【闘病】ある日突然、脈がなくなった。「高安動脈炎」とは(2/2ページ)

当たり前の生活ではなく感謝の気持ちをもつこと

編集部
もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?
有里さん
「当たり前を当たり前だと思わず、⾃分の体としっかり向き合って、⾃分の体を第⼀に、⼤切にして⽣きて」と⾔いたいです。
編集部
現在の体調について教えてください。
有里さん
現在の体調はとても良好ですが、薬の副作⽤で顔に脂肪がついて丸くなること(ムーンフェイス=満月様顔貌)や肌荒れを起こすことがあるので、薬の副作⽤と上⼿く付き合っていく方法を模索中です。⽣活の⽅は、⼤学の勉強が大変で、忙しい⽇々を送っています。脈は、いまだにかすかに感じるかなというくらいで、⾎圧計で測ることはできません。冷感と挙上した際のだるさは、左⼿と変わらないくらいに改善されました。
編集部
日常生活はどうですか?
有里さん
⼤学では勉学、休⽇にはアルバイトにも励むことができています。ほかにも、料理教室に通ったり、オンラインでのパソコン教室に通ったりと新しいことにも挑戦できるようになりました。
編集部
あなたの病気を意識していない人に一言お願いします。
有里さん
⾒た⽬は健常者と変わらないですが、薬の副作⽤などで、⼈⼀倍の悩みがあります。健康を⾒た⽬で判断しないで欲しいです。⾒た⽬は健康そうに⾒えても裏でたくさん苦労や努⼒をしている⼈がいることを知ってほしいです。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
有里さん
病院に来ている患者さんはみんなとても⼤きな不安を抱いていると思います。そのため、傾聴の姿勢で患者さんと接し、良好な信頼関係を構築することで、医療従事者が患者さんを安⼼させてくれるような存在であってほしいなと思います。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
有里さん
私は、早期に病気を発⾒できたので健常者と変わらない⽇常⽣活を送れています。⼿遅れになる前に、⾃分の体を⼤切にして健康を第⼀に考えてほしいです。また、健康診断は健康維持、予防医療において必要なものです。定期的な健康診断の受診、ストレスを溜めないなど、予防と早期発⾒を⼤事にしてほしいと思います。そして、「⾃分に優しく⾃分優先で⽣きていいんだよ」と⾔いたいです。私は病気になって、当たり前のことが当たり前ではなくなった時、はじめて周りの人たちに支えられて今があることに気づきました。皆さんには、何かを失ってからじゃなくて、たくさんの方々に支えられて⽣きていることを知って「ありがとう」の気持ちを大切にして欲しいです。
編集部まとめ
有里さんは、病気になったことで日常が急激に変化し、当たり前だと思っていたことに支障が起こりました。「健康な身体を意識してみることで、感謝の気持ちを忘れずに生きていけると思います」と有里さんは言っておられます。病は急に訪れますので、手遅れにならないように、自分の身体と向き合いながら、日々感謝の気持ちを忘れずに生きていきたいですね。




