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もう生理痛に悩まない!痛みを和らげる方法と自宅でできる対策を解説

 公開日:2024/03/06
もう生理痛に悩まない!痛みを和らげる方法と自宅でできる対策を解説

生理痛、それは多くの女性にとって避けられない悩みです。痛みの程度は人それぞれで、軽い不快感から激しい痛みに至るまでさまざまです。この記事では、生理痛がどうして起きるのか、そしてその痛みを和らげるための様々な方法をご紹介します。薬から自然療法、食事や運動に至るまで、自宅でできる対策を中心に解説していきます。

生理痛に悩むあなたに、少しでも楽な日々を送るためのヒントが詰まっていれば幸いです。

馬場 敦志

監修医師
馬場 敦志(宮の沢スマイルレディースクリニック)

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筑波大学医学群医学類卒業 。その後、北海道内の病院に勤務。 2021年、北海道札幌市に「宮の沢スマイルレディースクリニック」を開院。 日本産科婦人科学会専門医。日本内視鏡外科学会、日本産科婦人科内視鏡学会の各会員。

生理痛が起きるメカニズムとは

生理痛が起きるメカニズムとは

生理痛は、医学的には「月経痛」とも呼ばれる現象です。なぜ私たちはこれに悩まされるのでしょうか? 生理痛の背後には、体内の複雑なメカニズムが働いています。その主な原因と一般的な症状について、詳しく見ていきましょう。

生理痛の主な原因

生理痛の主な原因は、子宮が収縮することによるものです。子宮が収縮すると、その周りの血流が減少し、酸素供給が不足します。この酸素不足が痛みを引き起こすのです。もしかしたら酸素不足と痛みがどう関係しているのか疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。酸素が不足すると、細胞がエネルギーを作り出す過程で乳酸が生成され、これが神経を刺激して痛みを感じるようになります。

また、子宮の収縮を促進するプロスタグランジンという物質も関与しています。この物質が多く分泌されると、より強い収縮と痛みを感じることがあります。ストレスが多かったり、不規則な生活をしがちな人がプロスタグランジンの分泌が多い傾向にあると言われていますが、遺伝的な要素も影響しているようなので一概にこれが原因と特定しづらいのが悩みどころです。

生理痛の一般的な症状

生理痛の症状は、軽い鈍痛から激しい鋭い痛みまでさまざまです。痛みは通常、下腹部に感じられ、腰や太ももにも広がることがあります。一般的には、生理が始まる直前や始まったばかりの頃に最も強く感じられます。痛み以外にも、吐き気、頭痛、便秘や下痢などの消化器系の不調が伴うこともあります。

また、一般的ではないが人によってはみられる症状として、めまい、倦怠感、乳房の張りなどがあることもあります。これらの症状は個人差が大きく、かつその時々の生理痛の程度や体調によっても症状が出たり出なかったりすることもあります。

薬を使って生理痛を和らげる方法

薬を使って生理痛を和らげる方法

生理痛の痛みを和らげるために最も一般的に用いられる方法の一つが、薬を使用することです。薬にはさまざまな種類があり、それぞれの特性や効果が異なります。ここでは、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の効果や、市販薬と処方薬の違い、そして薬を使う際の注意点について詳しく解説します。

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の効果

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、生理痛の痛みを和らげるために一般的に用いられる薬の一種です。イブプロフェンアスピリンなどがこれに該当します。NSAIDsは、痛みを引き起こすプロスタグランジンの生成を抑制することで、痛みを軽減します。多くの場合、市販薬として手軽に入手できます。

薬の種類ごとの特徴として、イブプロフェンは速効性があり、痛みが急に出た際に有効です。アスピリンは胃への負担が少ないのが特徴で、長期間の使用に向いています。どういう人におすすめなのかは、痛みの種類や体質によるため、薬剤師と相談しながら選ぶと良いでしょう。

市販薬と処方薬の違い

生理痛に対しては、市販薬と処方薬の両方が利用できます。市販薬は軽度の痛みに対して効果的で、誰でも購入できます。一方、処方薬は医師の診察を受けてからしか入手できませんが、より強い痛みに対して効果があります。自分の痛みの程度に応じて、適切な薬を選ぶことが重要です。また、市販薬は自己負担となることが多いのに対し、処方薬は保険が適用される場合があるため、費用が抑えられることがあるのもポイントと言えます。

薬を使う際の注意点

薬を使う際には、いくつかの注意点があります。まず、薬の説明書をよく読み、推奨される用法・用量を守ることが重要です。また、他の薬との相互作用や、アレルギー反応などの副作用にも注意が必要です。痛みが続く場合や、薬による副作用が心配な場合は、医師や薬剤師に相談することをお勧めします。

温熱療法で生理痛を和らげる方法

温熱療法で生理痛を和らげる方法

さて、ここからは薬に頼らない生理痛の緩和方法について紹介していきます。

まず、自然な方法で生理痛を和らげたいという方におすすめなのが温熱療法です。温かさは筋肉をほぐし、血流を促進する効果があります。ここでは、温湿布の活用方法、ツボ温熱療法、温かいお風呂でのリラックス方法など、温熱療法で生理痛を和らげる具体的な方法をご紹介します。

温湿布の活用方法

温湿布は、生理痛の痛みを和らげるための手軽な方法です。市販の温湿布を下腹部に貼るだけで、じんわりとした温かさが痛みを和らげます。温湿布は携帯に便利で、外出先でも使用できるため、日常生活における生理痛対策としてもおすすめです。

また、温湿布を貼った箇所にマッサージすると、より効果が高まるでしょう。ゆっくりと円を描くようにマッサージすると温かさがより深く浸透します。このマッサージは、血行を促進し、筋肉の緊張を解放する効果があるのです。

ツボ温熱療法

ツボ温熱療法は、特定のツボに温かさを加えることで、生理痛を和らげる方法です。例えば、「三陰交」と呼ばれる足の内側のツボに温かいタオルを当てると、子宮の血流が促進され、痛みが軽減されると言われています。他にも、「合谷」と呼ばれる手の親指と人差し指の間、また「太衝」と呼ばれる足の親指の付け根など、生理痛に効果的なツボがあります。

自宅で手軽に試せる方法なので、興味がある方はぜひ挑戦してみてください。

温かいお風呂でリラックス

温かいお風呂は、全身の筋肉をほぐし、心地よいリラックス効果をもたらします。特に生理痛の際には、お風呂にゆっくりと浸かることで、下腹部の筋肉が緩み、痛みが和らぎます。アロマオイルやバスソルトを加えることで、さらにリラックス効果を高めることができます。

具体的にどのような香りがおすすめかというと、ラベンダーはリラックス効果が高く、生理痛時のイライラを和らげる効果があります。ローズは女性ホルモンのバランスを整える効果があるとされ、心地よい香りで癒されます。

温熱療法は、自然な方法で生理痛を和らげるための素晴らしい選択肢です。自宅で手軽に試せる方法が多いので、薬に頼りたくない方に特におすすめです。

運動で生理痛を和らげる方法

運動で生理痛を和らげる方法

生理痛の時は動きたくない! と思われる方も多いのではないでしょうか。しかし、運動は健康のために重要な要素であり、やはり生理痛を和らげる効果も期待できます。適度な運動は血行を促進し、筋肉をほぐすことで、生理痛の痛みを軽減することができるのです。

運動が生理痛に与える影響

運動は、心拍数を上げ、血液の流れを良くする効果があります。これにより、子宮周辺の血流も改善され、痛みを和らげることができるのです。また、運動によって分泌されるエンドルフィンは自然な鎮痛剤として働き、気分を高揚させる効果もあります。

しかし、激しすぎる運動は逆効果になることもあります。特に生理中は体がデリケートなため、無理にハードな運動をすると、かえって痛みを増幅させることがあるので注意が必要です。

生理痛に効果的なエクササイズ

生理痛に効果的なエクササイズとしては、ウォーキングストレッチヨガなどの軽い運動がおすすめです。特にヨガのポーズには、子宮を刺激し血行を促進するものが多く、生理痛の緩和に効果的です。ただし、過度な運動は逆効果になることもあるので、自分の体調に合わせた適度な運動を心がけましょう。

以下、いくつかのおすすめのヨガのポーズを紹介します。

・子宮のポーズ
両膝を曲げて床に座り、両手で足首をつかみながらゆっくりと背中を丸める動きをします。子宮周辺の筋肉を柔らかくし、血行を促進する効果があります。

・魚のポーズ
魚のポーズは、仰向けに寝て、両手を体の下に入れながら胸を持ち上げるポーズです。胸部を開くことで、子宮への血流を改善し、痛みを和らげる効果が期待できます。

・猫のポーズ
四つん這いの姿勢から背中を丸めたり反らせたりする動きが猫のポーズです。このポーズは腰周りの筋肉をほぐし、子宮への血流を促進する効果があります。

運動によって生理痛を和らげる方法は、自分の体調やライフスタイルに合わせて取り入れやすいものです。薬や特別な治療が必要ないため、自然体で取り組みたい方におすすめです。さらに、運動は全体的な健康促進にも良い影響があるため、生理痛だけでなく、健康的な生活づくりにも役立つでしょう。

栄養豊富な食事で生理痛を和らげる方法

栄養豊富な食事で生理痛を和らげる方法

食事は私たちの健康に直接影響を与えます。特に生理痛に悩む女性にとって、栄養バランスの取れた食事は非常に重要です。ここでは、生理痛に効果的な栄養素、おすすめの料理、生理痛を悪化させる可能性のある食品について解説します。

生理痛に効果的な栄養素

生理痛の痛みを和らげるためには、マグネシウムやオメガ3脂肪酸などの栄養素が効果的です。これらの栄養素は筋肉の収縮を抑制し、痛みを軽減する働きがあります。ナッツや魚、全粒粉のパンなどに含まれているので、日常の食事に取り入れると良いでしょう。

生理痛対策におすすめの料理

生理痛対策に効果的な料理としては、温かいスープやシチューなどがおすすめです。特に、生姜やにんにくなどの香辛料を加えると、血行を促進し、痛みを和らげる効果が期待できます。また、野菜をたっぷり使った料理は、ビタミンとミネラルが豊富で、生理痛の緩和に役立ちます。

生理痛を悪化させる可能性のある食品

一方で、カフェインやアルコール、過剰な塩分などは、生理痛を悪化させる可能性があります。これらの成分は血管を収縮させる作用があるため、生理中は控えめにすると良いでしょう。

食事と栄養は、生理痛を和らげるための自然な方法です。薬に頼らず、日常の食事から改善を図ることができるので、健康的な生活を送りたい方に特におすすめです。

ストレス解消で生理痛を和らげる方法

ストレス解消で生理痛を和らげる方法

ストレスは生理痛を悪化させる要因の一つです。心地よいリラックス状態にすることで、生理痛の痛みを和らげることが可能です。

ストレスと生理痛の関係

ストレスは、体内のホルモンバランスを崩すことがあります。特に、生理痛を引き起こすプロスタグランジンの分泌を促進することがあるため、ストレスを感じると生理痛が強くなることがあります。リラックスすることで、このホルモンの分泌を抑制し、痛みを和らげることができるのです。

リラックスするためのテクニック

リラックスするためのテクニックとして、深呼吸や瞑想、アロマセラピーなどがあります。深呼吸は、酸素をしっかり取り込むことで、心拍数を落ち着かせ、リラックス効果を高めます。瞑想は、心を静める効果があり、生理痛の痛みから一時的に距離を置くことができます。アロマセラピーでは、ラベンダーやカモミールなどのリラックス効果のある香りを楽しむことで、心地よい気分になることができます。

これらの方法の中で、瞑想はよく聞く言葉ですが、実際にどのようにやればいいのかよくわからない人も多いのではないでしょうか。以下に、瞑想の基本的な方法についてご紹介します。

・静かな場所を選ぶ
瞑想を始めるには、静かで落ち着いた場所を選びます。邪魔にならないようにスマートフォンなども消音にしたり、通知が来ないようにしておきましょう。

・快適な姿勢を取る
椅子に座るか、床に座布団を敷いて座ります。背筋を伸ばし、手は膝の上に置きます。

・目を閉じ、深呼吸をする
目を閉じ、ゆっくりと深呼吸をします。息を吸いながら数え、同じ数だけ息を吐きます。

・心を集中させる
呼吸に意識を集中させ、他の考えが浮かんでも、優しく呼吸に戻します。
他の考えが浮かぶこと自体は自然なことなので、この時「他の考えが浮かんではいけない」と思いすぎないようにするのがポイントです。

・数分間続ける
初めての方は、数分から始めるとよいでしょう。いざやってみると、数分でもなかなか大変に感じられるものです。慣れてきたら、時間を延ばしても大丈夫です。

瞑想は、心を落ち着かせ、ストレスを減らす効果があるため、生理痛だけでなく日常生活におけるストレス管理にも役立つでしょう。最初は難しいかもしれませんが、続けることで自分に合った方法を見つけることができるでしょう。

生理痛を和らげる方法を実践してもが痛みがひどい場合

生理痛を和らげる方法を実践してもが痛みがひどい場合

生理痛を和らげるための様々な方法を試しても、痛みがひどい場合があります。そのような場合、医療機関での診察が必要になることもあるでしょう。このセクションでは、医療機関で受診すべきかどうかの基準と、医療機関での治療法について解説します。

医療機関で受診すべきかどうかの基準

生理痛が日常生活に支障をきたすほど強い場合、または、痛みが長引く場合は、医療機関での診察が必要です。自分での対処が効かない場合や、痛みに耐えられない場合も、専門医の診断を受けることが重要です。

医療機関での治療法

医療機関では、生理痛の原因を特定し、適切な治療を行います。例えば、子宮内膜症などの疾患が原因である場合、薬物療法や手術などの治療が必要になることがあります。また、生活習慣の改善やストレス管理など、専門医のアドバイスに基づいて、個人個人に適切な治療が行われます。

まとめ

まとめ

生理痛は女性にとって避けられない問題であり、その痛みには個人差があります。この記事では、生理痛のメカニズムから、薬、温熱療法、運動、食事、ストレス解消など、多岐にわたる和らげ方を解説しました。自分に合った方法を見つけ、生理痛を和らげることができるようになることを願っています。また、痛みがひどい場合は、医療機関での診察を受けることも忘れずに。健康的な生活を送るために、生理痛と上手に付き合っていきましょう。

この記事の監修医師