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疲れやすい人は必見! 長時間歩いても疲れない歩き方を理学療法士が解説

 更新日:2023/03/27

最近、疲れやすくなったと感じることが多い方は、負担のかかる歩き方をしていることが原因かもしれません。歩き方を少し工夫するだけで、疲れやすさが軽減することもあります。今回は、疲れない歩き方について、リハビリでの歩行指導を主に行っている「理学療法士」の小島さんに話を伺いました。

小島雄也さん

監修
小島 雄也(理学療法士)

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ユマニテク医療専門学校(現・専門学校ユマニテク医療福祉大学校)理学療法学科卒業。卒業後、三重県のリハビリ病院に就職して主に重度脳卒中患者のリハビリに携わる。愛知県のリハビリテーション病院に転職後はロボットなど先進医療機器を活用した歩行訓練を多数行い、学会発表も経験する。現在も病院で働く傍らトレーナーとしてダイエットサービスを提供している。

疲れない歩き方とは?

疲れない歩き方とは?

編集部編集部

疲れない歩き方ってあるのでしょうか?

小島雄也さん小島さん

疲れやすい原因としては必要以上に足の筋肉を使いすぎていることが挙げられます。したがって、大きい筋肉を極端に使い過ぎないことが長距離を疲れずに歩くためのポイントです。疲れやすい方は、具体的にはふくらはぎやお尻の筋肉を使い過ぎている傾向にあります。足裏全体で着地して、やや小股で歩くことが筋肉を使いすぎない歩き方に繋がります。身近なところだとマラソンランナーはフラットに足裏をつくことでエネルギー消費を抑えながら走っています。

編集部編集部

逆に疲れる歩き方とは、どういう歩き方なのでしょうか?

小島雄也さん小島さん

体幹や歩幅を大きく動かす歩き方は、疲れやすくなります。例えば、ファッションショーで歩くモデルをイメージしてもらうと分かりやすいですが、内股で腰を大きく横に振る歩き方はエネルギーを多く消費するため、長距離歩行にはむいていません。歩幅は骨盤幅にして、筋肉を左右バランス良く使うことを意識すると、長時間疲れずに歩くことが可能です。また、大股で踵から着地して歩くとエネルギーを多く消費するので、長距離を歩くと疲れてしまいます。逆に急いでいるときなどは、そのような歩き方のほうが適していますので、必ずしもどちらがいいというわけではなく、その場によって使い分けるのがいいでしょう。

編集部編集部

ほかに疲れない歩き方のポイントはありますか?

小島雄也さん小島さん

歩行ペースを一定にすると、疲れにくい傾向にあります。特に加速するときにエネルギーを多く消費しますので、一定にすることでエネルギーを温存し、長距離を疲れずに歩くことができます。日頃から意識して、コントロールできるようにしておくといいでしょう。

疲れない靴の選び方

疲れない靴の選び方

編集部編集部

疲れにくい靴の選び方を教えてください。

小島雄也さん小島さん

ご自分の足の形状に合ったものを選ぶことが大切です。特に足裏の形状に合わせることがポイントになります。足の裏は土踏まずのあたりが高いアーチ状の構造となっていますので、その凹凸にフィットする靴を選択することが重要です。お気に入りの靴が合わない場合、自分の凹凸に合ったインソールを使用することで調節も可能です。靴のサイズは足の指を自由に動かせて、地面を踏みしめられるくらいが適切です。

編集部編集部

ほかに気をつけることはありますか?

小島雄也さん小島さん

筋肉を左右均等に使うと疲れを抑えることができるため、鞄はリュックサックタイプのものがお勧めです。胸の周囲が固定できていないと猫背になりやすく、姿勢が悪くなるため、歩行にも影響します。チェストベルトが付いているものだと、さらに効果が期待できます。最近は仕事で使えるようなタイプのものも多いので、日常使いにもお勧めです。

編集部編集部

やはり日頃の姿勢も歩行に影響しますか?

小島雄也さん小島さん

日頃から姿勢を正しておくことは大切です。特に現代人は、猫背・ストレートネックなどの首や体幹が前傾するような姿勢の方が、とても増えていると言われています。背筋を伸ばして、身体を真っ直ぐに保っておくことが重要です。

疲れない身体づくりも大事

疲れない身体づくりも大事

編集部編集部

歩き方以外に疲れないようにする方法はありますか?

小島雄也さん小島さん

日頃から足腰を鍛えておくことをお勧めします。24時間営業のジムも増えていますし、オンラインで運動できるサービスもあるので、現在は運動を始めやすい環境にあると思います。運動不足の方は思い切って、何かスポーツを始めてみるのもいいかもしれません。

編集部編集部

何か取り組みやすい運動があれば教えて下さい。

小島雄也さん小島さん

日常生活に少しずつ取り入れられる運動がお勧めです。例えば、通勤で歩く距離を一駅増やしたり、エスカレーターを使わずに階段を使ったりすることから始めてみてはいかがでしょうか。

編集部編集部

運動以外で気をつけることはありますか?

小島雄也さん小島さん

充分な睡眠時間を確保して、身体を休めてあげることも疲れない身体づくりには必要です。徹夜をすることは、泥酔状態と変わらない負担が身体にかかると例えられることがあります。まずは体調管理を行い、万全の体調で過ごすことが基本です。

編集部まとめ

長距離を疲れずに歩くための歩き方や靴選びについて理解を深めることができました。少し工夫するだけで普段から行えることばかりなので、早速実践して外出時間を満喫してみてはいかがでしょうか?

この記事の監修理学療法士