【闘病】「クローン病」を患いながら妊娠・出産を果たした新米ママ(1/2ページ)

クローン病は若い人にも多く発症する指定難病です。腸の炎症が主な症状ですが、発熱が続いたり、関節が腫れたりなどの症状もあるため、クローン病と診断されるまでに苦労する方も多いようです。しかし、体験談を語ってくれた羽生さんは「クローン病になってから妊娠・出産しました」と、ポジティブな体験もしたのだとか。そんな彼女に、診断がつくまでの苦労やその後の病気と付き合いながらの生活について、話を聞きました。
※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2021年8月取材。

体験者プロフィール:
羽生さん
千葉県在住、1982年生まれ。結婚し1児の母。診断時の職業は事務。2019年にクローン病の確定診断を受けた。3〜4年前から前兆があり、大学病院での検査(大腸内視鏡など)でやっと病名が確定。毎日の内服にて治療し、2か月に1回の経過観察(血液検査など)を受けている。2021年4月に出産して現在育児中。

記事監修医師:
梅村 将成
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。
難病と言われ、ショックで泣きました

編集部
クローン病で、どのような症状がありましたか?
羽生さん
とにかく日常生活が本当に辛かったです。発熱とお腹の調子が悪い日が続き、トイレに何回も行き、なかなか出られず、うずくまることが多々ありました。また40℃くらいの発熱が続いていて、意識朦朧としながら勤務もしていました。関節が痛く、腫れあがることもありましたね。落ち着いて仕事ができる状態ではなかったです。
編集部
クローン病の診断がつくまでとても大変だったそうですね。
羽生さん
体調が普通ではないと思い、いくつもの病院に行きました。しかし、どこへ行っても原因不明。そのうち、とある病院の先生が大学病院への紹介状を書いてくださいました。大学病院で「炎症性腸疾患」の可能性を指摘され、詳しい先生のいる病院を紹介してもらい、結局その先生の病院でクローン病と確定診断を受けました。
編集部
クローン病だと判明したとき、どのような気持ちでしたか?
羽生さん
クローン病なんて聞いたことがないし、一生治らないし、治療を続けないといけない……。情報量が多すぎました。難病と聞いてショックで、その日は泣きましたね。でも不明だった病名が明らかになり、ちょっとホッとした部分もありました。
内服薬での治療と定期的な経過観察

編集部
今はどのような治療を受けていますか?
羽生さん
「まず内服から始めましょう」という話しがありました。ステロイドと免疫抑制剤です。症状が安定してきたら、ステロイドをやめて免疫抑制剤と抗炎症薬の内服に切り替えることとなりました。またこの内服が効かなくなったら、別の治療を検討すると言われています。
編集部
経過観察も重要ですよね。
羽生さん
経過観察としては、まず2か月おきに血液検査をし、炎症反応がないか、また内服によって状態が安定しているかの確認をしています。また年に1回は大腸内視鏡検査をし、腸内の炎症が悪化していないかも直接確認します。採血だけではわからないので、実際に腸内の状態も確認するそうです。
編集部
現在の体調はどうですか?
羽生さん
今は内服薬が体に合っているみたいで、症状は安定しています。またクローン病を発症した後で妊娠・出産し、現在は新米ママとして育児に奮闘中です。
編集部
現在、生活で気をつけていることは?
羽生さん
治療を始めてからは普通に生活できています。ただ食べ物には気を使うようになりました。食物繊維の多いもの、消化が悪いものはお腹の調子が悪くなるので、量を少なくしたり、調子が悪い時は食べるのを控えたりしています。
編集部
治療を開始してから、仕事はどうしていますか?
羽生さん
治療開始してからは、症状が安定したので、みんなと同じように普通に仕事ができるようになりました。



