【闘病】「常にトイレの場所を確認」生活丸ごと潰瘍性大腸炎に奪われていた(2/2ページ)

「難病」に囚われず、「希望」をもってほしい

編集部
現在の体調や日常生活はどうですか?
ちこさん
現在は、1日に1~2回の普通便で収まっています。下痢もしますが、すぐ落ち着きます。日々の食事やお弁当作り、買い物、洗濯などの家事全般はこなせる程度に回復しています。また、休日にはトイレのない公園や海へ子どもと一緒に出かけて、体調が悪かった時にできなかったことを日々楽しんでいます。
編集部
仕事についてはいかがでしょうか?
ちこさん
家事の合間にマンガを描いています。集中して描き終えた後の達成感はヤミツキになりますね。マンガはブログとInstagramに載せており、「潰瘍性大腸炎 ちこ」で検索すると出てきます。少しでもみなさんの心が晴れる時間となればと思い発信しています。
編集部
潰瘍性大腸炎を知らない人たちへ、一言お願いします。
ちこさん
潰瘍性大腸炎の罹患者と健康な人は、見た目では区別がつきません。症状が酷くなってステロイド治療をすると、副作用でふっくらとした体型や顔になり、むしろ健康そうにみえることもあります。また、突然激しい便意に襲われるため、オムツなどで対策する人も多いと思います。こうした病気で、一刻も早くお手洗いが必要な人が世の中にいることは、この機会に知っておいてほしいです。
編集部
医療関係者に望むこと、伝えたいことはありますか?
ちこさん
大変お世話になり、心より感謝をお伝えしたいです。ありがとうございます。医学について全く無知ですが、西洋医学と東洋医学の垣根がもっと低くなってほしいと感じました。患者側が漢方治療を望む場合、安心して主治医に相談しやすい空気になってほしいなと願います。
編集部
最後に、メッセージをお願いします。
ちこさん
この記事の読者のなかには、今現在もご自身や家族など大切な人が潰瘍性大腸炎で苦しんでいる人もいらっしゃるでしょう。「難病」という2文字にとらわれず、これからまだまだ続く人生は「希望」を持ってください。助けが必要な時は周囲にSOSを出す勇気を持ってほしいですし、辛い時は薬だけでなく自然治癒力も信じて、焦らずに過ごしてください。
編集部まとめ
潰瘍性大腸炎という難病について、ご自身の経験をマンガで表現しているちこさんに話を伺いました。「お手洗いが大きな問題であるとともに、薬を色々と使って治療することで、健康なままでは気づきにくい大切なことに早くから気づくことができる」という点を教わりました。また、「SNS上のつながりに助けられ、逆に今はSNSで経験を発信して他人を助ける」という点にも、患者同士の助け合いの形を垣間見ることができました。





