レーザー脱毛はどれくらい痛いの? 痛みが出やすい部位や理由、対策を解説
「レーザー脱毛に興味はあるけれど、痛いと聞いて躊躇している……」、そんな人も多いのではないかと思います。一体、レーザー脱毛の痛みはどれくらいなのでしょうか。また、痛みを抑える方法がないのかも気になるところです。今回は、レーザー脱毛の痛みに関する疑問を「Willbe Clinic」の堀田先生に解決していただきました。
監修医師:
堀田 歩希(Willbe Clinic)
レーザー脱毛は痛い?
編集部
レーザー脱毛は痛みがあると聞きました。本当ですか?
堀田先生
たしかに、レーザー脱毛の際に痛みを感じる人もいらっしゃいます。しかし、脱毛に使用するマシンやその人の痛みの感じ方などによって異なります。総じて個人差が大きく、全く痛みを感じない人もいるので、一概に痛いとは言えません。また、現在ではマシンが進化しており、従来に比べて痛みが少ない施術が可能となっています。
編集部
なぜ、レーザー脱毛は痛みを感じることが多いのですか?
堀田先生
使用するレーザーの種類や照射方式でも痛みの程度は異なるのですが、一般にレーザー脱毛で痛みを感じるのは、使用するレーザーの出力が大きいからとされています。そもそもレーザー脱毛とは、医療機関でおこなわれる医療脱毛のことを指します。医療用のレーザーを使うので出力が大きく、レーザーを「出力→照射」したときの熱が毛根に伝わり、その刺激で痛みを感じてしまうのです。
編集部
痛みのイメージがあれば教えてください。
堀田先生
「肌を輪ゴムで強く弾かれた感じ」「チクチクと刺される感じ」「じんわり温かく感じる程度」など、痛みの感じ方には個人差があります。
編集部
とくに痛みを感じやすい部位はありますか?
堀田先生
一般的に、脇や顔は痛みを感じやすいと言われています。脇は太くて濃い毛が密集していますし、皮膚が薄くて刺激に弱い部位なので痛みを感じやすいのです。それから、男女ともに痛みを感じやすいのが顔です。男性の場合、あごや頬などに生えている毛は太くて濃く、密集していることが多いので、痛みが出やすくなります。一方で女性の場合、顔には産毛が多く生えており、除去するためにマシンのパワーを上げると痛みを感じやすくなります。
編集部
部位によって、痛みの感じ方が異なるのですね。
堀田先生
はい。それから、デリケートゾーンも皮膚が薄く、毛が太かったり毛量が多かったりするので、痛みを感じやすいとされています。もちろん個人差があるので一概には言えませんが、一般的にはそのように考えられています。
編集部
痛みを感じるということは、それだけ効果が高いということですか?
堀田先生
痛みを感じる度合いは人それぞれなので、一概にそういうわけではありません。また、痛みを感じにくいマシンもありますから、痛みと効果に関連性はないと言えるでしょう。
レーザー脱毛の痛みを抑えるには?
編集部
少しでもレーザー脱毛の痛みを抑えたいのですが、どうしたらいいでしょうか?
堀田先生
まずは、脱毛を始める前におこなうカウンセリングで「痛みを抑えたい」という旨を伝えましょう。それにより、マシンの照射方式や種類を最適に調整してくれると思います。
編集部
ほかに、痛みを抑えるにはどのような方法がありますか?
堀田先生
医療脱毛で使用するマシンには様々な種類があり、なかには痛みが出にくい種類もあります。そうしたマシンを使用している医療機関、または複数のマシンを用意している医療機関を選ぶといいでしょう。場合によっては、麻酔を使用して脱毛をおこなう医療機関もあります。
編集部
痛みを抑えるには、どのようなマシンを選べばいいのでしょうか?
堀田先生
現在、日本で医療脱毛に使われるレーザーは、主に「ダイオードレーザー」「アレキサンドライトレーザー」「ヤグレーザー」の3種類です。それぞれ特徴が異なり、ダイオードレーザーは黄色人種の毛質や肌質に最適で、産毛にも効果があります。また、痛みが少なく肌に優しいといった特徴があります。
編集部
アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーについてはいかがでしょうか?
堀田先生
アレキサンドライトレーザーは黒い部分によく反応しますが、少し痛みが強く、パワーを上げ過ぎると火傷のリスクがあります。他方、ヤグレーザーは、皮膚深くにある毛根に有効で、肌が黒い人でも施術できますが、痛みが非常に強いという特徴があります。
編集部
3種類のなかで、どのマシンがおすすめですか?
堀田先生
一般的な毛質や肌質ならダイオードレーザーを推奨します。ダイオードレーザーには熱破壊式と蓄熱式のモードがあり、1つのマシンにどちらかのモードを備えたマシンが一般的ですが、なかには2つのモードを備えたハイブリッドなマシンもあります。蓄熱式の方が新しい方式で脱毛効果が優れていながら痛みが少ないとして、最近、人気を集めています。
編集部
熱破壊式は痛みが強いのですか?
堀田先生
ワンショットで毛根の部分を破壊しなければならないため、1回あたりのパワーが強く、その分痛みを感じやすいとされています。それに比べて蓄熱式は同一の部位に対して、弱い熱を少しずつ与えていくので1回あたりのパワーは弱く、それほど痛みがないとされています。
編集部
医療機関を選ぶ場合は、使用マシンを確認した方がいいのですね。
堀田先生
そうですね。痛みが気になる人は、医療機関のウェブサイトで使用マシンをチェックしたり、事前に電話で問合わせたりして、蓄熱式のマシンがあるかどうかを確認するといいでしょう。
編集部
ほかにも、マシンについて注意すべきことはありますか?
堀田先生
安全性の観点から言えば、「厚生労働省の薬事承認が下りているマシンを揃えているか」ということも重要なチェックポイントです。もしウェブサイトなどで確認できない場合は、事前カウンセリングでマシン名を聞いて、薬事承認が下りているかチェックしておくと安心して施術を受けられると思います。
理想的な医療脱毛はハイブリッドなタイプ
編集部
蓄熱式にはデメリットもあるのですか?
堀田先生
強いて言うなら、「効果が現れるまでの時間がかかる」という点です。蓄熱式の場合、2~3週間でゆっくりと毛が抜け始め、1カ月くらいで「生えなくなった」と実感するのが一般的です。熱破壊式に比べて効果が現れるまでの時間が長いというだけで、最終的な通院回数はそれほど変わりません。しかし、即効性を期待するなら熱破壊式の方がいいかもしれません。
編集部
ほかにも、蓄熱式のデメリットがあれば教えてください。
堀田先生
基本的には、蓄熱式でも熱破壊式と同様の効果が得られます。しかし、毛が密集している部分や根深い毛の部分は熱破壊式の方が優れているかもしれません。一方で熱破壊式のデメリットとしては、打ち漏れリスクが大きいことや肌トラブルリスクなどが挙げられます。
編集部
熱破壊式も蓄熱式も一長一短なのですね。
堀田先生
理想は、蓄熱式と熱破壊式という2つの手法を使い分けるハイブリッド方式です。1つのマシンに2つのモードを搭載したマシンもありますから、部位ごとにモードを切り替えて脱毛をおこなえば、効果が現れるのも早くなり、痛みを抑えることもできます。
編集部
具体的に、どのモードがどの部位に適しているのでしょうか?
堀田先生
顔のように産毛が密集して生えている部位には熱破壊式、体には蓄熱式が適しているのではないかと思います。ただし、毛の生え方は人それぞれですし、特殊な毛質の部分については、ほかのレーザーを使った方がいいパターンもあります。なので、様々なレーザーを取り扱っている医療機関を探すのが理想的です。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
堀田先生
医療脱毛をおこなっている医療機関は豊富にあり、選択に悩む人も多いでしょう。そこで医療機関を選ぶ1つの基準として、使用しているマシンの種類に着目してみてください。また、「予約が取りやすいか」「最終的に費用がどれくらいかかりそうか」「きちんと相談に乗ってくれるか」「すぐに契約を迫らないか」などもカウンセリングの時点で確認するといいでしょう。
編集部まとめ
レーザー脱毛は美容脱毛に比べて効果が高く持続性もありますが、痛みが気になる人も多いでしょう。しかし、レーザー脱毛は使用するマシンによって、痛みの度合いが異なります。痛みに弱い人や痛みの少ない施術を希望する人は、事前カウンセリングで相談するのがおすすめとのことでした。場合によっては、複数の医療機関に相談して、通院する医療機関を決めるのもいいかもしれませんね。
医院情報
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診療科目 | 皮膚科、美容皮膚科 |