【闘病】ステージIVの乳がんから生還した元キャビンアテンダント(2/2ページ)

分子標的薬治療のおかげで元気になった現在

編集部
現在の体調や生活の様子などについて教えてください。
井出さん
現在ホルモン療法と分子標的治療をしており、体調は安定しています。週に1回のペースで分子標的治療を受けていて、分子標的薬の投与は2021年8月現在で、通算100回になりました。その甲斐あって、6年前歩くのもやっとだったときと比較すると、信じられないくらい元気になり、今では週1ペースでゴルフを楽しんでいます。また美容誌やテレビなどメディアに取り上げていただく機会などもあり、交友関係も広がりました。
編集部
乳がんを意識していない人に一言お願いします。
井出さん
あなたの大切な家族やパートナーががんになった場合、あなたは守れる自信がありますか? その答えがYESでない場合は、がんとがんの治療について少しでも正しい知識を得ることをお勧めします。セミナーやピンクリボンのボランティアに積極的に参加することなどでも深められると思います。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
井出さん
医師は忙しそうで、こちらも遠慮してしまい、なかなか納得いくまで話を聞くことができませんでした。看護師さんは、医師より気軽に相談しやすいのですが、聞いたことに対して、具体的なアドバイスをいただけると嬉しいです。病院の相談窓口や医師、看護師以外に相談できる機能をもっと充実させてほしいと思います。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
井出さん
歩くのも、箸を持つのも、ままならなかった私ですが、現在ではゴルフもできるようになりました。がんは医療の進歩によって助かる病気になったので、私のように長く治療を続け、がんと共存しながら仕事をしている方も多くいます。身近な人にがんを患っている人がいたら、思い切って今困っていることはないか尋ねてみてください。あなたのその心がけが患者にとって闘病の励みになります。
編集部まとめ
井出さんからは、「がんは早期発見も大切だけど、がんだからといって人生が終わったわけではない。そこからどう生きるかが重要。そして私は病気ではあるけれど病人ではない」と別途力強いメッセージをもらいました。がんで闘病中の方たちに、セカンドオピニオン含めご自身が納得する治療を選択し、積極的に生き生きとした日常をおくるヒントにして欲しいと感じました。





