕方頃疲れを感じるときがありますので、まだ体力は戻っていないと思います。自分の感覚では、大体90%ぐらいまで体調が元通りになったと感じています。
編集部
医療機関や医療従事者に望むことはありますか?
山添さん
入院治療している患者には、家族との生活や、仕事などでそれまでに積み重ねてきたキャリアがあります。それらを気遣える人生経験の豊富な方を配置したり、患者の見えない私生活についても想像力を膨らませたりして接してほしいと思うこともありました。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
山添さん
病気になった時「なぜ自分だけこんな目に合わなければならないのか?」と怒りがこみあげてきて、その後「自分があの時ああしたから病気になったのではないか? 何が悪かったのか?」と自分のことを責める方が多いのではないかと思います。私もそうでした。しかし、過去の自分を責めても良いことはひとつもありません。大変な治療を乗り越えるために、自分を励ましてモチベーションを高めなければならない時に、自分を責めるということは真逆の行為だと思います。「小さな幸せを見つけられるよう日々訓練して、たとえ病気になっても自分の気持ちを高めて治療に立ち向かっていけるように」。そのマインドを忘れずにこれからの人生を過ごしていこうと思います。
編集部まとめ
子どもが2人いながら、9カ月も入院することになった山添さん。面会も制限されており、寂しい思いをさせないようにいろいろ工夫されたと言います。闘病を体験し、小さな幸せを見つけることができるようになった山添さんのマインドは、闘病中の方にも、そうでない方にも、勇気や希望を与えてくれると思います。山添さん、ありがとうございました。