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うつ病の治療方法は?原因・症状・診断基準について解説

 更新日:2024/05/20
うつ病の治療方法は?症状・原因・診断基準について解説

いまや現代病といっても過言ではないうつ病ですが、100人のうち6人はうつ病を発症するといわれています。気分の落ち込み・不眠・やる気が出ないなど症状は人によってさまざまです。

うつ病の原因はまだ明らかになっていませんが、脳の神経伝達物質のバランスが崩れて起きるのではないかと考えられています。

日常生活で失敗して落ち込むことは誰にでもありますが、あまりにも長く続くようであれば注意が必要です。

そこでこの記事では、うつ病の治療方法・原因・症状・診断基準について解説します。当てはまる症状があれば早めに医療機関を受診してください。

中村 俊規

監修医師
中村 俊規(表参道こころのクリニック)

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元東京医科歯科大学教授。
麻布高校卒。筑波大学医学部を卒業後、同大学大学院修了(医学博士)。

精神保健・身障指定医、日本精神神経学会認定精神科専門医、日本神経外傷学会 理事、日本認知科学会 正会員

うつ病の症状

うつ病の症状
うつ病になると、体にはどのような変化がみられるのでしょうか。うつ病でみられる主な症状は以下の7つです。それぞれの症状について詳しく説明します。

眠れない

うつ病の代表的な症状としては眠れない・寝つきが悪いなどが挙げられます。不眠によって、集中力の低下や日中の異常な眠気など身体に異常をきたします。
睡眠が十分に取れないと身体が衰弱し、疲労感が強くなってしまいます。眠いのになかなか寝付けない・寝てもすぐ目が覚めてその後は寝られないなどの症状が続いたらうつ病の可能性があります。

食欲がなくなる

うつ病になると、食欲がなくなるといった症状も多くみられます。食事も味が感じられず、「砂を噛んでいるような感覚」と表現されることもあります。
今までは大好きだった食べ物が美味しく感じられなくなったり、食事の味が分からなくなった場合は要注意です。

疲れやすい

特に何もしていないのに疲れやすい・倦怠感がずっと続いている場合、うつ病を発症している可能性が高いです。疲労感・倦怠感といった症状も不眠に次いでうつ病の患者さんによくみられます。
疲労感・倦怠感が長く続くため、医療機関を受診したところうつ病と診断されたケースもよくあります。少し歩いただけでも疲れる・すぐに疲れて横になりたくなるといった症状がみられたら早めに医療機関を受診しましょう。

気分が落ち込む

気分が落ち込んで何もやる気が起きない・何をしても楽しくないといった症状が長く続く時もうつ病の疑いがあります。糖尿病などの生活習慣病・がん・脳梗塞・脳卒中といった疾患を持っている方もうつ病を発症しやすいことが報告されています。
慢性疾患によって気分が落ち込んだり、人間関係などで悩んだりしている場合、早めに医師・専門家に相談しましょう。

趣味を楽しめない

今まで楽しめていた趣味が急に楽しめなくなった・やる気がなくなったという症状もうつ病によくみられます。
大好きだった旅行に行きたくなくなった・趣味に興味がなくなったなどの症状が現れたらうつ病を疑いましょう。

思考が否定的になる

うつ病を発症すると思考が否定的になり、「自分がいると周りに迷惑がかかる」「自分なんていなくなった方が良い」などと悪い方向に考えてしまう傾向にあります。
うつ病の患者さんは自分のことを責める気持ちが大きいため、マイナス思考になりがちです。考え方だけではなく、ものの見方さえもすべてが否定的になってしまいます。自己否定や悲観的な考え方はますます自分を苦しめてしまい、うつ病を悪化させてしまいます。
自己否定やマイナス思考が強くなったら要注意です。

イライラや焦り

うつ病の症状には、気分の落ち込み以外にもイライラや焦りがあります。以前は我慢できていたような些細な出来事にもすぐに怒ったり、イライラが抑えきれなくなったりするケースがあるのです。
イライラが頂点に達すると、暴れまわったり、時には人に暴力を振るったりするといったケースもみられます。イライラや焦りは本人だけでなく、周囲も相当辛いものがあります。
また、対人関係の悪化にもなりかねません。怒りっぽくなった・いつも焦りを感じているといった症状がみられたら早めに医療機関を受診しましょう。

うつ病の原因として考えられるのは?

うつ病の原因として考えられるのは?
うつ病の原因はまだはっきりとは解明されていませんが、脳の神経伝達物質であるノルアドレナリンとセロトニンのバランスが崩れるためではないかとされています。
子どもから高齢者まで、どの年齢層でも発症するといわれていますが、特に中高年に多いのが特徴です。身体の疾患が原因でうつ病になるケースもあれば、失業・失恋・配偶者との死別・離婚・自然災害などがきっかけで発症するケースもあります。
また、うつ病を発症しやすい性格としては、真面目・融通が効かない・完璧主義・几帳面・過度に責任感が強いことが挙げられます。頑張りすぎず、適度に力を抜くこともうつ病を予防するうえでは大切です。

うつ病の診断基準

うつ病の診断基準
うつ病はどのようにして診断されるのでしょうか?うつ病の診断基準に明確なものはありませんが、以下の症状が長く続くようなら、うつ病が疑われるようです。

  • 睡眠障害
  • 食欲減退
  • 倦怠感
  • 消化器系の不調
  • めまい
  • 笑わなくなった
  • 涙もろくなった

これらの他にも本来の性格とは違う状態が慢性化していると、うつ病と診断される可能性が高くなります。
またこの他にも、周囲から「遅刻・欠席が多くなった」「人との交流を避けるようになった」「仕事でのミスが増えた」などの指摘があり、医療機関を受診してうつ病と診断されるケースもあります。うつ病は身体の疾患と違って目に見えないため、しっかりとした問診を受けることが必要です。

うつ病の治療方法

うつ病の治療方法
うつ病の治療方法にはどのようなものがあるのでしょうか。代表的な治療方法には以下の3つがあります。

休養

うつ病と診断された場合、まずはしっかりと休養をとることが大切です。会社や学校を休んだり、何もせずに一日中横になっていたりするのは非常に勇気が必要な選択かもしれません。
うつ病を患っている患者さんは、「このくらい大したことはない」「自分が休むと会社に迷惑がかかる」と思っている方が大多数です。人によっては休養を取ることによって、自分が築いてきた社会的地位を失ってしまったり、将来に不安を感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、うつ病を発症したまま登校や就労を続けると、ますます症状が悪化してしまうリスクもあります。
無理をして頑張り続けてもうつ病を悪化させるだけです。まずはしっかりと心身を休めるための環境作りから始めましょう。ストレスの原因から離れて過ごすことでうつ病の改善が期待できます。

薬物療法

うつ病の治療には薬物療法も有効といわれています。治療薬として使われるのは「抗うつ剤」です。飲み始めてすぐには効果が期待できないため、長期にわたって継続して服用し続けなければなりません。
抗うつ剤を服用することで、脳のバランスを整えてうつ病の症状を改善していきます。うつ病の症状が重い患者さんには睡眠薬も投与される場合があります。眠れない、悪夢ばかり見るといった症状に睡眠薬は有効です。
ただし、抗うつ剤には吐き気・眠気・頭痛といった副作用が現われることがあります。副作用が現われた場合は医師と相談してください。

精神療法

精神療法とは、人と人との交流を通じてさまざまな苦痛や症状を緩和する治療法のことです。うつ病の患者さんは神経質であったり、こうすべきといった固定観念の強い方が多いのが特徴です。
このような苦しみ・生きづらさに対してカウンセラーや医師と話し合い、アドバイスを受けます。人に悩みを聞いてもらうだけで、安心感が得られるのがこの治療のメリットです。
医療機関によっては集団精神療法を取り入れている施設もあり、医療従事者と複数の患者さんがそれぞれの悩みについて話し合いをします。複数名で悩みを共有することで、「同じ悩みを持つ人に出会えた」「共感してもらえた」といった満足感が得られます。
この体験により、患者さんが抱える悩みや孤独感を払拭でき、自分の問題を解決できるきっかけになることもあるようです。

うつ病でお悩みなら表参道こころのクリニックへ

表参道こころのクリニック院長
うつ病でお悩みの方は、表参道こころのクリニックを受診されてみてはいかがでしょうか。表参道こころのクリニックでは、患者さんに寄り添い、心身ともに満たされた「Well-being」の状態を目指しているそうです。

うつ病の改善にはこの「満たされる」感覚を実感する訓練が欠かせません。しかし何によって満たされるのかは人によって異なります。治療と並行して「何に感性が揺さぶられるのか」正確に把握していく必要があるでしょう。

表参道こころのクリニックでは、各種の心理テスト・睡眠改善サポートなどを治療と並行して行うことで、患者さんの正確な状態把握に努めているそうです。医師に現在の状況を正しく知ってもらえるというのは、治療を受ける側からすると安心して任せられる要素となるでしょう。

また管理栄養士による食事改善サポートの他、音楽療法・フラワー療法なども受けられます。患者さんに寄り添った治療を提供してもらえるのはこころが何に傾くのか、気付くきっかけになるかもしれません。

初めて診療を受ける患者さんには心理士による無料カウンセリング

表参道こころのクリニック診察室
表参道こころのクリニックでは、初めて診療を受ける患者さん向けに、約30分の無料カウンセリングを実施しています。自宅でも問診表をダウンロードできるサービスがあるため、クリニックでの待ち時間も短縮できます。

カウンセリングを受ける方は、問診表をダウンロードした後にA4サイズで印刷し、記入後にクリニックに持参すると良いでしょう。

電話やスカイプによるオンライン診療

表参道こころのクリニックでは、電話・スカイプ・Zoom・LINEなどによるオンライン診療も実施しています。

通院が難しい・初めて受診する前に話を聞きたい・聞きたいことがあるけれど通院までは不要といった方には便利なサービスといえるでしょう。

通院中の患者さんもオンライン受診は可能です。予約してから行きたい方は30分後~2か月先まで予約が可能なので、予定を確認してから連絡してみると良いでしょう。

心理療法としてカウンセリングやグループ療法などを実施

うつ病の心理療法として、心理士によるカウンセリングやグループ療法なども実施しています。

薬物療法だけでなく、カウンセリングによるアドバイスを受けられる他、メンタルヘルスの治療も行っているので相談してみると良いでしょう。

また、最終的な社会復帰を目指すため対人関係を見直し、自己肯定感を高めていくグループ療法にも取り組んでいます。

自己肯定感は人間関係においてなくてはならないものですから、興味がある方は表参道こころのクリニックで一度カウンセリングを受けてみるのがおすすめです。

表参道こころのクリニックの基本情報

アクセス・住所・診療時間・治療期間・治療回数

東京メトロ 明治神宮前駅 徒歩5分

東京都渋谷区神宮前6-13-7 グランドオム3F

診療時間
9:30~12:00
13:30~19:30

治療期間:1~2年
治療回数:1回

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