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【漫画付き】ピルのネット購入はNG!? これってなんで?

公開日:2019/10/04  更新日:2021/12/14
【漫画付き】ピルのネット購入はNG!? これってなんで?

ネットで検索すると、意外と簡単に安価で手に入るピル。ネットで簡単に購入できるからといってサプリメント感覚で購入する女性もいるかも。しかし、山田ウイメンズクリニックの中﨑先生は、ピルのネット購入は危険なので注意が必要とのこと。ネットでの購入で飲み続ける危険性や安全に服用するための方法について伺った。

中﨑 千晶

監修医師
中﨑 千晶(山田ウィメンズクリニック)

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日本大学医学部を卒業。東京医科大学病院産科・婦人科に勤務する傍ら、山田ウイメンズクリニックで勤務。日本産科婦人科学会認定専門医。日本産科婦人科学会、日本生殖医学会、日本女性医学学会に所属。西洋医学と東洋医学の両方を取り入れたクリニックで、一人ひとりに寄り添って日々診療にあたっている。

ネット購入は手軽だが、代償は大きい

ネット購入は手軽だが、代償は大きい

編集部編集部

ピルがネット購入できることについて、中﨑先生の見解をお聞かせください。

中﨑先生中﨑先生

ネットで販売されているもののほとんどが、個人輸入代行によるものが多く、その中には正規品ではないものや偽造薬も紛れています。もし偽造品であった場合、避妊を目的に飲んでも有効成分が含まれておらず、妊娠してしまう可能性があります。また、ホルモン成分が含まれていたとしても、用量が的確でなければ健康被害をもたらすこともあります。また副作用が出た場合、もしインターネットで購入した薬であれば病院に受診してもすぐに対応することが難しいです。医師の立場からすると、処方箋がなくても購入できるネット購入は危険といわざるを得ません。

編集部編集部

ネット購入する人の中には、「病院に行く時間がないから」という方もいるようです。

中﨑先生中﨑先生

ピルはサプリメントではなく、あくまでも薬です。病院に行く時間がないからと、手軽にネットで購入した場合、後になって身体に大きなダメージをもたらす可能性もあります。そのリスクを避けるためにも、産婦人科の医師に相談したうえで処方してもらい、正しく飲むことが大切です。

編集部編集部

病院で処方される薬とネット購入する薬では、値段は違いますか?

中﨑先生中﨑先生

先ほども述べたようにネット購入できるものは偽造品の可能性も十分ありますし、値段があまりにも安すぎる場合、偽造薬や粗悪品の可能性が高いので注意が必要です。たとえそれが本当のものだったとしても、海外で作られたものだった場合は、ホルモン量など日本の規格に合っていない可能性もありますし、それが服用する方に合った薬かどうかは判断のしようがありません。

病院で処方されるピルは、副作用の少ない低用量が主流

病院で処方されるピルは、副作用の少ない低用量が主流

編集部編集部

ピルには、低用量、中用量、高用量があるようですが、病院で処方される薬はどれになるのでしょうか?

中﨑先生中﨑先生

最近は、低用量ピルが主流です。低用量のものでも、種類がいろいろありますので、どれを処方するかは、お一人お一人の体質や症状、目的に応じて相談して決めていきます。

編集部編集部

どんな方におすすめしたいですか?

中﨑先生中﨑先生

避妊目的の方や月経不順や月経困難症、PMS(月経前症候群)でお悩みの方、またアスリートの方にもおすすめしたいですね。女性アスリートの中には、無月経でも治療していない方が多いのが気になります。最近は、アスリートの月経不順や無月経が問題になっているので、昔よりは少なくなっているとは思いますが、以前は「アスリートは生理が来ないほうがいい」という間違った認識もまかり通っていましたから。

編集部編集部

詳しく教えてください。

中﨑先生中﨑先生

月経が来ないということは、女性ホルモンが少なくなっているわけですから、骨粗しょう症にもなりやすく疲労骨折にもつながり、結果的にはアスリートとしてのパフォーマンスも下がる可能性があります。また、将来不妊の原因にもなりかねます。月経不順や無月経はピルでの治療が可能ですから、アスリートに限らず、学生でもスポーツをしていて月経が来ない人、止まってしまったという人がいたら、ぜひ婦人科を受診して、治療していただきたいと思います。

現在ネットでピルを購入している人は一度服用を中止して婦人科の受診を

現在ネットでピルを購入している人は一度服用を中止して婦人科の受診を

編集部編集部

現在ネットで購入している方に、伝えたいことはありますか?

中﨑先生中﨑先生

血栓症のリスクが出てくるため、おすすめはできません。特に、元々肥満症の方、喫煙している方などは血栓ができやすいため、医師の診断を受けずに飲み続けると、血栓症のリスクが高まり、とても危険です。

編集部編集部

自身の身体のために医師の診断が重要ということですね。

中﨑先生中﨑先生

そうですね。現在の体の状態や既往歴も十分考慮した上で処方をしております。そのため、ネットで購入している方は、服用を一旦中止して、お近くの婦人科で診察を受け、健康状態を確認したうえで、身体に合ったピルを処方してもらうことをおすすめします。

編集部まとめ

ピルを、現在ネットで購入している人は要注意! ネットで販売されているものは、偽造薬の可能性だけでなく、ホルモンの含有量が的確でない場合もあるからです。
また、服用により一番心配される副作用は血栓症です。元々リスクがある人が飲み続けると、血栓症のリスクも高まり、命の危険にさらされる可能性もゼロではありません。
「病院にいく時間がないから」「ネットで買うほうが安いから」と、安易にネットで購入した場合も、節約できるのはほんの少しの時間とお金だけ。偽造薬や身体に合わないものを飲み続けて、結果的に健康被害を来たしてしまっては、お金も時間も無駄にしてしまいます。
正しい効能を得るためには、婦人科に相談して、今の健康状態を把握したうえで、正しく服用することが大切です。

医院情報

山田ウイメンズクリニック

山田ウイメンズクリニック
所在地 〒192-0046 東京都八王子市明神町3-25-7 グランデュールマンション1F
アクセス 京王八王子駅徒歩2分、 JR八王子駅徒歩8分
診療科目 産科・婦人科・内科